大槻ケンヂのレビュー一覧

  • グミ・チョコレート・パイン グミ編

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    何者でもない学生が、何者かになろうと必死になる様子が描かれている。

    読みやすくて面白いが、20代後半の自分には感情移入しずらく、学生時代に読みたかったなと感じた

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    2023年10月23日
  • サブカルで食う 就職せず好きなことだけやって生きていく方法

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    古のサブカルめんどくさジジイが書いた本。最近は、元祖サブカルのひねくれ感をアンチする声が多いのでこういうおじさん久しぶりに見れてうれしい。

    若林のエッセイにもあったけど、「やって無駄ってことはなくて、やっただけ当たる(成功する)確率が上がってる」的な姿勢が何に対してもステキ。
    就活うまくいかないし、サブカルで食っていくほどの情熱(「○○をみんなに知ってもらいたい!」等)はないけれど、そういうものを探せばいいよっていうオーケンさんのあたたかさがすきだった

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    2023年08月25日
  • ロコ! 思うままに

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    (単行本)
    少女への純情、ダメ男、ロック、やんちゃ、サブカル、オノマトペで彩られた若者主人公による SF短編集。
    純情、ダメ男のストーリーは、すんなり感情移入してせつない気持ちにさせられる。好きです。
    やんちゃは読んでいて嫌な気分にもなるけど、作者の経験と筆力あればこそだろう。
    「イマジン特攻隊」では、ノリノリのリズムによって読んでいて引き込まれる。筒井康隆の「ジャズ大名」を思い出した。でも、盛り上がった後のエンディングだけは、平凡に終わってしまってちょっと残念。

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    2023年08月02日
  • ロッキン・ホース・バレリーナ

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    とってもダサい感想だけどまちことの関係は私たちに似ている。女の闇をみすぎて純粋に恋愛をできなくなった男と自分を肯定するために性交し手に入らないものを追い求める女。サブカル小説だけでは表せない素晴らしい作品だった。

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    2023年07月26日
  • グミ・チョコレート・パイン パイン編

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    十七歳か十八歳の男の子が貸して欲しいとの事で貸しました。彼は一体どう感じ取り、青春時代を過ごすことになるのでしょう。(かなり前に貸してるからそろそろ返して欲しいな!☆〜(ゝ。∂))

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    2023年07月21日
  • のほほん雑記帳

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    坪内祐三「文庫本を狙え!」で紹介されていた文庫本レビューの第一弾。1997年発行。

    坪内さんは大槻ケンヂの文章を「とてもオーソドックスな意味での名文」と評価していた。音楽家は名文を書く人が多いのだそうだ。音文一致とも評している。それに、音楽家って、読書家が多いのだろうか?

    名文の例として坪内さんは、
    「彼女との悲しい別れを綴った一文「踊る情感欠落人間」は、誰が読んでも胸にグッとくるだろう」と紹介している。
    筋肉少女隊を率いるケンヂさんらしいユーモアを交えて、高校生からの初々しいABC体験を綴りながら、やがて初めて恋を知った2人の不器用で悲しい別れをを淡々と書いていた。

    可笑しくてやがて悲

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    2023年04月26日
  • いつか春の日のどっかの町へ

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    まえがきにて、「いつもの調子でサクサク読める」「お風呂につかりながらや寝しなに、サッと読める」と述べられてますがまったくその通り。いい塩梅でのほほん、サクサクと読めてちょっと笑えます。

    ギターとか音楽あまり知らないよ、という方でも楽しめると思います。大槻ケンヂ(オーケン)もそれらに詳しいわけではなく、難しい理論や説明は全然出てきません。でもなぜかライブの描写は読んでて景色が浮かぶんですよね。グッとくる。不思議。

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    2023年02月12日
  • サブカルで食う 就職せず好きなことだけやって生きていく方法

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    久しぶりにオーケンの本を読む。
    家に積読がすげーたまっているから、まずはそれを読めよ!って話なんだけどね…。

    タイトル通り、サブカルで食っていくには?って事なんだけど、才能、運とかすでに結論が出ているので、いつも通りオーケンのエッセイとして読むが良いかと。

    どんなに成功している人でも山あり谷ありなわけで、そこはちゃんとわかった上で読むのが正解。

    軽めに読むにはちょうど良い一冊でした。

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    2023年01月02日
  • グミ・チョコレート・パイン グミ編

