【感想・ネタバレ】新興宗教オモイデ教のレビュー

あらすじ

一カ月前に学校から消えたなつみさんは、新興宗教オモイデ教の信者になって再び僕の前に現れた。彼らは人間を発狂させるメグマ祈呪術を使い、怖るべき行為をくりかえしていた――。狂気に満ちた殺戮の世界に巻き込まれてゆく僕の恋の行方は? オドロオドロしき青春を描く、著者初の長編小説。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

初期の大槻ケンヂ作品は個人的に全部好き

オーケンの初長編
 今読むと少し違和感のある部分がないでもないが、オーケンワールド全開で最後までテンポ良く読める。これ以降の作品にも登場する人物も出てくるし、その中でも「ゾン」の魅力がハンパない。

 幾度となく再読しているけど、未だに「こうであったら」「もし、これが……」とIFの世界を考えたくもなるし、その後の主人公ジローがどう生きたか考えてしまう。



以下極力ネタバレ回避しつつ
ネタバレも多いので読後推奨










第一章:誘流メグマ祈呪術
 主人公とヒロインの立ち位置、キャラクターがわかりやすく、導入がスムーズ。説明じみた長台詞もオーケンワールドらしく、すんなりと飲み込める。淡々と進みストンと落とす感触が漫画的な表現にも感じて、実に心地いい

第二章:自分BOX
 宗教団体の人間の立ち位置や教義はもちろんの事こと、いわゆるある程度の集団になると発生する真面目、不真面目、カーストの「あるある」「わかるわかる」の連続。更に前章の「誘流メグマ祈呪術」がどんなものであるかの詳細と、中間さんの語るゾン、そして中間さんの後悔がずっしりと重い。中間さんがゾンに対して持っていた感情が嫉妬であり、恋慕であり、畏怖であり、尊敬である事が隠されずに書いてあるのが愛しい。

第三章:神猟塚聖陽心霊治療塾
 前章が中間のゾンという同性への心情を書いたものに対し、こちらは聖陽(陽子)のしづという同性への心情を書いている。どちらも性愛としての同性愛を語るわけではないが「大切な同性」に対しての絶対的な感情を描いていて面白い。
 しづの心は実際どこにあったのか判らないが、陽子の見た月が事実であるなら、気持ちはけして一方通行ではなかったのだと信じたい。

第四章:僕の爆弾
 まだ全てを掴み切れていない主人公。前章で「誘流メグマ祈呪術」を間近で見たが、その力が自分にも使えると言われてもピンときていない。そこにA教という巨大な宗教団体の騒動がニュースになる。
 中間にとって過去の苦い思い出と、修羅場にいたい野次馬根性で騒動の現場へ駆けつける。そこで……この展開は予想できなかったので、最初に読んだ時は本当に胸熱展開だった。とにかく、ガラムが吸いたくなる。
 そこからは怒涛の展開で、主人公ジロー覚醒までが一気に進む。
※BL好きな人は、この章だけでも読む価値があるので読むと良いと思う笑

第五章:中間
 前章の能力戦の件で連日参考人として聴取される中間。失踪するヒロイン。中間のゾンに対する本当の感情、それがなんであるかのバランスが絶妙。
 中間という男の願望と欲望の言語化はあまりにも判りやすく、自分の琴線に触れる。

第六章:トー・コンエとなつみさん
 前章最後に突如現れたヒロイン。ヒロインは教祖てあるトー様のために主人公に助けを求めに来る。そこからの話はオーケンワールドなので、テンポ良く台詞のみでストーリーはさくさくと進む。
 今まで登場しなかった教祖の正体が明かされるが、実に身も蓋もない。
 そして……ストンと終わるのがオーケン小説の良いところだと思う。
 中間からの電話が救い。しかし、それで良い。そうであるから、オーケンワールド。

あとがき
 初期のエッセイと同じ軽快なテンポのあとがき。一九九二年……当然ながら、あまりピンとこない笑

解説/永井豪
 解説が漫画! このスタイルをとったという事が既に面白い。

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2022年03月17日

Posted by ブクログ

中間とゾンの演じる「自分BOX」、
ふたりの造詣が最高に面白かった。
作中のほとんどは中間の語りであり、ゾンへの想いがバックに流れている。
それに比べたら黒幕であるはずのトー・コンエがいかにも小物。
寂しさを残す幕引きだった。
かなりの傑作。

