田中芳樹のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ポルタ・ニグレ終幕とペルー海峡攻防戦。
エゴン・ラウドルップの夢の終わりの3巻。
ペルー海峡攻防戦での連合軍の内輪もめ。結局のところ、無私に徹する、自己犠牲の極みなんてことはできないもので。大義名分は、欲望を隠すための風呂敷でしかないのだなぁ、としみじみ。この戦いでAAA、ギルフォード、クルガンたちの偽悪ぶりが、作者の風味が存分に出ていると思います。
それでも、口に出すことのできる彼らはまだマシなほうで。一番かわいそうなのは、彼らの対比とされた部隊司令官だったりするよなぁ。きっと、その中にもAAAたちと同じように感じている人間も多くいただろうに。立場や実績、そして個人の性格によって任務に忠実 -
Posted by ブクログ
舞台はポルタ・ニグレ掃滅戦へ。ブエノス・ゾンデとプリンス・ハラルドの2都市が今回の主役。
先制的自衛権を行使して宣戦布告。ブエノス・ゾンデのエゴン・ラウドルップが率いるのは空中装甲師団。先制的自衛権ってなんだよ?ただのいいがかりじゃないのかよ、という冷ややかな突っ込みを入れていたかつての自分ですが、なんだかそれが現実になりそうな日が来そうで、笑えない。国会の質問時間で、総理におべっか使うような与党議員がいるようでは、エゴン・ラウドルップ万歳の状況は笑えないや。
対するプリンス・ハラルドは、新米パパと露悪趣味のコンビ。
プリンス・ハラルドの目論見通り、死地へと引きずり込まれるブエノス・ゾンデ軍。 -
Posted by ブクログ
シンドゥラで一番の強者はサリーマさんでしたの9巻。
さて、舞台は再びパルスへと戻ります。
互いに相手を利用しようとしているギスカールとヒルメス。サームが聞き出したパルス王家の闇とは。フーテンのクバード。蠢きだす魔道士たち。揺れ動くデマヴァント山。
そんな中、父親の真意を公言できずに日陰者に甘んじているザンデの葛藤たるや。
パルス王家に忠誠を誓い殉じたと信じているザンデ。その彼の純粋な思いと裏腹に、世論は汚名を着せている。いつか来るパルス再興の日が、父の汚名返上の日。その日を信じているわけですが、目の前の現実がいたたまれないのも確かです。
なので、カーラーンへの恩義を憶えてくれている一兵士との