【感想・ネタバレ】ステーシーズ 少女再殺全談のレビュー

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Posted by ブクログ

近未来、世界中で少女達が狂死を遂げた。
少女達の屍は、人肉を求めてさすらう『ステーシー』となる。
少女達はやがて『再殺』され、百六十五分割されたグチャグチャの肉片になる運命にあることを理解しながらも、なぜか喜びに満ちた微笑み[ニアデスハピネス]を見せた。


グロテスクで
どうしようもなく悲しくて
なのに、なぜか
美しいと感じる。

何度も何度も読み返している大好きな一冊。



最初の詠子と渋さんの話がたまらなく好き。


「ありがとう。ごめんな。大好きだ」

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2014年01月28日

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15歳~17歳の少女が突如ステーシー化(いわゆるゾンビ化)してしまうという現象が頻発して、それを掃討する再殺部隊、ステーシー化する前の少女、再殺権を押し付けられた男、などの視点から一連の騒擾を描いている。

なんというかいろいろ喚起されるものがある作品だった。
男も女も露悪的じゃなくとも自然と悪意なく「モノ」として扱ってしまっているような価値観が蔓延している、と私は勝手に思っていて、それを潔く認めた作品だと感じた。
そしてその中から湧き出てくる恋愛は美しいです。
ただし渋川さんのとっかえひっかえはどうかと思います。
最終章の「春」の理屈が狂ってるやつの一歩手前みたいな雰囲気でよかった。

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2013年02月05日

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ネタバレ

ステーシーズの表現がエロティックで可愛い美しい少女達が化け物になるなんてなんて耽美なのでしょうね!
ステーシーズの津波は地獄の少女立ち直りなのでしょうかそれとも地獄の亡者が少女の姿を与えられたのでしょうか。

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2012年12月24日

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個人的に隊長が一番好き。「謝っておくれぇ」にグッときた。
何度涙を流せというのか、という感じの美しい話ですが、レビューというほど言葉に出来ません。
少女というのはやっぱり特別で甘く、優しい存在なのだなと思った。

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2011年11月10日

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ヴィレヴァンで見かけて表紙買いしたらクリーンヒット。これぐらいのグロテスクと理不尽さが一番好きです。ステーシーズ本編もだけれど番外編のゾンビ・リバーも好き。どちらかというとゾンビ・リバーの方がグロで理不尽かもと。あとがきで大槻氏がこれをCGなしで実写化したいと言っていたけどそれは果たして…

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2010年09月04日

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"ロコ!思うままに"を読んで、他の作品にも興味がでて買ってみた作品。
偉そうなことは言えないけど、読んでみて、
人間の狂気と、狂気ではごまかしきれない弱さが描かれているのが
とても面白いと思った。
恐怖やグロテスクも全部ひっくるめて、
最高にロマンチック。

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2010年06月08日

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どんなに愛した人でもゾンビにのようになってしまい、殺さなければいけないというのが悲しいと感じました。
自分の罪の意識を再認識した様子が分かりやすかったです。

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2010年01月14日

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15歳から17歳の少女がある日突然謎の死を遂げ、人肉を求める屍少女「ステーシーズ」と化してしまう。
少女を止めるには少女の体を165にバラバおラにしなくてはいけない。
バラバラにするのが少女の恋人だったり、父親だったり、友達だったり・・・
内容は血肉飛び交うスプラッタ小説・・・かと思いきや切ない恋愛小説。
詠子が無邪気で可愛らしい。

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2009年10月04日

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無くしてたと思ってたら見つかりました。やった!ステーシーの完全版です。外伝が二篇、収録されています。

本編に関する感想は角川ホラー文庫の『ステーシー』に書いたので省きますが、とにかく外伝の『ゾンビ・リバー』が好きで、一時期狂ったように読んでいた記憶があったので、また読みたいなぁと思っていたのです。
『ゾンビ・リバー』もやはり残酷さやインモラルな感じは否めませんが、個人的には「ステーシーの津波」というイメージに、どこか崇高なものを感じ、心を鷲掴みにされたのでした。そう言えば、会田誠さんの作品に『灰色の山』や『ジューサーミキサー』がありましたっけ。あんな感じですかねぇ。『ゾンビ・リバー』の実写化、私は待ってますよ(笑)