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    自分は他とは違う
    自分は何か特別だ。

    誰もが抱きそうな想いを胸に青春時代を這うもクラスでは冴えない部類で教室の隅っこにいるような男の子たちのストーリーと、学校で表面的には周りに合わせながらも本心では周囲に全く興味がないクラスのマドンナ的存在で多くの人に囲まれている美甘子たちを中心に話が進んでいく。

    グミ編のみの感想だが、続編が気になる。
    自分は何か特別に違いない。
    そんな想いに葛藤して何かを表現しようとしたり、体現しようとする、この気持ち。沁みる、熱い。
    だけど、どこか甘酸っぱかったりドロドロしていたり読んでいて楽しくなる。

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    2022年11月27日
  • 夜の夢こそまこと 人間椅子小説集

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    ネタバレ

    元々、制作する楽曲の多くが、過去の文学作品を礎にしている人間椅子、彼らの作品が今度は小説のモチーフになったということで、いわば音楽界から文芸界への逆輸入、という発想がまず面白い。
    そして、そのような出自であるからして、彼らの楽曲がノヴェライズのベースとして馴染まない訳がない。
    まず選ばれた5曲を見てみると、1つは筋肉少女帯との共作だが、残り4作はすべて和嶋慎治氏の手による詞、ということに少し驚いた。
    また、著名な代表曲ばかりということはまったくなく、むしろコアなファン以外にはすぐにピンとこないであろう作品も。

    口火を切る大槻ケンヂ氏の「地獄のアロハ」、イカ天をリアルタイムで観ていた世代にとっ

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    2022年11月26日
  • 新興宗教オモイデ教

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    新興宗教を舞台に、狂気と電波と性欲が入り混じる。
    誘流メグマ祈呪術の使い手同士のサイキックバトルと電波が飛び交う描写は奇抜だが、登場人物の誰も彼もが他人に依存せずにはいられない、脆い人々だった。
    主人公のジローだけは、最後になつみを見限ることで依存せずに自立出来たのが救いではある。

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    2022年08月01日
  • 縫製人間ヌイグルマー

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    ぬいぐるみに寄生した綿状生命体が、愛する少女を守るため、かつての戦友を取り戻すため、血と愛と綿にまみれながら奮戦する。
    ぬいぐるみ、特撮、プロレス、クリスマス、阿波踊り、サブカルがごちゃ混ぜになった超展開に次ぐ超展開の連続だが、何度も傷付きながら立ち上がっていくブースケとその最終形態であるヌイグルマーは本物のヒーローである。
    本当に。本当なんだってば。

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    2022年07月20日
  • ゴシック&ロリータ幻想劇場

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    はい、大槻さんの作品の中で一番好きな作品です。どのくらい好きかと言うと、ワイルドの童話くらい好きです(笑)。中毒性がすごくて、抜け出せなくなるんですよねぇ大槻ケンヂワールドに。
    登場するのはゴシック・ロリータな女の子。ちょっぴりグロテスクなお話もありますが、基本は幻想的、童話みたいな読後感のある温かい世界です(個人の感想)。クスッと笑っていて気を抜いていると「やられた〜」と泣きそうになります。とてもいい意味で情緒不安定。それが大槻さんの描く幻想だと、私は思っています。
    また、私の読書傾向はどうやら大槻さんと近いようで、作中の細かいネタにも過敏反応! 思わずニヤニヤしてしまいます。ファッション描

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    2022年07月16日
  • 猫を背負って町を出ろ!

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    『自分の悩みがちっぽけで、ただの通過点なんだと教えてくれた』

    大槻ケンヂは小説から知った。確か新興宗教オモイデ教だったと思う。当時10代前半だった私はオーケンの書く文章に猛烈に惹かれ、そこから大本を次々と買い集め読み漁った。当時は本というものに出会ったばかりで、小説家がエッセイを書くとはまったく思ってなくて、エッセイ風の小説なのか?と思いながら読んだ作品も多かった。その中で「あ、これってエッセイか」と気づかされたのがこの本だった。

    自分がちっぽけで恥ずかしくて思い違いをしたただの子供だということを、オーケンはいつも教えてくれる。大人になった今だって間違い続けている私を、きっとオーケンはユー

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    2022年07月13日
  • ステーシーズ 少女再殺全談

