大槻ケンヂのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
副題が「大人になってもドロップアウトし続けるためにキッチリ生きる。
'80年代から爆走中、彼らに学ぶ「生きざま」の知恵」
新書だから、で軽い気持ちで電車に持ち込んだ私がバカでした。
死ぬかと思いました。
ものすごい濃くて爆笑必須の本でした。
ここに登場するアーチストたちの曲を、私はほとんど聴いては来なかったけど
当時の話、現在の話、どこを取っても含蓄たっぷり。
当事者にしか分からない話の数々が面白すぎる。
ロックというジャンルは、
自分の年齢について意識することが、
他の音楽ジャンルに比べて、早く訪れる気がする。
(アイドルという別格もあるかもしれない)
精神的にも肉体的にもそうだろ -
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Posted by ブクログ
オーケン作品で1,2を争う面白さ。
バンド物は、
どこかあやふやで上っ面な作品が多いように思うが、
自身がバンドマンである彼の作品は、
その描写がリアル。
一気に読んでしまいたくなるほど、
読みやすい文章と、
引き込まれるストーリー。
世代によってどの人物に、
感情移入するかが分かれるだろう。
マネージャーの言う事、
プロデューサーの言う事、
バンギャの言う事、バンドマンの言う事。
それぞれが一理あるし、
それぞれが信念を持って生きてるってことが分る。
酸いも甘いも噛み分けて、
時代を生きてきた彼にしか書けない作品だと思う。
読後、無性にツアーをしたくなる。
バンドマンでもないのに。 -
Posted by ブクログ
裏表紙のあらすじと同様、本文も、「18歳で夏でバカだった。」って始まるんだけど、なんかもう、それだけでおもしろげです。
「18歳」「夏」「バカ」って、どの言葉も、可能性?みたいな言葉な気がする。どの言葉も、これから何かが起こりそうな感じするもん。これからどんどん、おもしろいことが起きそうな予感。
そして、実際はそんなこと全然ないんだけれど、そんな一文を読むと、あたしの18歳の夏も、なんだかそんなだった気がしてきます(繰り返しになりますが、実際は全然そんなことなかったです。18歳の夏は…、たしか毎日、学校で夏期講習受けてた気がする…)。
で、読後もかなり満足。期待を裏切らない!
なんてい -
Posted by ブクログ
古本で購入。
大槻ケンヂの言葉のセンスと小説のもつ雰囲気にやられた。
“ミュージシャン”大槻ケンヂの曲はあまり数を聴いたことはないけど、「再殺部隊」「風車男ルリヲ」あたりはちょっと尋常じゃない。
この短編集も、気の狂った少女「くるぐる」の発する予言や過去透視を芸として見せる「くるぐる使い」だった男が己の外道の所業を告白する表題作を始め、独特の世界観がみっしりと詰まってる。たまらん。
意外と重要な1編と思えるのが、現実世界と妄想世界の狭間でぐらついている少年を描いた「春陽綺談」。
少年から異常体験を聴かされた男が彼に言う
「ヘラヘラ生きるコツを教えてやる」
という言葉は、収録作品のすべて