あらすじ
「ゲス不倫」叩きから、「熟年離婚」まで……。世の中は、かくも男女の問題に満ち溢れている。甘美で魅力的なはずの関係はなぜ、今や絶望的なまでに我々を追い詰めているのか? 男女の機微を知り尽くした作家とタレントが、出会いから恋愛の作法、不倫の在り方、看取りの瞬間まで、男と女を巡るあらゆる問題を徹底討論。しなやかでありながら、したたかでもある男女の「愉しみ方」を提言する。古典的男女観ともフェミニズムとも異なる視点の2人が、とかく男女に世知辛い日本社会を喝破する!【目次】まえがき/第一章 結婚したい女たち/第二章 男と女の利害関係/第三章 女は「損」なのか?/第四章 人はなぜ不倫を許さないのか/第五章 女はどう育つのか/第六章 死ぬことと、生きること/あとがき
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壇蜜「私と菜々緒さんに共通しているのは、男性の目を惹いてのし上がってきた匂いはするけれど、そのあとで男を捨てているところだと思います。男の手から出されるごはんを食べている感じがしないから、女性にも嫌われない。」
林真理子と壇蜜が現代の男女の問題について語りつくすエッセイ。「結婚したい女たち」、「男と女の利害関係」、「女は『損』なのか?」、「人はなぜ不倫を許さないのか」、「女はどう育つのか」、「死ぬことと、生きること」の6章仕立て。
「結婚する、しない」をはじめ、個人の生き方が尊重される多様化した現代社会。多様化されるにつれて、個人の抱える悩みが増えているのではないだろうか。そんな「生き方の模範スタイルが消失しつつある現代社会」を林真理子と壇蜜はどう考え、どう生きているのかが本書で明らかに…。冒頭の文章に惹かれたあなたに是非読んでいただきたいです。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
まあ、はっきり言って「移動中の暇つぶしに」という程度でしか期待していなかったのです。
それは私が壇蜜さんを良く知らなかったから。
妖艶な雰囲気を持つきれいな人が、芸能界に引っ張られて「きれい」で食べているのね。ぐらいしか思っていませんでした。壇蜜さんごめんなさい。
いやあ、腹の座った、カッコいい姉御だと思いました。
外見で損しているかも、媚びない生き方をしているのに、テレビ越しには、なかなかそれがわかりません。
さて本書の内容は、やっぱり女性の方が、何につけても秀でているのねってことでしょうか。唯一女性が劣っているのは、絶対的腕力? いえ、それすらも。ここぞという時に持っている腕力以上のものを発揮するのが女性、いざという時に持っている力を十分出し切れないのが男性。ということで、小気味よい仕上がりの一冊でした。
Posted by ブクログ
壇蜜さんは元々好きだけれど改めて好きです。色気は知性というのを体現してると思う。
林真理子さんもさらりとかわされていた……村山由佳さんのエピソードは知っていても、改めて見せつけられるとすごいな。村山先生の本は戀愛の心理描写面白いのあるし、あんなに穏やかな声で笑顔も素敵で、猫も可愛いのに、確かに「夜叉」飼われている。
女の人は自分の中に夜叉を飼っている。いつも出しっぱなしだと嫌われてしまうし、引っ込めてばかりいると夜叉は死んでしまう。「ここぞ」という時に出した夜叉がすごい夜叉だと、同性からの支持率が高くなる……同性からの支持率は、パンピーには身の回りだけでいいけど、これはなんかうん、わかる、となりました。同性が男に依存してるの、芸能人でも身近な人でも「あ〜そうなんだ〜」みたいにちょっと残念な気持ちになるので。
壇蜜さんのあとがき、世間はほんとにこれなのでびっくり。
「流行りは流行りだけど、自分は…」と立ち止まって自分を見つめ、「明日は我が身」「自分がおかしくならないとは限らない」という言葉を時々取り出してやっていこうと思いました。
Posted by ブクログ
