山岡荘八のレビュー一覧

  • 徳川家康(17) 軍荼利の巻
    関ヶ原前夜、家康と三成の駆け引きが佳境に入っていく。
    家康の老獪ぶりが際立つ。
    信長、秀吉と続いてきた天下泰平の夢。
    家康が見事にその夢を叶えようとしている。
  • 徳川家康(16) 日蝕月蝕の巻
    太閤秀吉亡き後の混沌とした世を描く。
    更に、混沌とした世に拍車をかけた、前田利家の死。
    執拗に家康を敵視する石田三成。
    家康の頭脳が、三成を遥かに上回り、冴え渡る。
    それぞれの思惑が渦巻く中、家康はどう動くのか。
  • 徳川家康(15) 難波の夢の巻
    秀吉の老いと死を目前にして、人間の本質を見た家康。
    太閤と言えども、所詮は人間。
    最後の最後は、やはり、自分がかわいい。
    これまでは、天下のことを考えてきた秀吉の考えが180度変わってきた。
    家康は、これをどう捉え、どう活かしていくのか。
    これから、家康の天下が始まる。
  • 徳川家康(23) 蕭風城の巻
    大坂冬の陣に向かう家康の胸中が丁寧に描かれた本書。
    特に、柳生宗矩と奥原豊政の掛け合いシーンは素晴らしかった。
  • 徳川家康(13) 侘茶の巻
    関八州に移封された家康。
    ついに、家臣たちの前で天下取りを宣言。
    今までは、秀吉と対立することを避け、秀吉に随従してきた家康。
    だが、その前に新しい領地、江戸を開拓することが先決。
    ここから、家康の天下取りが始まる。
  • 徳川家康(18) 関ケ原の巻
    関ケ原の合戦を描いた巻。
    これまでになく石田三成が生き生きと描写されている。
    関ケ原の合戦に絡んでは、様々な逸話があるが、改めてこの徳川家康を読むとそうした関ケ原の逸話についてはずいぶんあっさり目に書かれている印象。
  • 徳川家康(19) 泰平胎動の巻
    他の巻に比べて、なんだか読みやすかった。
    後半のクライマックスに向けての、新たなるスタートが切られた巻。
    大久保長安による江戸の町づくりの描写が興味深い。
  • 徳川家康(17) 軍荼利の巻
    いよいよ関ヶ原の戦いに向かう。関ケ原前夜の様子が描かれる。
    鳥居元忠の伏見城攻防の描写が秀逸。
    ガラシャ夫人の描写は思った以上にあっさり。
  • 徳川家康(8) 心火の巻
    徳川家康、織田信長、豊臣秀吉、明智光秀の人生が大きく動き出す。
    人生の岐路に立ち、素早く、最良の判断ができるかによって、その人の運命は大きく変わる。
    それぞれの武将が、人生を賭けた判断を下す。
    四方八方から切り込んでくる敵を、どう倒していくのか。
    武将同士の駆け引きが読み応えあり。
  • 徳川家康(11) 竜虎の巻
    秀吉の野心を満たすために、夫が命を落とすことになった上、自らが家康に嫁がなければならなかった朝日の困惑、憤りを思うとやりきれない。
  • 伊達政宗(5) 蒼穹の鷹の巻
    56

    大坂冬の陣と夏の陣の構想は政宗から出てたと書かれてる!どこまで本当かはわからんが。


    「勇ことが、そのまま時勢に先行することだと錯覚しがち。勇ことは決して進むことではない。確かな手応えで世の歩みを進めるには、冷静な条理の目が必要だ。」
  • 徳川家康(5) うず潮の巻
    家康の身辺で不穏な動きが出てくる。
    家臣や、妻の裏切り。
    このまま、滅びてしまうのか。
    どうやって、乗り切るのか。
    巻を追うごとに面白くなってくる。
    マンネリなど無いのか。
    まだまだ、先は長いが、楽しみでしかない。
  • 坂本龍馬(2) 胎動の巻
    刻一刻と変わる時勢の中で、乗り遅れまいと、必死に時勢を自分のものにしようとする龍馬。
    開国か、攘夷か。
    日本も、龍馬も岐路に立たされる。
    次巻で、最終巻だが、どこを着地点にするのか。
    龍馬暗殺で終わるのなら、最終巻は駆け足で物語が進んでいくのか。
    もっと、じっくり描いてほしい。
  • 徳川家康(10) 無相門の巻
    小牧、長久手の戦いが面白かった。戦わずして勝つために相手を挑発したり、名乗り合ってから正々堂々と戦ったりする様がよくわかった。
  • 徳川家康(9) 碧雲の巻
    秀吉の軍師ぶりが面白かった。相手の裏の裏をかく頭の良さと、周囲を引きつける愛嬌や、情と。前田利家が旧知の秀吉と、今の主人である柴田勝家の双方に義理立てするさまも。
  • 伊達政宗(3) 夢は醍醐の巻
    35

    止まらなくなってきた。
    秀吉の寵愛を受けながら、秀次との謀反の疑い。
    それを晴らしたのがなんと家康。

    騙し合い、だまされあいがたまらないし、政宗が大人へと成長していくすがたが描かれている。

    どんな窮地でも冷静に見れば必ず抜け道がある。
  • 伊達政宗(4) 黄金日本島の巻
    36

    あぁ、おもしろい。
    関ヶ原後まで。

    頭領運。これをもっているか、そしてどの程度あるか?
    「人生決して無理は通らぬ。理のあるところへ、急がす焦らず向かって進めば、ひとりでに道はできる。」
    「総じて成すには計略だけではならぬ。」
  • 徳川家康(8) 心火の巻
    天目山の武田家滅亡後、家康の安土城訪問~本能寺の変~山﨑の合戦を描いた巻。
    やはり主人公の家康以上に信長の描写がいききと描かれている。
  • 徳川家康(6) 燃える土の巻
    浅井家の滅亡~長篠の戦い前夜、大賀弥四郎の陰謀の破れまでを書いた巻。
    改めて、織田信長とその周辺の人物描写が瑞々しい。
  • 徳川家康(3) 朝露の巻
    この巻は、冒頭の平手政秀の諫死のシーンが至高だった。
    平手政秀の信長へのメッセージを込めた情景も良かったし、織田信長の心情の描き方も感動的だった。
    一方で、そこから後ろの桶狭間までの描かれ方は単調に思えた。
    冒頭の情景描写に星4つ、後半は星2つ。