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    無くしてたと思ってたら見つかりました。やった!ステーシーの完全版です。外伝が二篇、収録されています。

    本編に関する感想は角川ホラー文庫の『ステーシー』に書いたので省きますが、とにかく外伝の『ゾンビ・リバー』が好きで、一時期狂ったように読んでいた記憶があったので、また読みたいなぁと思っていたのです。
    『ゾンビ・リバー』もやはり残酷さやインモラルな感じは否めませんが、個人的には「ステーシーの津波」というイメージに、どこか崇高なものを感じ、心を鷲掴みにされたのでした。そう言えば、会田誠さんの作品に『灰色の山』や『ジューサーミキサー』がありましたっけ。あんな感じですかねぇ。『ゾンビ・リバー』の実写化

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    2022年07月03日
  • グミ・チョコレート・パイン パイン編

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    三部作のラスト。

    美甘子は、物語上すごく面白く生きている。

    賢三を中心にする、バカ高校生。

    まあまあ面白く読んだ。もっと面白くできたんじゃないんーの?(仁義なき戦いの、山守組会長、金子信雄演じるところ)と思わなくも。

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    2022年05月21日
  • 新興宗教オモイデ教

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    ロックバンドのボーカル、大槻ケンヂの処女作

    妻子持ちの教師を好きになった同級生のなつみさんが、
    精神的におかしくなり、入院したものの、
    高校を退学し行方をくらました。
    1か月後、新興宗教オモイデ教の信者として、
    僕の前に現れたなつみさんは、特別な能力を披露して、
    入信を勧めてきたところから始まる不思議なおオカルト的青春物語。

    特別ここが良いとかいう感想は、
    ネタバレしてしまうので語れませんが、
    出てくるそれぞれの人物に対して、
    あとがきを読むことで、モデルがいたことを知り、
    こんな奴が当時いたのかっていうところに、驚きを感じた。

    今(2022年)読んでるからそこまでではないものの、
    当時

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    2022年04月17日
  • グミ・チョコレート・パイン グミ編

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    日々オナニーのことで頭がいっぱいの高校生大橋賢三、ロックと小説と映画を愛する。同じく内向的な友人カワボンとタクオと酒を飲みダラダラしていた。クラスのマドンナ美甘子が実は映画だと知り、、、そして仲間でロックバンドを作ろうと考え、、

    薬師丸ひろ子、中森明菜、痙攣しながら歌うジョー・ コッカー、GORO、エロトピアなど大槻ケンヂの頃の青春キーワードの出まくり。(よくそんなに覚えてる)

    賢三のちまちました内面(=大槻ケンヂの内面?)の、あーそれわかる、自分も同じだった感と、いや、そこまでいつもエロいこと考えてなかったぞ感の組み合わせ。

    賢三と比べればまだ自分の方が健全(?)な青春を過ごしたのだろ

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    2022年04月13日
  • ロッキン・ホース・バレリーナ

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    ネタバレ

    オーケン。映画とエロと音楽が好きな本も書いて歌ってるおじさん。
    今もう56歳なんだってね。

    オーケンの小説ってこっちが赤面するような恥ずかしいノリも挟まるけど、毎回勢いに乗せられて読み切ってしまう。野原の音楽みたいな、ひたすら立て続けていくスタイルで気付くと完走しちゃうんだよな。


    町子の許す場面だけ疑問が浮かんだけど、あとがきその2で本人が同じことを書いてたので、その後の町子がよりよい方向に進んでることを信じてる。

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    2022年02月22日
  • ボクはこんなことを考えている

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    大槻ケンヂのエッセイである。以上。

    まず考慮すべきは、初出は1990年代の初頭で、単行本が1993年、文庫本が1996年という、いわばバブル崩壊前後に出たものであり著者20代後半という年齢であるということだ。

    時代のものとはまた別の、とにかく読みやすい文章であるし、『栗ご飯』なる、『サラダ記念日』以降のアノ頃のエッセイにありがちなサブタイトルがこっ恥ずかしいのはともかく、当時のエッセイスタイルに加えて、著者の若さというものが、文章を直接的にさせているのではないかと思う。

    今のようにネットで何でもという時代でなかったからこその、有るものを消費して、古典から新しいものまで映画でも本でも取り入

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    2021年10月30日