芦花公園のレビュー一覧
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心霊×宗教×超能力
という感じの話でした。
個人的にどストライクの分野なので熱中して読めました。
結果的に全員ハッピーで勧善懲悪、というわけではなかったのが落とし所としては好印象でした。主人公たちは警察じゃないですからね、踏み越えられないところもあるという感じが良かったかな。
ちなみに、キリストの誕生の話を事前知識として持っておくとより面白くなるかと思いました。私はとあるキッカケでその辺を知る機会がたまたまあったので、楽しめました。
ちょっと難癖付けさせていただくと…
主人公2人がどちらも敬語で喋るから、2人の会話シーンなどではどちらが喋ってるのかが分からなくなる時がありました。佐々木の口調をもうちょっと個性的にしても良かったのかなぁと思いました。(素人が何言ってるんだって話ですが)
シリーズものみたいなので、次の作品も読んでみようかなぁと思っています。 -
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ネタバレ青山を疑わせるミスリードにひやひやしつつ。片山の実写キャストをずっと考えてるけど20代前半ごろの吉沢亮以上の人材がいません笑。終盤、衝撃的な出来事(人が死ぬ系)があったその同じ時間に自分は女とセックスしてたんだと後から気付いて鬱、という展開これ『虐殺器官』でも使われてた手法(テロが起こった時刻に不倫セックスしていた)で完全な絶望への最後のひと押しのように描かれるんだけど、正直そんな...?ってなる。同じ時間に風呂入りながらキヨの実況見て笑ってましたとかとそんな強度変わらんことない?ってなるので...。今のところ男性の作者でしかこの展開見た事ないから男性にとってのセックスの意味とはみたいなところに理解の鍵はあるんかなと思いつつ。
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『角川ホラー文庫30周年記念 最恐の書き下ろしアンソロジー 特装版BOXセット』2冊め。
宮部みゆきさんと小池真理子さんの作品は、正直「これもホラーなの?」という感じ。お二人の柔らかい口調もあって、期待したほど怖くはなかった。
『函(はこ)』がいちばん怖かった。残った穢れに起因するものか?と思い読み進めたが、そうではないどんでん返しに絶句。建物の持つ意味、タイトルが「箱」ではなく「函」である意味が分かるともう、救われない。
救われないといえば芦花公園さん。何の話なのこれはと思いながら読んで、カッパの子憎たらしさに恐ろしさを感じながらも、やはり人が「堕ちていく」様はとても恐ろしい。
私的には『潰える』のほうが怖かった。ただ「堕ちる」の意味が分かったとき、確かにゾクっとした。
あと1冊。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ裏表紙に【ページを開いた瞬間、貴方はもう取り込まれている】と紹介がある。民俗学カルトホラー ということで、面白そうだし読んでみるかなと本を開いて目次を読んだ。
開いてみてナンダこの目次は、と目が泳いだ。まずストーリーに入る前に、この目次の意味を知りたいと思い
「おらしょ」と「ぱしょん」で聖書系かと見当をつけて調べてみた結果が()内。
第一章 べやと (果報なるもの)
第二章 ぱしょん (受難)
第三章 おらしょ (願い 祈り)
第四章 てんたさん(試し)
第五章 ばうちずも(洗礼)
終章 なたる (降誕祭 クリスマス)
目次をヒントにして、あまり知らない聖書の世界に迷いながら読み終えた。
モリヤ食品の後援で長になった異能者ヤン、兄弟を支え社会を変えなくてはいけない、それが使命だと悟った彼。
こうして生まれた霊能者が、来世の幸せを願い今の苦しみから逃れたいと願う人たちを巻きこんだカルト社会を作る、彼の物語であり、不思議な伏字のような記号の■■を多用した物語が進んでいくが読み難くて面倒だ。
世界を広めようとした若く美しい少年の姿をしたヤン。彼が作り出した世界に、見えないものが見える女(笑美)を連れてくる。生まれた時から見えないものが見えている笑美。
笑美はモリヤ食品にやっと就職が決まり出社してみると雑木林の中にある建物が研修所だった。そこには奇声を発して丸太で塔を積み上げ、下で這いずり回っている人たちを目にする。
驚くことに彼は笑美に優しい言葉をかけ次第に世界を共有していく。
しかし美しいが孤独な育ちで兄に偏愛された世界しか知らなかった彼女は、眼前に広がる奇態な世界を見て、ヤンの下で全てを受け入れ「愛している」と囁いてくれるヤンのそばから離れられなくなる。
兄の陽太は帰宅しない妹の捜索を、心霊関係の調査をする「佐々木事務所」に依頼する。
陽太からの先払いの調査料200万円で一息つく事務所、 佐々木るみが所長で大学の後輩青山が雑用をこなす。青山はこの契約は安請け合いだと思うが、るみは自信たっぷり。彼女も霊能者として力は持っている。知り合いもいる。二人は依頼の内容を調べて適切に処理をしてきてはいるが事業としては上手くいってない。世間にはあまり理解されない分野。
