大槻ケンヂのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
いわゆる「こうすれば就職せずに生きていける」といった成功法則を提示する本ではなく、著者である大槻ケンヂ自身がサブカルチャーの世界でどのように生き延びてきたのかを語る体験談エッセイ。全体として語り口調の文章が読みやすく、最初は軽い印象を受けるが、後半に進むにつれて内容の実践的な重みが増し、割り切って読むことで面白さが際立ってくる。
本書の中で繰り返し語られるのは、「サブカルで食う」ためには運・才能・継続の三つが不可欠だという現実的な前提である。そのうえで、実際の創作や活動においては、最初は恥をかくことを恐れず、とりあえずできないと思うことにも挑戦してみる姿勢が重要だとされる。また、多くの作品に触れて吸収し、それを自分の言葉に変えていくこと、さらに作品を分析して定型を掴むことなど、地道な積み重ねの重要性も強調されている。目標となる人物を決めて模倣することや、「アングラに笑いを足せばポップになる」といった表現上の工夫も印象的だった。
一方で、人気が出れば反感も買うという側面や、需要が落ちたときには自分の制作や別の活動で支えたり、あえて見栄を張ることで状況を乗り切るといった、現実的で少しシニカルな視点も提示されている。創作意欲が湧かないときや、評価が落ちたときなど、自分がまだ経験していない局面への対処法が具体的に語られている点は特に参考になった。また、「お客さんは敵ではない」という姿勢や、「できないことも利点になる」という逆転の発想も、創作を続けるうえでのヒントとして印象に残った。
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Posted by ブクログ
そこには変わらないオーケンがいた。
しかし実は結構変わっているのですよ。
昔のエッセイを引っ張り出してきて読み比べるとかなり変わっているんですよ。
まるで変わっていない相変わらずのオーケンだと思っていても実はしっかりと変化している。
ちゃんと時代の変化を読んでいて、そこに合わせていたりする。
それが良いのか、はたまたムムムと思うのかは受け取り手次第なのだろうと思う。
昔のままでいて、「あーあ、近頃はうるさくって何も言えなくなっちゃうよー。コンプラうぜー」とか愚痴っているタイプの人もいて、そういう人を見ると、「なさけねぇな。だせぇな」と思う今日この頃なので、実は常に変化していて、それを悟られずに前のまま自由に書いているかのように見えるオーケンは凄いなーと私は感心している。
ちゃんと面白さを担保したまま変化してゆくの、地味に凄い。 -
Posted by ブクログ
今年39歳でたまたま手に取った買い置きしていたこの本が、大槻ケンヂ39歳の時期に書いたエッセイ集。本当にたまたまなんですが、よくこんなことあるんですよね。
内容はいつものライトエッセイというか、バンド裏事情やオカルト、芸能ゴシップ的な内容をおもしろおかしく書いたものですが、オーケンさんって若い時から俯瞰的に物を見てるというか、言い方選ばないとちょっと”ジジ臭い”感じがしたのですが、より年齢を重ねて書かれるこのエッセイは、それをさらに俯瞰しているような気がして、本人もよく使われる”いい塩梅”な時期に書かれたエッセイじゃないかなと思いました。
しかしディズニー潜入の内容で、2回も書いてしまうとは笑
バンドとしては特撮が稼働していた時期なんですね。