「女の人は、自分の中に「夜叉」を飼ってる。すごい合理主義の女性にも、それがある。・・・男の人には分からないかもしれないけど。野心みたいな単純なものでなく、ある目的のためには男なんかポイッと捨てちゃう。」というやり取りには薄らと思うところがあり、ヒヤリとした。また、合理主義ばかり追求するのではなく、1年に1度はハイリスク・ノーリターンのことをして、自分の器を大きくするという観点を得た。
Posted by ブクログ
林真理子さんと壇蜜さんの対談集です。
おふたりとも自分の芯をお持ちというか、考えがしっかりしていて読んでいて非常にためになりました。学ぶことが多かったです。
Posted by ブクログ
林真理子さんと壇蜜さんの対談集
実に面白かった。
驚いたのはミステリアスな雰囲気を持つ壇蜜さんの頭の回転の良さと聡明さ、世情にもいたく通じている事
林さんが聞き役、対して壇蜜さんが答える形式になっていますが、林さんの質問に対して、それ以上の知識と回答と自身の考えがミックスされた言葉が発せられています。
壇蜜さんの元々持っていた性質の様な物に、エンバーミング(遺体衛生保全)の仕事、銀座ホステス、グラビアなどの経歴が加わり、壇蜜さんと言う魅力的な女性が確立したんだなと納得。
ドラマ「昼顔」は許せてもベッキーの不倫は許せないなど、興味深く読みました。
私が思うに、フィクションはあくまでフィクションとして楽しめるけれど(想像するだけなら問題ない)
ベッキー自体は不倫云々よりも会見で信じた気持ちがライン流出により、裏の顔が露見してしまい裏切られた感が強すぎたからだと思いました。
壇蜜さんの鋭い洞察力と明言も数々登場するキレの良い対談でした。
Posted by ブクログ
林さんはなかなか、好きにはなれないけど
壇蜜は面白かった
お金持ちより中国語で数字を数える人が魅力的なのはすごくわかる
死と向き合った人である壇蜜が魅力的に思える本だった
この二人には関係はないけれど、本の中で秋元康が年に一回嫌いな人と会う機会を設けてなぜ自分がその人のことを嫌いなのか認識し、自分との共通点を探すという話があって、何かの参考になりそうだと思った
Posted by ブクログ
大好きな林真理子さんと、永遠の憧れ壇蜜さんの、男女に関する対談。おふたりとも淡々としていてよい。経験ありきの余裕だよね。
なにはともあれ人は人、と忘れず生きる。
Posted by ブクログ
◯降りかかる火の粉を払えば手を火傷するのと同じで、賢く返してもちょっと痛い思いはするんですけど、その火傷が癒えるまで待てばいいんじゃないかと。(102p)
◯日頃一人で過ごしていることの寂しさとか、自分は将来どうなるんだろうとか、そういうことを考えなくていい。その相手と会っている時だけは。(139p)
◯腐敗したご遺体と向き合っていても、作業をしているうちにおなかが空いてくると「よかった、今日も大丈夫だ」と思えました。(174p)
★壇蜜さんの知性や懐の深さがよく出てる。エンバーミングのお仕事の話は興味深かった。
★あとがきも秀逸。
Posted by ブクログ
面白かった、壇蜜さん頭いいなー。林真理子の聞き手も秀逸。でもこの数年で、時代を感じる部分もあった。一年で世の中の価値観は大きく変わるからな。もっと最新の対話を読みたい!壇蜜さん結婚されたしな。
気に入ったところを引用。
中山美穂「各自、幸せにやってます」
村山由佳「ほかの男と、した?俺のかたちじゃなくなってる」ダブルファンタジー
勝目梓 異端者 SM
徹底的にやり返して、自分は被害ゼロのままスカッとすることは絶対にないと思っています。相手をつっぱねれば、跳ね返ってきた泥で必ず自分も汚れる。
降りかかる火の粉を払えば手を火傷するのと同じで、賢く返してもちょっとは痛い思いはするんですけど、その火傷が癒えるまで待てばいいんじゃないかと。
いいよ、たまには騙されてみよう
ハイリスクノーリターンの大切さ
一年に一度はハイリスクノーリターンなことをやろう
その日の良きこと、その日のうちに
女子校や男子校の存在、理不尽な箱庭
女だから損、でも私は女だから、の両方で自分をサンドする
Posted by ブクログ
壇蜜さん、ほんとに面白い。
独特な思考や飛び抜けた発想からは、逆にものすごく知性を感じた。