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2022年07月03日

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大槻ケンヂさんの歌は聞けども小説を読むのは初めて。耽美っぽくてグロテスク。少年少女はただひたすら美しく、世相は退廃的無常観溢れ、言い回しが古ぶるしいこともあり、さくさく読めることも含め、色んな意味で「初期のJUNE小説処女作」を見ている気分だった。CD『ステーシーの美術』はもちろんですが、 CD『レティクル座妄想』を聞くともうちょっと楽しい(こちらは世界が繋がってる感じではない)。モモという名前にどんな思い入れがあるのか?
起承転結の転がすっ飛んでいたのが気になる。

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2014年09月14日

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割と衝撃的なのだが読んでみるとなかなか良かった。
何かしら作る側の人間がインスパイアされるのも頷ける。

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2014年04月03日

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舞台から。
少女の一瞬の美しさ、鬱くしさ、はかなさが描かれた作品。
可愛らしく笑いながら死んでステーシー(ゾンビ)になる少女と、それを切り刻んで殺さなければいけない男たち。対比。
最後の話が一番好き。

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2014年01月10日

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冒頭のミルクコーヒーダンスの夢を見ていた文章がとても好きです。
この物語は、全体的に暗くて悲しい。悲しさの中にある優しさが切ない。

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2013年11月18日

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オーケンの作品は、くるぐるに然り楽曲とリンクしているものが多いので、物語を読んで、曲を聞きその世界に浸れる、そんなおいしい楽しみ方ができる。本作とのリンク曲では再殺部隊を改めて聞いたけど、悲しくなる。壊れた世界設定だけど、そんな世界の物語。個人的にはゴシックロリータ幻想劇場の方が好き。

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2013年06月15日

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猟奇的、とでもいいますか。
鮮やかな発想力です。
一種変態的な嗜好の持ち主には持ってこいな世界だったのではないでしょうか?
けれど、
私的には少々浅かったかなぁ。という気がします。
深読みすればこそなんて言われてしまうかもしれませんが、
そこに存在する物語を、世界を、
あるが如く淡々と、
単調に語られたような作品で、
イマイチ深味に欠けたのです。
ただ、
読み易さは素晴らしいものでした。
想像力を働かせるにはグロテスクな作品でしたが。
語り口調がどことなくコミカルなので、
不思議と嫌悪感はありませんでした。
少年少女の黒歴史のお伴にぴったりな一冊です。

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2012年12月10日

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オーケンファンの友人の勧めで読んだのですが、サクサク読み進められました。
“再殺部隊”など筋肉少女帯の楽曲と併せて読むとなお良いです。

グロくてエグくて理不尽なのにあたたかい、しかしやはりどこか釈然としない物語。
哲学的であまりに難解、とまではいかずとも解るような解らないような……という感じはあります。しかし同時に言葉の美しさも感じられました。読者の想像力を掻き立てるのがとても巧いです。その点はさすがオーケンという感じです。


結構皆さん「グロすぎる」と感じる方がかなり多いようなんですが、私はえげつないホラーを多少読み慣れているせいかそれほど怖くはありませんでした。当然ですが個人差はあります。

あ、あとがきはちょっと笑えますよ。

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2010年12月02日

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久々に大槻ケンヂ熱が復活しました。

15~17歳の少女たちが次々と謎の病に倒れ、ゾンビのように復活する世界。
気持ち悪い気持ち悪いと思いながらもついつい読み進めてしまう不思議な文体だった。

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2009年10月25日

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実は大槻の小説を読むのは、「オモイデ教」以来。
なので、上手くなったなあ、なんて感慨深さを星雲賞作家に対して言ってしまいます(汗)
バンドの歌詞に馴染みのある世界なのもあってか、エログロ得意じゃないのですけど(←オモイデ教以来読まなかった理由)、気持悪いとか一つも感じず、むしろ耽美で切ないくらいでした。
体温や少女のにおいが感じられるような内容が、いいなあーと。

