無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
※期間限定無料版、予約作品はカートに入りません
Posted by ブクログ
『魔天楼』に続く「ドラよけお涼シリーズ」第2弾。権力を茶化す氏の筆の冴えはますます鋭利になっているようである。感覚的にはやはり『創竜伝』に通じるものがあると思う。読んでいてとても面白いのだけれど、作品としては作者の中では特殊な位置にあるものになるのだろうか?というのは、他のシリーズものは軸になるストーリーがあって結末に向かって進んでいることが判るし、単発作品は単発作品でその長編ごとに完結しているわけだが、これはそのどちらにも属さないような気がするのだ。よくある永劫回帰型のシリーズものになるのだろうか?キャラクターそれぞれが魅力的なので今後に期待したいと思う
Posted by ブクログ
田中作品の出来の良し悪しが何によって左右されるかが本書を読んで解った。
それは主役のキャラクターの個性の強さである。
今にして思えば名作『銀河英雄伝説』然り『創竜伝』もまた然り(『アルスラーン戦記』は例外か。主人公のアルスラーンにどういう魅力があってあんなに優秀な部下が集まるのか未だに謎)。
前作『魔天楼』から2度目の登場となる無敵の美貌警視薬師寺涼子シリーズは本作にて傑作の予感がしてきた。1作目にはどこか薬師寺涼子の強烈なキャラクターぶりが空回りしていた感が強く、物語にノレなかったのだが、今回は物語に薬師寺涼子が実に溶け合っており、縦横無尽に動き回り物語を加速させていた。前述したように主人公の個性の強さが作品の強みとして見事に呼応しているのだ。
前作は刑事物であるのにファンタジックな設定に面食らったせいもあったのもマイナスに働いたのだろうが、今回は予備知識があったせいか、寧ろどんな展開が待ち受けているのか愉しみであった。
田中特有のアイロニックな文体・薀蓄も横溢しており十分堪能したが、いささかそこら辺がライトノベル系の軽さを匂わせるきらいもあり、その点だけが残念である。
以前に田中氏は復活しつつあると述べたように思うがそれは間違いである。
田中氏は完全に復活した。
次はどんな事件を見せてくれるか大いに期待したい。
Posted by ブクログ
数十年ぶりに勘違いが是正されました。
私、薬師寺涼子と小早川奈津子をごっちゃにしてました。
どちらも田中芳樹の作品に登場する人物です。
最初に読んだのが『創竜伝』で、小早川奈津子の強烈な個性というか、アクの強さに驚きました。
敵も味方も関係ない。
天上天下唯我独尊。
金も権力もすべて自分のためのもの。
次に読んだのが『摩天楼』。
敵も味方も関係ない。
天上天下唯我独尊な薬師寺涼子。
でも、警察?完璧なスタイル?
…多分、『創竜伝』のあの人の、巨体になる前の前日譚だ。
しかしなぜまあ、あのような変貌を遂げることになってしまったのか。
よし、シリーズものみたいだから、いずれ読んで謎を解明しよう。
そして、『摩天楼』の続編であるこれを読んで、勘違いに気付いたのである。
っていうか、『創竜伝』を再読したので、名前の違いと、心根のありようが全然違うことに気づけたのでした。
薬師寺涼子は、いい。
いや、性格は悪いけど。
でも、自身の正義感に基づいて行動するからね。
手段は問わないけど。
他人のことは知ったこっちゃないと言っていても、彼女のターゲットはあくまでも政治家や宗教家や大企業の経営者で、税金を使って私腹を肥やすようなやつらと、そのおこぼれにありつこうと蠢いているやつらばかりだ。
今回はほとんど使われることのない財務省の三田分室(大豪邸)を舞台に、最初は政治家と宗教家が幽霊会社を通じて助成金を着服している件を追っていたはずだったが、その地下で行われていた怪物の生成の秘密まで知ってしまい…。
作者がストレス解消のために描いたというだけあって、読んでいるほうもストレス解消ができる。
なんといっても、日ごろ私腹を肥やしているであろう政治家たちを糾弾しきれないのは、それなりの手続きを通してて法に則った言動でないと弾劾できないから。
それを薬師寺涼子は、まず自分の頭で考えて体を動かして、手段は問わず、理屈は後からこじつけることで結果を出す。
本来なら、正義を振りかざせば手段は問わない的な行動は好きではない。
でも薬師寺涼子は、好きな言葉として「勝てば官軍」を挙げている。
確信犯だ。
そして田中芳樹お得意の、軽妙な会話のやり取り。
目に浮かぶかのような、派手で大仰なアクションの数々。
これはもう極上のエンタメ小説として笑って流すしかなかろう。
きっかけは勘違いだったけれども、これからもシリーズを読んでいこうと思う。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
小説・文芸
少年・青年マンガ
小説・文芸
試し読み
小説・文芸
少女・女性マンガ