田中芳樹のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ギーヴの離脱。快進撃のアルスラーン軍。そして、エトワールとの再会。
新旧アルスラーン傘下のいざこざ。武人に新しく加わったイスファーン、ザラーヴァント、トゥースたち。彼らにとってダリューン、キシュワードの万騎長二人は、どう頑張っても勝ち目のない実績の持ち主。ここに関しては、問題はないけども、ギーヴのような存在は、どうもいけない。そうでなくても、ギーヴという人間自体が胡散臭いので。読み手としたら、ギーヴは魅力的で好感を持つのですが、いざ友人でなく同僚として考えると、首肯はしにくい御仁であります。
イスファーン、ザラーヴァント、トゥースの新人トリオは、トゥースがまとめ役となっていて楽しい。後々、トゥースは予想外の私生活を見せてくれるけど、今の彼のイメージからは想像できないよなぁ。アイゼナッハが、どうやって奥さん口説いたんだ?と同じです。
聖マヌエル城で出会ったアルスラーンとエトワール。
アトロパテネ後、新たな世界で新たな価値観を構築しつつあるアルスラーンと、己の価値観に縛り付けられているエトワール。暴論を振りかざすエトワール。容赦なく論破するアルスラーン。宗教を盲信するあまり、思考放棄していたエトワールには酷な仕打ち。アルスラーンにはナルサスをはじめとする教え手がいて、彼らの薫陶あっての現在。エトワールには、誰が教え手となって導いてくれるのか。
アルスラーンが突きつけた「大切なものだからこそ、自分の都合のいいように振り回してはいけないのではないか?」
正論であるから急所を突く。それは、エトワールも薄々感じていたことであるから尚更。個人の感情を一つの精神で塗りつぶす側面があるから、宗教の盲信は恐ろしい。
-
Posted by ブクログ
宗教かー…。
戦場は宇宙空間から惑星上の暮らしの中に、と。
…正直、ホントに愚かしいなぁと思っちゃうわけなんですが。
この手の裏でコソコソしてる連中はー…(イライラ)。
それにしても英雄の会見。
ラインハルトとヤンが直接言葉を交わしあう瞬間…。
確かに彼らの目指すところは異なり、かつ立場も違う。そこで分かり合う事はできなかった…かもしれないのだけど、明らかにお互いがお互いの思想を理解してましたし、妥協点はあったんじゃないかなぁ、とか。
帝国と同盟、専制政治と民主主義、両者が相容れるより良い道…。たった二人で世界は変わらないけど、同じ方向を向いて歩めたなら、もしかすると…なんて。 -
Posted by ブクログ
田中芳樹に「新・水滸伝」という著作は無い。何故本編をすっ飛ばかして「後伝」から始めたのかは、おそらく(下)まで行けばハッキリさっぱり分かると思う。それは兎も角、北方謙三の「岳飛伝」が終わって水滸伝ロスに陥っている私としては、楽しい読書だった。全数十巻ではなく、たった2巻で済みそうだし。
ご丁寧にも目次の後に「水滸伝百八星一覧表」があり、108人全員表記してくれていて、そのうち本編あとも生き残った33人に⚫︎がついている。(原作本編では、呉用や史進、扈三娘さえ既に亡くなっていたのか!←すみません、北方水滸伝を知らないと何のことやら分からないと思います)その次に「新・水滸後伝の世界」と題して北宋時代の地図があるのであるが、杭州の東の海の辺りに暹羅本島という台湾を小さくしたような島が浮いている。私は北方謙三「水滸伝シリーズ」を愛読していたので、読本を通して北方水滸伝には出てこないこの島を舞台に李俊たちが大暴れする展開を知っている。ちょっとドキドキする。「楊令伝」や「岳飛伝」の辺りで亡くなっていった傑物たちが、性格は違えども、また生き生きと喋って活躍してくれるのは、なんとなく嬉しい。童貫が卑劣漢で、聞煥章が良い奴だと言うのも、原作はそうだったんだなぁ、と新鮮である(←北方水滸伝未読の方々すみません)。パラレルワールドでまた彼らが生き返った気がする。