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2016年07月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

初読は高校の頃買ったハードカバー版。刊行を報せる新聞の広告欄にあった〈オドロオドロしくも、青春〉の文字は未だ鮮明に憶えている。読後感が強烈すぎて以後なかなか再読できずにいたが、このたび文庫版を古本で購入し20年ぶりの再読。当時は存在すら知らなかったカンについても触れていて、その後我が音楽観を一変させることになる最重要バンドをどうして忘れていたのかと後悔すること頻り。京極の『姑獲鳥の夏』を初めて読み終えたときにも似たような読後感を味わったけれど、改めて読むとその感覚は薄れてしまう。思春期故の特権なのだな。

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2015年08月30日

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九十年代のカルト文学
これでもかってくらいサブカルチャー文学に影響を受けてる。
いま、
一周回ってこういうのが
また流行り始めたから
読んだら圧倒されるよ

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2015年02月25日

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厨ニ心をフル活動させてくれる嬉しい本
他人の心を操り壊す力に新興宗教。このキーワードだけでも胸が高鳴りますね。永井豪や石ノ森章太郎の漫画を読むときのワクワク感を小説で!という感じ。

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2013年05月11日

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くるぐる使いから。ほんと狂っているなあと思う。読んでるうちにこれ以上読むと気が病みそうだと尻込む自分がいて、でも面白過ぎるからページを捲ってしまう。終わった頃にはそのトンデモ世界を受け入れてる、みたいなすごい魅力をもった話だった。そして、くるぐる使いもだったけど、言い得ぬ独特の哀愁が静かに起こってきたりもして。久しぶりに読書に興奮を覚えた。人に薦めたくなる一冊です。

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2013年04月16日

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ずっと気になってたオーケンの本で初めて読んだタイトル。
サブカル系初めてで、しかもグロいのとかエログロとか苦手なんだけれど、オーケンのはちょっとおちゃめで全然読めてしまった!!

なかまかっこいいよなかま。あんなおもろい友達ほしい。

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2010年08月17日

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「電波」
この2文字につきます
90年代に多大なる(?)影響(某PCゲームとか)を及ぼした作品みたいですね

この方の作品はエッセイのほうは読んだことがあるのですがちゃんとした小説を読んだのはこの作品が初でした

しかし何この電波小説

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2009年10月04日

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最後すげえよかった、なんか久しぶりにいい意味で青臭いの読んだ気がする。個人ではハリーポッターの百万倍おもしろいのでみなさん読んでください。ああほんとおもろかった所々のホモ描写とか洗脳のシーンとかトーコンエのきもさとか全部最強だった

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2011年08月24日

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主人公の恋するなつみさんが、ある日オモイデ教に入団して再び主人公の前に現れた。
なつみさんは人の心を狂わせるメグマ奇術を修得していて、主人公はオモイデ教とメグマ奇術が引き起こす事件に巻き込まれる。

オーケンの中で一番好きな小説。
勢いのある物語で、一気にガーッと読んでしまいました。

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2009年10月04日

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大好きな作品のひとつになりました
勢いがあって、ぐいぐい引き込まれてく
ゾンが好きです
グミチョコ読み返したい^^

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2014年06月26日

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狂ってる。
強烈。
何もかもが圧倒的だった。
それでも眼が離せない。

凄いなって思った。

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2009年10月04日

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オモイデ教なる宗教組織で、対立する人間を狂わせたり、殺すために使用されている電波「誘流メグマ祈呪術」を巡ったお話。
主人公ジローの隣の席にいたなつみがオモイデ教にはまり、ジローも誘流メグマ祈呪術を中心とした対立に巻き込まれていく。
いわゆる超能力ものに分類されそうではあるが、術にかかった際の状態や幻覚で見えたものの表現が独特で面白い。

あとがきを見た限り著者が実際に体験した経験に影響されて書かれたような雰囲気。
うまく言えないが普通の人とは違うジャンルの経験値で成長した書き手が書いている小説な気がした。
「誘流メグマ祈呪術」を「自分の中の爆弾」と表現してたが、この本自体が著者の自己表現だったのかもと思った。

