あらすじ
絶対的に君臨する父親によってお化け屋敷に閉じこめられている少年・ロコ。独りぼっちの彼が美しい一人の少女と出会う……ほろ苦い衝動が初めてロコを突き動かす! 泣ける表題作他を収めた充実の短編集。
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Posted by ブクログ
大槻氏の小説に手を出したのはこれが初めてです。
いいなあって思う作品他にも色々とありましたが、やはりロコが自分の人生を自分で切り開いていくこの表題作に一番感動しました。お化け屋敷を抜けてから感じる自由の喜びと恐怖がよく書かれているなぁと思います。同じタイトル曲を聴きながら読むと感動倍増です。
Posted by ブクログ
青春時代にはずいぶん大槻さんにお世話になったので、この作品にも賞賛の意を示すレビューを書かなくてはと思いながら、作者単位で作品を評価するのは果たして誠実だろうかと考えさせられた一冊です。
どういう動機があったのか自分でも甚だ不可解なのですが、はじめての東京旅行にもっていった一冊でもあります。
上野公園のベンチで、多摩川沿いの土手で読みました。
申し訳ないことですが、それしか覚えておりません。
なので、浅野いにおさんの表紙を褒めておきます。
Posted by ブクログ
お化け屋敷で「イエスさま」としゃべる人形たちに育てられた「ロコ!思うままに」。
亡くした子どもと、クレーンゲームでとったぶさいくな人形に宿った魂との「モモの愛が綿いっぱい」。
ロックで日本縦断ツアーにでかけた男の子たちが女の子二人に出会い、一人は死んで一人は去って、故郷の女の子が履いていた靴がちらちら影を射す「ドクター・マーチン・レッド・ブーツ」。
あの明智探偵と怪人二十面相の奥さんとの関係の真相を語る手紙「怪人明智時代」。
事故で人らしきもの、を殺してしまった女の子たちがあれは人ではなくてキテーちゃんだったからいいんだって話になる「キテーちゃん」。
別本『ステーシー』のステーシー大量発生のいきさつ「ステーシー異聞 ゾンビ・リバー」。
自分を持たない少女と生きる価値もないようなオッサンの不適切な関係が生み出す「アイドル」。
潜水伏龍部隊、ただただ海の底で一人静かに孤独と闘う中でロックのテンポに出会った少年兵「イマジン特攻隊」。
エアギターでもロックを語れ!「天国のロックバス ロコ!もう一度思うままに」。天国のロックバスの運転手は、中島らもさんだったのでしょう。
全ての物語においてぶれることなく表現されるロック&ロール!
(実は今まで大槻ケンヂは小説家だと思ってました。)