コリアレポートの辺真一さんが好きで、もし彼のコンサートがあったら行きたい、乾いたコンサートをやってほしい、というお話に笑った。
Posted by ブクログ
2人の視点が独特で面白い。今の恋愛、昔の恋愛。時代は変わっても、男と女、求めているものは変わりないのかも。壇蜜さんの考え方がなかなか素敵。この人、賢い。
Posted by ブクログ
わりと好きな二人の対談本を本屋で見つけたのでふと手にとって買ってしまった。
個性的な考えの二人、でも世の中の本質をバシバシついている対談。サクサク読めたし、ふとしたときにもう一度読みたい、読めると思える本でした。
印象的だったフレーズは、「ハイリスクノーリターン」。そんなことをさらっと言えるようになりたい。何事も経験だ。
Posted by ブクログ
壇蜜さんが壇 蜜だった事実にびっくり。は、さておき。林真理子さんとの対談。林さんが聞き役に徹しているがちょいちょい出してくる何かが、あぁ女性が歳をとるとありがちなそれね。と、気をつけねばならぬと気が引き締まる。一方の壇蜜さんはポジネガ具合と突き抜けた感じがあぁこりゃおいちゃんは惚れるわ。と。だったら、いっぺん損をしてみるのもいいんじゃないかと思うんです。だったり、相談を持ちかけた側が支払う。だったり、柔軟な考え方の持ち主で素敵だな。悪口天国までの道を遠ざける生き方ってのも素敵だ。
Posted by ブクログ
林真理子さんの、相手を持ち上げながら貶める嫌味な感じが良く出ている。
壇蜜さんは、怒らず、そつなく、嫌味にならないようにうまく返している。また、過去の職歴を披露しているが、大いに興味深く、壇蜜ワールドにもっと入り込んでいきたいと強く思います。うん?ただの壇蜜さんファンってこと?
Posted by ブクログ
新聞の相談コーナーで、すごい回答をしていたことから壇蜜さんに興味が生まれて読んだ。エンバーキングの仕事で死生観を持ち、水商売やグラビアの仕事で『生きる』ことの原点である男と女のあれやこれやを見てきたことで、壇蜜さんの中には独特の中庸みたいなものが出来上がったのかも?
林真理子さんと壇蜜さんの高次なやりとりをサラッと楽しめた。学びとしてはまだ自分にも消化できてないけど、そんな風に考えるのもアリ、という多様な世界に触れた感は大きい。
Posted by ブクログ
壇蜜さん、とてもきれいだけれど
不思議な人だなぁくらいにしか思っていなかったのだが、、、彼女只者じゃないわ。
肝の座り方が半端じゃないし、
金持ちの男を捕まえて、人の人生の尻馬に乗ろうだなんてセコイこと
微塵も考えてないのだわね。。。
その辺りが、TVで愛想を振りまくだけの可愛いお姉さんたちとちょっと違う雰囲気を醸し出している要因かもしれない。
過去には死体から臓器を取り出すバイトまでしていたという彼女に
太刀打ちできる男なんているんだろうか、、、
対談集だけれど、壇蜜さんの話のインパクトが強すぎて
林さんのお話が全く記憶に残らぬという事態が発生しました(笑)
面白かった♪
Posted by ブクログ
お二人の対談は男女の事を超えて現代社会の問題にも拡がる。さくっと読んだ割に、考えさせられる点があり立ち戻って反芻してみたり。特に"ハイリスク・ノーリターンなことを時々敢えて味わってみる"というくだりが響いた。私も年一程度ならリスクを負って自分の許容を知ろうかな。
Posted by ブクログ
なんか壇蜜の話し方って鼻につくんだよなぁ。
でも林真理子との対談なので読んでみた。
壇蜜って葬儀関係の仕事をしていたのは知っていたけど、”エンバーミング(遺体衛生保全)”の資格もとってその仕事までしていたとは、医者の指示に従って臓器を取り出したりしていたんだとか…。
銀座のクラブで働いた経験もあったりとすごい多種多様な経験を積んでいることがあの独特な感性を育てたんだろうか。
ミトリストの話しの時、仲代達也の名前が出たのには驚いた。(林真理子)いいのそこ言っちゃって。
まぁ、高倉健はもう亡くなっているからいいとしても…。
まっ、この率直さが好きなんだけどね。