大槻ケンヂのレビュー一覧
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前作がすべての青き性春時代を送る性少年のオナニー小説だったのに対し、本作では次第に青春小説に向かって行く。
オナニー小説から青春小説に立て直しが図られているのが本作であり、『グミ・チョコレート・パイン』を立派な青春成長小説として成立させるために必要な道具立てのすべてが本書には詰め込まれていく。
三部作の第二作というものは、スターウォーズでいえば『帝国の逆襲』。
作者もあとがきで述べているように、この第二作というモノは起承転結でいうと非常に難しい。
『承』で終わってはモノ足りず、次の『転』まで読者を引き留めていけない。『転』まで描ききってしまうと、第三作目でのスペクタクルが無くなってしまう。
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Posted by ブクログ
ネタバレ【恋をするな。仲間になれ!】
大槻エッセイにしては比較的に攻撃色が強い。バンド好きの勘違い女が読んだら気分を害すであろう一冊。
こんな僕でもやっぱり音楽の世界に憧れたときがある、本書の中に出てきた勘違い女たちとたいした差がない。むしろもっと悪い気がする。
今思うのは、恋人より仲間になったほうが、バンドとは長く付き合っていけるということ。苦しいのは君だけじゃなくて、バンドも同じくらい君の熱すぎる情熱に苦しんでいるのだ。と誰かに御節介を焼きたくなった。今も大して成長できてないのだけど。
それ以外にも、ちょっと読んでクスって笑って、心の薬になる作品。
薬は苦くて当たり前だ。
悪い病気は早く -
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Posted by ブクログ
かなーり古いエッセイですけれども、面白かったです! というか、後書きでオーケン氏が述べているようにまさに電車の中、あるいはお風呂の中で気軽に読める一冊ですね…! オーケン氏の、ほんわかした人柄が全編に渡って感じられる作品となっております…!
ヽ(・ω・)/ズコー
けれどもまあ、解説者の方も述べておられましたけれども、のほほんとしているようで意外と色々なことを考え、そして悩んでいることも窺い知ることができます…オーケン氏のエッセイ、久しぶりに読みましたけれどもイイ塩梅で心の清涼剤になったような気がしなくもないような、そんなハッキリとしない、曖昧模糊とした読後感を残してくれましたさようなら。 -
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Posted by ブクログ
大槻ケンヂのエッセイ集。
この前読んだ、『ロッキン・ホース・バレリーナ』がおもしろかったから、なんか他にも、大槻ケンヂの本買ってみようかな、と思って。
意外に著書が多くて(…っていうのは失礼かもだけど、だって、バンドマンだし)、どれにするか迷ったんだけど、そういう時は当然、ジャケ買いです(今日はジャケ買いの話しか書いてない気がする…)。
イラストは羽海野チカ(『ハチクロ』の作者です(念のため))。
ジェンダー研究に興味をもち始めたときにも(大学時代)、挿絵が柴門ふみだという理由だけで、入門書に『ジェンダーの社会学―女たち/男たちの世界』を選んだ、あたしらしい選択の仕方。(でも、今思うと、 -