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2009年10月04日

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高校生のころ読んだのですが、完全版が出たということで表紙も気に入ったので買ってしまった。
世界観が大好きだ。切ない。

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2009年10月04日

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 不備なくきちんと書かれた物語と思った エッセイにある私の好きなところ(こころのそこのひだまでめくって見せてくれるようなだらだら加減)は存在しててそのことこそがピュアで「きみとぼくとのただひとつ」だ 思わせぶりやニュアンスとかわかったようなことはいらないから、自分の好きな子を切り刻み、神さまの気まぐれを切り刻み、ただの時の流れを感じて/感じずにすごしているときの、心だけが感じているきもちのことをうまくなくてもわたしは聞きたいという気持ちを十分に満足させてくれる 恋愛小説という部分よりもそういうところに世界に対する爆発的な感情があってよかったです それがノイローゼというのだろうか 愛されてる愛されてないじゃなくて、愛情っていうのが曖昧というよりただそこに偶然存在するものとして、僕と君を接続したりしなかったりして、そのことをすごく注意深く観察してある小説だと思う あと感情のなくなった人っていうのが書かれてるけど、共感や愛情から省かれたということよりも、神さまの偶然の組み合わせとして出てくるので違和感なく読めた(こういう人って大抵欠陥人間という枠で物語に参加しているので周りの感傷とか、本人の気持ちの訴えとかが多くなってくるのでそういうところが読みにくいと思っている) 冷静ではないけれどものすごく注意深く見られた話だと思う あと、章ごとに人が変わっていくことについても先をにおわすというのではなくて必然で上手いなーと思いました 
 読み終わったあとは鱗粉をまぶすようにこころに愛の粉、その中のぼわーんとしたもやのなかになにかあるのは多分たましいとか気持ちとかがそぎ落とされたまるっとしたかんじ あとステーシーを切り刻んでいるよりも、主軸調整機関ていう話のほうがきもちわるい ひよった感じでおえーってなる

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

だいぶ前に、角川ホラー文庫の『ステーシー』は読んだのですが、今回は完全版ということで再読しました。

相変わらず、本編のほうは病的な勢いがあり、グロテスクな描写も多いので、読む人を選ぶと思います。
外伝は病的な勢いを模倣する形になっているのですが、オーケンの文章を対比する意味でも読んでおく価値はあると思います。

あとがきは『ステーシー』と違うので、両方とも読んでおくと彼の背景などが分かって、この作品の価値が理解できます。

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2009年10月04日

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15歳から17歳の少女達が突然死んだ後にゾンビとなって生き返る。それは「ステーシー」と呼ばれ、何故そうなるのか何も分からない。165分割されなければ死なないステーシー達は再殺の権利を愛する人に託す。せめて最期は愛される人に殺されたいという狂的な純愛。再殺を愛する人に託すことが禁じられているとしても。また託された、残される側も約束を果たしたいと思う。それは違法行為であり、ステーシーを再殺する特殊部隊に殺されると解っていても。全体的にB級ホラー的な内容で、楽しめました。映画も気になります。

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2021年09月16日

Posted by ブクログ

おーけんのホラー小説。ものすごくスプラッターで純愛物語。
15歳~17歳の少女が突然死の後、ステーシーと呼ばれるゾンビとしてよみがえる。
ステーシーは165分割以上バラバラにして再殺しないと滅びる事がない。
この状況に世界は…
ざっくりあらすじ。
筋肉少女帯のステーシーの美術と多少リンクしている。
漫画を先に読んでいたので内容は頭に入っていたけど、原作の方がそりゃもうよりグロイ。
グロイのに泣ける。
オーケン節全開なので、嫌いでなければ良いかと。
加藤夏希主演で映画にもなっているようですが、血がどばー系は苦手なので、たぶん見ることはないかと。