田中芳樹は、こんなひねくれた読者を想定しているわけでは無い。
「梁山泊が恋しいよ杜さん(杜興)。全く、宋頭領(宋江)は何でまた、あんなに帰順(宋王朝に従うこと)したがったんだろうな。俺たちみんな、朝廷づとめなんてまっぴらだからこそ、梁山泊に集まったんじゃないか」
「俺も不思議だがね、楊君(楊林)、宋頭領の帰順欲求には、みんな不満を持っていたけど、あの人に背かなかったじゃないかね」
「考えてみりゃ、そのほうが不思議だな」
「ま、天界で定められたことだ。しかたないさ」
(73p)()内は、私の注。
原作本編において、宋江が帰順したことで、梁山泊英傑が使い回され、次々と戦死し、騙し討ちで宋江などは毒殺された。それによって梁山泊は殆ど壊滅状態になったことを田中芳樹が皮肉っている所である。原作水滸伝は、天命思想によって動いていたので、読者含めてみんなが不満に思う愚者宋江の命令(運命)には、逆らえなかったのである。おそらく、水滸後伝は、それらの不満を払拭するような話になっているのかもしれない。因みに、北方水滸伝の宋江は、そこまで愚者では無い。
上巻までの私のみたところは、そういう本編水滸伝批判と、水滸伝本来の荒唐無稽さにリスペクトする話を狙っているのかもしれない。 -
Posted by ブクログ
やっぱり不利と思われてる状況をナルサスの知略とダリューン達の卓越した武力でひっくり返すのが楽しい。
本来、大軍をもって制すべきだし、そもそも戦争しないのが賢君…ではあるけれど、やはり英雄譚としてのカタルシスはそこにあります。
更に今回はアルスラーンの名裁定もあり、見どころ満点(含むその後の歴史的事件)。
ただ、シャガードの変心が何に起因するものだったのかは気になりますね。結果はともかく、一度はナルサスが認めるだけの士であったわけですから…。
とりあえず「文明国の拷問」には爆笑。
惜しむらくは一人くらい犠牲者を出せばよかったのに、というところでしょうか(ヒドイ -
紙媒体で持っていましたが
内容はいつも通り爽快なんですけどね。
ラストでお涼様が「蜘蛛は虫じゃない」と言っていますが、《虫》の定義を調べたところ、このように書かれていました。
本草学において、人類・獣類・鳥類・魚類以外の小動物の総称。
これを虫と呼ぶと。という事は、蜘蛛は虫で良いんですよ。上記のどれにも当て嵌まらないのですから。(実際に例として蜘蛛もあがっていました)
ひょっとして、原作者は虫=昆虫の事だと考えていたのかな?
ここがちょっとモヤモヤポイント。 -
購入済み
お涼さまの短編集、こちらも期待通り面白かったです。
一部、電子版のみの作品ということで、ちょっと得した気分も味わえました。
普段漫画はほぼ読まない(あまり興味がない)のですが、魅力的な作品に出会ってしまうと話は別になりますね。
絵のチカラって、やっぱり偉大だわ‼︎
シリーズ読破を目指します。
-
ネタバレ 購入済み
お涼さまシリーズの2作目。
相変わらずパワフルなお涼さま。今作も楽しませていただきました。
陰陽師に怪物に黒魔術、一つ間違えばナンセンスと言われそうなものですが、お涼さまのキャラがそうはさせないのです。
ちょっとしたエンターテイメント、面白かったですよ。
今まで、フツー⁉︎の警察ミステリーばかり読んできたので、お涼さまシリーズ読了後、元に戻れるか心配です。
お涼さま大好きです。
-
購入済み
オススメです‼︎
薬師寺涼子シリーズがコミックになってました。
原作を先に読んでいたので、「コミックはどうかなぁ?」と期待して読みましたが……期待以上、面白かったです‼︎
10年ぐらい前の作品のようですが、さして古さは感じられないし、全然イケてます。
垣野内さんの絵もステキ。お涼さま、カワイイ、綺麗、ナイスバディ、ますます傍若無人で言うことなしです。
泉田クンもグッとイケメンになり、反面、お茶目でカワイイ感じもあってグレードアップしてます。
原作とコミック、リンクさせてぜひ両方読んでみて下さい。
笑える怪奇ミステリー、オススメです!!