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2025年06月21日

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新興宗教を舞台に、狂気と電波と性欲が入り混じる。
誘流メグマ祈呪術の使い手同士のサイキックバトルと電波が飛び交う描写は奇抜だが、登場人物の誰も彼もが他人に依存せずにはいられない、脆い人々だった。
主人公のジローだけは、最後になつみを見限ることで依存せずに自立出来たのが救いではある。

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2022年08月01日

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ロックバンドのボーカル、大槻ケンヂの処女作

妻子持ちの教師を好きになった同級生のなつみさんが、
精神的におかしくなり、入院したものの、
高校を退学し行方をくらました。
1か月後、新興宗教オモイデ教の信者として、
僕の前に現れたなつみさんは、特別な能力を披露して、
入信を勧めてきたところから始まる不思議なおオカルト的青春物語。

特別ここが良いとかいう感想は、
ネタバレしてしまうので語れませんが、
出てくるそれぞれの人物に対して、
あとがきを読むことで、モデルがいたことを知り、
こんな奴が当時いたのかっていうところに、驚きを感じた。

今(2022年)読んでるからそこまでではないものの、
当時読んでいた人たちは、後の新興宗教による事件や出来事は、
どのように見えていたのかって思ったり思わなかったり。
地下鉄〇〇〇事件んとか、〇〇〇〇パット事件とかね。

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2022年04月17日

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読みながら寝てしまって悪夢を見た
大槻ケンヂの本はこの本のように、バンドバンドしていない方が面白いと思います

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2012年08月19日

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基本的に皆狂ってるというのに、オーケンが書くとどうしてこうも爽やかな青春小説になるのだろう。最後は結局今までと変わらない日常に元通り…という辺りは非常にオーケンらしい。読んでるうちに自分もメグマにやられてるのかなーなんて思ったり。中間とゾンのエピソードが際立ちすぎて主人公の影が若干薄めなのが残念。ゾンのライブパフォーマンス等にはモデルがあると後書きにあったが、そのモデルのメンツを見て激しく納得。そりゃ主人公負けるって…。

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2010年12月24日

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表紙がいい。
軽サブカル好きにはなれても、アングラはやっぱり無理だ。自分がメグマ波で死にそうになったよ。

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2010年05月15日

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よく最後まで書けるなぁと思いました。
心地よさに安心してしまうから、警戒心を捨てきれません。
楽しんで読んでいる、ということだけは伝えたい気がします。

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2010年04月07日

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1カ月前に学校から消えたなつみさんは、新興宗教オモイデ教の信者になって再び僕の前に現れた。彼らは人間を発狂させるメグマ祈呪術を使い、怖るべき行為をくりかえしていた―。狂気に満ちた殺戮の世界に巻き込まれてゆく僕の恋の行方は?

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2010年02月03日

Posted by ブクログ

読み終わったあとの暫くは、頭の中がちょっと不思議な感じになります。オススメだけど、他人にそう紹介してよいものかと迷っちゃうもどかしさが魅力的。

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2010年01月07日

Posted by ブクログ

面白かった。悲しかったけど、とても面白くて読み出したらとまらなくて、結局一日で読んでしまいました。チクショウ、少しずつ楽しもうと思っていたのに。やっぱりオーケンは面白いなぁ…自分BOXをまた見れて楽しかった。ありがとうございました。

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2009年10月07日

Posted by ブクログ

おもしろい!続きが気になってしょうがなくなった。

大槻ケンヂは人の奥底にあるものを見逃さない。太宰治みたいだよ。これ読んでて、今まで理解不能だった、人殺しちゃう人とか自殺する人の気持ちがなんとなく、こうゆう心理なのかもってわかったような気がした。そうゆうひとのほうがのんきに生きてるわたしよりも、すごく「生きてる」のかもしれない!!

