田中芳樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレシリーズ最終作。主要人物の殆どすべてが死ぬ終わりを迎えるが、ストーリーの本筋に一切、関係のない市井の一ビジネスマンの姿が最後に語られることに示されるように、その後の混沌ではあるが平穏な世界が続くことが示される救いのある終わりを迎える。銀河英雄伝説では語られることのなかった、戦争と経済の関わりを本作は最後まで描き、経済が兵器である実弾と同様に機能しつつも、本質はカオスでコントロールできない経済の恐ろしさを描いている。ただし、あくまでもスペースオペラ小説なので非常に分かりやすく描かれているので、派手な宇宙戦艦の戦いと同様に小説として楽しめる。ロマンス部分は少々、ご都合的なので、あくまでもおまけ。
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マヴァール年代記(合本版)
- カート
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試し読み
Posted by ブクログ
皇帝カルマーン・金鴉国公ヴェンツェル・騎士リドワーン、
学問を共にした学友が成長して26歳となったときのはなし。
彼らの治めるマヴァール帝国の内部抗争と謀略のめぐらしあい、
そして隣国エルディ王国らとの外交と侵略。
登場人物も舞台となる国も多いけど、自然と本に入り込める内容。
オルブラヒトとラクスタが特に好きでした。
どちらも主君に忠誠を誓い、それが本当に報われて信頼される役どころ。
色々内部で気に入らないやつとかもいるけど
主君から制されれば相手への不審を露にしつつも自身を抑えることのできるあたりが・・・
特にラクスタ!
『ラクスタの目も声も、氷の甲冑におおわれていた。意識して心を武装させねば、事を実行できそうになかった』
『ラクスタは、有能で忠実な男だが、直情な武人で、エルディの曲者であるラザールに対しては、分が悪くなるであろう』
もう大好き。この甘っちょろくて一本気であるが故に皇帝の信任を受ける若者が・・・!
あとカルマーンはあまり好きじゃない設定だったにも関わらず
結構苦悶の中でじたばたしていたり、
エフェミアを寵愛する一面だったりだとかで意外と好きになれました。
あとは文章が相変わらずとっても綺麗!
『血の天蓋が大地をおおっているかのように、視界の全域が紅い。西方を顧みると、空の一部に傷口を穿ったかのような落日が、帝都の方角へゆるやかに沈みこんでゆく。中天にはあわい紫の線が引かれ、それより西は黄金のかがやきにつつまれ、東は一瞬ごとに青から藍へと移ろっていくかに見えた。それらの色彩のすべてをつつんで、視界全域が紅いのだ。凄惨で愚劣で、だが避けることのできなかった一日が終わろうとしている。』
田中芳樹さんの何が好きってこれが一番です。
目に浮ぶような鮮やかで綺麗な情景描写! -
Posted by ブクログ
あの韓世忠の息子が主人公だから絶対面白いと思いつつ、
なんかチャンスを逃して今まで読んだ事のなかった小説。面白かったです!
韓世忠が無骨で素朴ででも熱い武将で、
梁紅玉のきっぷのよい姉御で、この夫婦のファンには嬉しい内容。
小説では既に韓世忠は亡くなっていたんですが、
それでも梁紅玉の回想に出てくる韓世忠は最高に男前で・・・!!
あ、もちろん息子の韓子温もばっちり男前で動き回ってくれて感動。
それと欽宗の最後の書かれ方も壮絶だったけど、
話の中でとっても重要な位置づけでよかったです。
それと忘れてならないのが著者も大好きな岳飛の存在。
既に「殺されて」いるのに圧倒的な存在感がどっしりありました。
南宋の重臣・沈昭遠らに対し、完顔雍が言い放った例の台詞がやっぱり好きです。
『「この度は本朝のために岳爺爺を殺していただき、まことにありがたく存ずる。かの御仁は兵を用いること神のごとく、『精忠岳飛』の軍機を見ただけでわが軍は馬首をめぐらすほどでござった。その岳爺爺が亡きいま、われらは二十年ぶりに安眠できます。それにしても貴国が友誼のためには忠勇無双の功臣すら殺してくださる国だとわかり、深い感銘を受けました」』
岳飛の尊敬名が岳爺爺ですね。
敵国から見てもこのころの宋は異常で、
そしてこんな皮肉すら言いたくなる状況だったのが・・・。
それにしても韓世忠はいい男だと思います。 -
Posted by ブクログ
派手なメディアミックスや宣伝してないのに1000万部以上売れてる日本最強のノベルズです。あのハルヒですら560万部程度。しかも銀英伝は25年以上売れ続けています。貴方の人生に大きな感動と考察の時間を与えることでしょう。それにしても人命軽視だとか皆殺しだとか的外れ難クセをつけている連中はきちんと作品を読んでない証拠ですね。作中でヤンも語っているように良い人間や死ぬべきではない人たちが無意味に犬死していくからこそ戦争は罪過であり悪なのです。以下も的場れな難クセに対する指導です。先日、教えて!gooにてバカが田中芳樹はヤンやラインハルトのような「普通の人」を凄く見せるために周囲の人間を
一段低く見せているという趣旨のバカ発言をしていたが、おそらくこいつは歴史も知らなければ実社会も知らないんだろう。
自分が利口だと思っている人間ほど傍から見ると凡庸な行動しか実際にはしていないものだ。国家などの人の集団も然り。
ヤンやラインハルトの天才性は行動によってそれらの既成概念を打ち破っていったところにある。
「預言者には価値は無く実行者にこそ価値はある」とヤンも語っている。
単に脳内で妄想して「オレは社会を解ってるんだ」と思い込んでる人間は例え発想があったとしても天才とは言えない。
世間も歴史も行動した者のみを評価する。それとこのバカは田中芳樹氏のSF設定についても色々と難癖をつけていたが、
どうもこいつは設定で話が面白くなるわけではないという当たり前のことを理解していないようだ。
BIGLOBEなんでも相談室にも同様の阿呆な突っ込み(笑)を銀英伝に対してしているバカがいたが、
この辺が銀英伝の本質を理解し得ない馬鹿の限界だな。
そもそも銀英伝は歴史小説であって、小手先のSF設定に凝り固まった戦いよりも中世的戦闘の方がもっとも
盛り上がるのは創作に携わるものの常識である。繰り広げられるのは最初から意図されていたものだ。
その他の設定に関しても、SF設定は調味料であって、多用し凝れば素材本来の良さを台無しにしてしまうという
常識をまず馬鹿共は知るべきだろう