あらすじ
絶対的に君臨する父親によってお化け屋敷に閉じこめられている少年・ロコ。独りぼっちの彼が美しい一人の少女と出会う……ほろ苦い衝動が初めてロコを突き動かす! 泣ける表題作他を収めた充実の短編集。
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Posted by ブクログ
オーケンさんの短編集。
ヌイグルマーとか
赤ちゃん人間。
オーケンさんの小説のスピンオフのようなお話がちらほら*
切なくて残虐なんだけど、
ユーモラスと不器用な人間の一生懸命生きる美しさみたいなのがつまってる。
オーケンさんの作品、オーケンさんの登場人物への愛や、いろんな自分の趣味、興味への愛がいっぱいつまっててそれが飾り気なくまっすぐ伝わってくるのが好き。
ほんとおっもしろいなあ◎
Posted by ブクログ
タイトルに惹かれて衝動買いしてしまった作品。
大槻ケンヂ氏について全く知らずに買ったんだけど、
読み終わるころにはとっても大好きになってしまっていた!
Happy endingでないはずなのに、すごいすっきりした気分で読み終われる作品ばかりだった。
1番お気に入りのお話は、"モモの愛が綿いっぱい"
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モラトリアムからの卒業。そんな気がした。
いつまでも否定だけではいけない。
受け入れて、進んでいく・・・大人へと。
だけど大事なものは忘れちゃいけない。
私の生き方はROCKなんか~?って。
格好わるくてもやりたいこと。
それが出来る大人になりたいな。
温かく、包まれるようなお話。
らも様宛
Posted by ブクログ
(単行本)
少女への純情、ダメ男、ロック、やんちゃ、サブカル、オノマトペで彩られた若者主人公による SF短編集。
純情、ダメ男のストーリーは、すんなり感情移入してせつない気持ちにさせられる。好きです。
やんちゃは読んでいて嫌な気分にもなるけど、作者の経験と筆力あればこそだろう。
「イマジン特攻隊」では、ノリノリのリズムによって読んでいて引き込まれる。筒井康隆の「ジャズ大名」を思い出した。でも、盛り上がった後のエンディングだけは、平凡に終わってしまってちょっと残念。
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相変わらず大槻ケンヂは小説がうまい。・・・ただ、この短編集、どちらかというと、「その後よりよい作品に発展したもの」の元ネタといったイメージもある。
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オーケンの小説はもう何冊も読んだが、大方ロック、少女系SFのどちらかに区別できる。ロックの方はメッセージ性が強い。誰だって自分の闇の中でもがいている。もっとがむしゃらに、光に向かって叫び、自分を変えて欲しいとオーケンの願いのようなものを真っすぐに感じる。恐らく彼はロックを伝えることに大きな使命感をもっているのだと思う。救われた少年少女も多いのでは。SF系の方は奇書でホラーだけど、個人的にはこちらの世界感に浸る方が好き。本書のお気に入りはロコもう一度。ベタベタクサクサな内容だけど、逆にそれが胸にぐっときた。
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ゆきねぇに薦められた大槻ケンヂ「ロコ!思うままに」。ロックだったー!
いまいちピンとこない短編も実は多かったんだけど、表題作「ロコ!思うままに」と「神様のチョイスはKISS」と「天国のロックバス」が、ど直球のロックンロール文学って感じで、よかった。
なんか背中押された感じがする。
沸き上がるぜ、マグマ!
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大槻氏の小説に手を出したのはこれが初めてです。
いいなあって思う作品他にも色々とありましたが、やはりロコが自分の人生を自分で切り開いていくこの表題作に一番感動しました。お化け屋敷を抜けてから感じる自由の喜びと恐怖がよく書かれているなぁと思います。同じタイトル曲を聴きながら読むと感動倍増です。
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この人すごいな、って思う。
サブカル的知識の量、
音楽への熱さ、
作者の濃さがそのまま文字になり、
小説ができましたっていうような。
発想とか台詞のセンスに脱帽ってか脱力。
大槻ケンヂさん、今更にすごく好きだ。
Posted by ブクログ
勢いで読ませているけどもう少し緻密に描写してくれたら…と思う箇所もある。それでも、オーケンにしか描けない世界観と登場人物はたいへん魅力的です。メンヘラやバンドマンの心情描写は、そこいらの作家とは一線を画したリアリティをもって迫ってきます。
「アイドル」は好き嫌い別れそうだけど私は楽しく読めました。表題作がいちばん好きです。
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面白かったです。
勢いがロック。月刊ムーを読んでインテリに…(?)
「モモの愛が綿いっぱい」「アイドル」「ドクター・マーチン・レッド・ブーツ」「怪人明智文代」が好きでした。
特に、乱歩好きには「怪人明智文代」はたまりませんでした…小林少年の魔改造もアリですし、お話の最後の文もぽいです。
「蝶の羽根に染み込ませて流通しているPPブルーというドラッグ」や「柔道二段のアイドルマネージャー」で、ここは同じ世界線なのかなと思ったりします。
Posted by ブクログ
青春時代にはずいぶん大槻さんにお世話になったので、この作品にも賞賛の意を示すレビューを書かなくてはと思いながら、作者単位で作品を評価するのは果たして誠実だろうかと考えさせられた一冊です。
どういう動機があったのか自分でも甚だ不可解なのですが、はじめての東京旅行にもっていった一冊でもあります。
上野公園のベンチで、多摩川沿いの土手で読みました。
申し訳ないことですが、それしか覚えておりません。
なので、浅野いにおさんの表紙を褒めておきます。
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お化け屋敷で「イエスさま」としゃべる人形たちに育てられた「ロコ!思うままに」。
亡くした子どもと、クレーンゲームでとったぶさいくな人形に宿った魂との「モモの愛が綿いっぱい」。
ロックで日本縦断ツアーにでかけた男の子たちが女の子二人に出会い、一人は死んで一人は去って、故郷の女の子が履いていた靴がちらちら影を射す「ドクター・マーチン・レッド・ブーツ」。
あの明智探偵と怪人二十面相の奥さんとの関係の真相を語る手紙「怪人明智時代」。
事故で人らしきもの、を殺してしまった女の子たちがあれは人ではなくてキテーちゃんだったからいいんだって話になる「キテーちゃん」。
別本『ステーシー』のステーシー大量発生のいきさつ「ステーシー異聞 ゾンビ・リバー」。
自分を持たない少女と生きる価値もないようなオッサンの不適切な関係が生み出す「アイドル」。
潜水伏龍部隊、ただただ海の底で一人静かに孤独と闘う中でロックのテンポに出会った少年兵「イマジン特攻隊」。
エアギターでもロックを語れ!「天国のロックバス ロコ!もう一度思うままに」。天国のロックバスの運転手は、中島らもさんだったのでしょう。
全ての物語においてぶれることなく表現されるロック&ロール!
(実は今まで大槻ケンヂは小説家だと思ってました。)
Posted by ブクログ
短編集。
長編で出したものの、元になったのでは?というようなお話も。
表紙の中村明日美子もいい。
大槻ケンヂのこの世界観で、もっと長編が読みたい。
「オモイデ教」とか、あの辺の感じの。