依頼者の恵美の兄はモリヤ食品に入ってこの奇矯な姿を見てきていた。
妹を取り戻したいのです。狂気じみた執着心で叫ぶ。
るみと青山は神社信仰のお祓いをする石神に調査を依頼するが、その石神は逆に取り込まれて行方不明になる。ついに二人は真相究明のためにヤンと向き合い、笑美の洗脳を解こうと決心する。
ストーリーは登場人物の語りが入り交じって読みにくい。モリヤ食品とヤンの関係。ヤンが会長と呼ばれる不気味な団体に集まっている人たち。
笑美がヤンを敬愛し傍にいるだけで幸せになれる、そんなヤンの世界に取り込まれていく様子も妖しい。
最後の霊能者対異能の対決はすさまじくおぞましい。作者はヤンの正体と聖書を絡めて、ヤンに呪文のような言葉で操らせる。
「この世は荒れている。よい実を実らせてください」とヤンは言葉の最後に着け加える。
彼の正体はどこにあるのか。
この気味の悪い修行場でよい実はどこで実るのか、何のことか。ただ言葉の綾だろうか。読んでいるとこの先じわっと気味が悪くなる。
奇声と腐臭と見えない力と笑美にだけ見える世界。憑いて離れない眼窩女。あちこちで意図的に生理的嫌悪感が増す書き方。
女の眼窩から生まれたと言われている聖者の言い伝えも鳥肌もの。
道具立ての揃った人外の者の蠢きが軽々と処分されていく不気味さはこれぞホラー。
悪徳頽廃のたまり場に化していく、静かな意思が深まって行く様子は寒く気味が悪い。
ホラー感の元になる聖書、キリスト誕生、エルサレムの星。人の罪の贖いのための死。
どれもこれも体現していそうなヤン
人の心のよりどころという支えで、ヤンはどこへ連れて行くのが。地獄に追い落とすのか愛という名のもとに。
関わりのない者には見えない聞こえない、問うものの心の底に巣くう闇に取り込まれ、盲目になっていく、カルトに取り込まれ行く先々で、不適者は消滅する。力の前で腐り果て消えていく。
おぞましい、読んでいてもおぞましい。聖書に絡めた話は深い意味はなさそうで、有名どころだけがつながっているように読み取れ、この部分は味が薄い。
民俗学も共通の祭りがあったということだけで展開はなかった。
儀式についておぞましい祭りの継承がちょっと興味を引いたが。
闘いと融合の中で続いていた人間の歴史も、人は死ぬもの滅するものが前提で恐怖感を煽り、異能者を現世に呼び出す新しい試みはありそうで面白い。
本体が人に巣くい、切羽詰まった形になって表れる「悪」というもの。まだ暴力や残虐な行為の跡は見ることができる、しかし異能の戦いの結果みえる形になれば在り来たりに薄味。闇から闇に消え、いずれ忘れさられ話が終わる。
育ちに関わる深い心の闇や、生まれてしまった環境から出ることは難しい、離れがたい血の繋がりを血肉にして育ってきた人でない者との戦いが、最終章で。DNAがどこまでも縛り付ける人間的なこころの葛藤でもある。まして宗教関係の出自は忘れられない記憶に滓のように残っていくかもしれない。
奇態なホラー話を日本の話に代えてみてもやはり聖書の深い理解は信者だけのもので、私など単なるオカルトに読める。西洋に育った教えが今になって入り混じり、分からないところがより神秘的で、宗教のための罪悪感は薄い。隠したままでは生き抜けない根強い悩みや思いも、内々では収まらない人の弱さカルトホラーの形が見えた。
崩れたヤン、崩した「佐々木事務所」の仕事は終わった。
後日談がある。ヤンは笑美と暮らしている。もう一度ヤンが育つとき。新しいストーリーが始まるかもしれない
それにかかわる絵美の異能はどうなる。
もしこのシリーズが続いたら明らかになることがありそうだが。まだ少し整理不足に感じるようでは読むの迷うなぁ。 -
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大学生の琴葉はミステリアスなシマくんに一目惚れし、幽霊に会いたいという彼に付いて京王線沿線での怪異探しをすることになる。
著者の他の作品と比べると怪異の描写はわりとマイルドでラブコメ的な要素が強めかなと、最初は思っていたのだけど…
決して美しいビジュアルではないのに面食いの琴葉が夢中になってしまったシマくん、かなりミステリアス。彼が幽霊に会いたがった理由が悲しい。
脳を揺らすような美声で見た目が気にならなくなるほど夢中にさせる人ってところに著者の作品によくある『美しさ=魔』みたいなところを感じる。
ラストで一気に読み手を侵食する描写、好きです。
彼の名前はシマくんです。
彼の姿を思い浮かべましたか。 -
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『異端の祝祭』は、佐々木事務所シリーズと呼ばれる第一作で、カクヨム発の作品。
現在はカドコミでコミカライズもされており、そちらをのぞいてみると、小説では掴みにくかった人物関係や状況がかなり理解しやすくなっていた。
KADOKAWAのキャッチコピーは「民俗学カルトホラー」。本作で描かれるのは、キリスト教系の異端カルト。珍しい設定として興味を引かれました。
物語は、怪異、カルト、社会問題といった要素を断片的に盛り込みすぎた印象があります。全体として焦点が定まりにくいかな、と思うけど
定期的に発信していくには 雰囲気や題材の強さが必要なのかも。
タイトルが素敵(*'▽'*)