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2010年02月10日

Posted by ブクログ

パッとしない学校生活から不思議な世界に巻き込まれていくオーケン得意のタイプの小説だと思う。面白いのでどんどん読み進むのだ。

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2009年10月07日

Posted by ブクログ

theサブカルって感じ!読みやすかった
なつみの描写が好き
主人公が最強と気づいちゃってからつまらない
結局中間が1番人間らしくて皮肉っぽい

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2025年04月16日

Posted by ブクログ

丸尾先生の絵が表紙の本作は、大槻ケンヂ初の長編小説です。私の友人曰く、「ときどき思い出して無性に読みたくなる」作品らしいですが、それはなにも本作に限った話ではなく、往々にして彼の小説には謎の中毒性があります。『ステーシーズ』とか『ゴシック&ロリータ幻想劇場』とかは、えも言われぬ感慨さえあります。

さて、本作で通底しているのは「この腐った世界をぶっ壊したい」という殺伐とした、僻みともとれる観念で、主人公の「僕」をはじめ、中間、ゾンなどのメインキャラは、みなこの思想を持ち合わせています。そこに国を動かす程のおどろおどろしい力、誘流メグマ祈呪術が絡むことによって、単純ですがスペクタクルな物語が動き出して行くのです。全体が軽い感じなので鈍感になりますが、ある意味エヴァンゲリオンとやってることは変わりません。スプラッターな描写もサラッとありますが凄まじいものがあります。
しかし、ただただメグマ祈呪術で「悪しきもの」を無双していく(狂わせていく)わけではなく、「僕」の懊悩や中間とゾンの関係などに焦点があてられ、ここに想像以上のカタルシスがあります。「この世界を壊すということは、自分がこの世界から居なくなることと同じだ」と気づいてしまう「僕」が、突如覚醒して強大な力を手に入れた時、なつみさんのお願いを断って狂ったように走るシーンには心を衝くものがありました。

結局2時間くらいでバーッと読んでしまいました(笑)。他の作品にも手を伸ばすかもしれません。

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2022年05月24日

Posted by ブクログ

 僕と同級生のとなりの席のなつみさんが発狂するって、もの凄くインパクトがある。そしてある日、彼女はカルト教信者として僕の前に現れるのだった。それだけの情報で読む価値ありと判断した。内容はこれ以上でもなくこれ以下でもない、この情報以外は枝葉にすらなっていない、わたしは、もっとなつみさんについて知りたいのである(笑

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2017年10月04日

Posted by ブクログ

オモイデ教、メグマ波、ホン・ラガトエー、バナマシワッラ法…等々奇妙な単語や常人にはちょっと理解しがたい電波な人達がわんさか出てくる不思議な青春?小説でした。
人死にまくりなうえに死に様もなかなかショッキング、登場人物の中間やゾンの過去のエピソードも結構重いんですが、オーケンさんの文章があっさりしていて全体的にノリが軽く語り口も軽妙なのでどこか爽やかさまで感じさせられます。不思議です。
何でもないことのようにさらっととんでもない事を言ってきます。でもそのアンバランスさが癖になります。
ゾンのキャラクターが凄く良かったのでもうちょっと長く見ていたかったな…。残念
最後、ジローとトー・コンエのやり取り、教祖様の皮が剥がれたトー様が本当にしょぼくて哀れでした。
あんなおっさんに良いようにされているなつみさんが気の毒で、そんな事実をあんなおっさんに聞かされるジローも気の毒。青春苦すぎる…
ハッピーエンドとは言えない、なんだか悲しいラストでした。もうちょっと痛快な気分になれる話なのかな、と思っていましたが、このラスト私は好きです。面白かった。

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2012年04月25日

Posted by ブクログ

初オーケン本。
長編小説だが300ページ未満だしアッサリ読める。

発想や登場人物の会話の遣り取りには光るものがあるのに、途中からなし崩し的に話が終わってしまうのは寂しい。

バンドもいくつか掛け持ったりと、意外と飽きっぽい性格なのかなぁと思った。

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2011年12月19日

Posted by ブクログ

初の大槻ケンヂ本。

主人公には淡い思いを寄せる同級生なつみさんがいた。
しかし彼女は教師との恋愛の末に、傷心のあまり退学してしまう。
次に主人公が彼女と再会を果たした時、彼女は新興宗教オモイデ教に入信していた・・・という感じの導入で物語は進む。

なんというか、作者のセンスを感じる。特に狂ったキャラの描写はすごいなと。長台詞の中に狂気を垣間見せられて、すごく惹きつけられました。

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2011年08月30日

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