山岡荘八のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
姉川の戦い、比叡山の焼き討ち、三方ヶ原の戦い、古谷城の戦い。
この巻は、戦だらけ。
しかし、決して
『他を征服したい』と言うわけではなく、
『戦などない世の中にしたい』と言う思想から。
どちらも私的な思想には代わりないけど。
『戦を無くす為に、戦を以て、戦を制する。』
一度、戦争が起こると、
軍とは関係無い国民も死に、
国土は壊滅的被害を受ける。
国を支えているのはその国の民であり、
その国民が泰平に暮らせる世の中にしなければ、
真の平安にはなり得ない。
「戦争はこんなに酷い悲惨な状況を生み出す行為なのだ。」
と認識させる為に、
やり過ぎなくらいの戦争をする。
それは正義なのか?悪な -
Posted by ブクログ
吉田松陰の命日を迎え、山岡荘八の著書を読む。
第一巻は幼少時から脱藩覚悟で東北への旅へ向かい士籍を失うまで。
この後、松陰は10年間の遊学を認められるわけだが、この長州藩の優秀な若手を育成させる術が維新に向けて人材を輩出する原動力になっていることを改めて認識する。
叔父の玉木文之進からの受けた厳しい教育等、松陰の人格形成を育んだ幼少期の部分は「教育のあり方」を考える意味でも興味深い。
英才教育とは『公』を徹底的に意識させること。
以下引用~
・「足るを知らない人間は生涯幸福にはなり得ない」
・「これから十五、六歳の元服までの期間は躾の時期じゃ。この間に、忠をつけ、孝をしつけ、礼をしつけ、勤 -
Posted by ブクログ
これまた痛快な巻。
美濃攻め、近江蹂躙、近畿制圧。
前半は木下藤吉郎(後の豊臣秀吉)の活躍が目覚ましい。
中盤から明智光秀が信長の下で働き出すけど、
僕が知っている光秀のイメージとは、全く違う人物に描かれている。
僕のイメージとは違うまま終わるのか?
それとも、これから変わっていくのか?
そこらへんも楽しみ。
とにかく副題の『侵略怒涛の巻』の通り、
どんどんと攻め落として行く織田軍。
広く視野を持ち、決して自分の都合の良い計算をしない。
いろいろな思想を汲み取り、
瞬時に判断し、電光石火のごとく行動を起こす。
大事だと思った。
意外だったのは、
京に上洛した信長が、民から支持されていた事。