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2018年03月03日

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ネタバレ

知人の勧めで読みました。
グロテスクで気持ちが悪いと思うような描写ばかりのはずなのに、なぜだかとても美しい。
それはステーシーになる少女たちがたまらなく美しいからではないでしょうか。

私は序章と、モモのお話が好きです。
序章は、詠子がとにかく愛らしい。渋川に対する言葉があたたかい。
最後の渋川の言葉も涙が溢れます。

モモのお話も素敵でした。
全部許してあげるよ。というモモの言葉が印象に残ります。

それ以外はうーん?という感じだったので☆3

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2013年04月04日

Posted by ブクログ

不条理とカルマと露悪の話。記憶が確かなら初めて買った小説がオーケンの『新興宗教オモイデ教』だったのだが、当時受けた「何だコレ!?」という衝撃を思い出した。惨たらしい方法で少女たちを虐殺する描写が目立つが、狂気の中の官能性だとか再殺の権利を通じて描かれる想い等、色々と感じる部分はある。ホラーとしての見方としては映画やアニメに毒されて走るゾンビに慣れてしまったせいか、じわじわと忍び寄るステーシーに対して恐怖は少ない。不気味だけど

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2013年02月06日

Posted by ブクログ

初大槻作品。彼の音楽世界と共通するような破天荒であるのに繊細に哀愁を織り込んだ世界観だった。
突然世界各地で15〜17歳の少女が死に、その後に起き上がっては人肉を求めて歩き回るようになった世界。起き上がった少女はステーシーと呼ばれ、肉親または恋人、大概の場合再殺部隊の手によって156以上に切り刻まれてはじめて動きを止める。
死を運命付けられた少女たちも彼女たちを切り刻む周りも悲しみに壊れながら、神様の気まぐれが過ぎるのを待っている。『ステーシー』『ステーシー異聞 ゾンビリバー』『ステーシー異聞 再殺部隊隊長の回想』の三つをまとめたお得完全版。

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2012年07月02日

Posted by ブクログ

 いつの時代もまず最初に社会を動かすのは少女であると誰かが言っていたような気がしますが、まさにこの小説はその言葉を表しています。「ステーシー化」という少女から始まる圧倒的な社会変革に合わせて、ベストな社会の形を無理矢理作ってそこで日常を送る人たちの物語。
 少し比重を置き過ぎでは?というような凄惨残酷な描写が目立ちますが、むしろこの作品でグロテスクなのは死を目前にした少女達がそれを楽しむ為に儀式化してしまうこと。再殺部隊のルーチンワーカー振り。人間の適応能力はこういうところにも表れてくるんじゃないか、と。

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2011年08月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

与えられた運命をありのままに受け入れること。
主軸を楽な方へ調整していくこと。
それで、
その調整している最中に起こるひずみも苦しみも、仕方のないことである。

ここがこの物語の本質なんだろうと個人的には思う。

諦念や思考の放棄ができる。
仕方がないことを仕方がないと受け入れられること。
それは大人になった証拠であるような気がする。

受け入れられずに、悶々と悩み、苦しむことは、
結局は自分の首を自分で絞めていることなのだ。

だから、ステーシーになる前の少女たちは、
いよいよ自分の番だと言うことを覚悟して
再殺の権利を好きな子に譲渡して、その結果を受け止めるんだ。
なんで私なの、どうしたら生きられるの、そう地団駄を踏むこともなく。

その点で、このお話は本当に静かで、清らかなお話。
もちろん、話の多くはグロテスクで、醜くくておぞましい描写が沢山あるのだけれど、
その中にも醸成された美しさがある。
少なくとも私はそう感じました。

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2011年04月23日

Posted by ブクログ

グロい・・・というかわけがわからない。こんな設定普通だったら思いつかないんじゃないのだろうか。ゾンビ・リバーは常軌を逸しすぎて逆に笑えた。
大槻ケンヂはいかれとるなあ。

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2011年04月18日

Posted by ブクログ

面白かった。エンターテイメント性抜群です
B級映画を観たような、それでいて哲学性も感じるような。
もっとケンヂさんの本が読みたくなりました

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2010年02月07日

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