阿泉来堂のレビュー一覧
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角川文庫『潰える 最恐の書き下ろしアンソロジー』に収録されていた『ニンゲン柱』がなかなかに良かったので、著者単独作品を手に取ってみることに。
「蓋面に骸骨を模した薄汚れた金の懐中時計。それは持ち主の願いを必ず叶える。大きな"代償"を支払うことで―――。」
懐中時計を通じて、地獄からの使者(ス○イダーマッちゃう笑)と魂を代償とした願いを叶える契約を結んでしまった(難ありな)人々の顛末を描いた連作短編集。他のレビュアーさんも書かれているように、「笑ゥせぇるすまん」+「猿の手」な作品。(あと、個人的には「週刊ストーリーランド」感もあった。)設定も結末も若干、使い古された感はあ -
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ネタバレ元警察官の久瀬宗子は知人の紹介で『古物商 阿弥陀堂』の面接を受ける。そこは死人の口入れ屋、事情を抱えた人が霊が取り憑いた忌物を借りにくる店だった…。
婚約者を亡くした男性の部屋に女性の霊が現れる『嗤う婚約者』、主宰者を亡くした劇団のスタジオに男性の霊が出る『死者に捧ぐカーテンコール』、十四年ぶりの同窓会が開かれた小学校で子供の霊が怪奇現象を起こす『再会の校舎』、空き巣に入られてからおかしなことが起きる少年の家『マイホーム・ゴースト』。
人を呪わば穴二つ、かな。忌物を借りる人々・使われる相手には秘密がある。忌物を使って秘密を暴きたい。相手を追い詰めたい、怖がらせたい。
店主は忌物の使い方は問わ -
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アンソロジーの良いところは、今まで読んだことのない作家の作品に触れられるところ。6人のホラー作家のうち、私はなんと4人が未知の人。映画化作品ではよく知っているのに原作は未読だったりして、今さらながら「読んだことなかったわ」と自分で驚く。
「最恐」を謳っているけれど、さほど怖くはありません。でも登場人物たちの確実に潰えて行くさまは感じ取れます。個人的には『にえたかどうだか』にドキドキしました。
そういえば、私の勤務先の博物館にも「見える人」「感じる人」はやっぱりいて、そういう人たちが「絶対近寄れない」という場所があるんですよね。憑いていてもおかしくないものを収集してきているわけだから当たり前 -
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わたしは澤村先生が本当に大好きだということを、この本を読むことで改めてしみじみと実感いたしました。どうしてこんなに面白く、怖い話が書けるのでしょうか。どこへ並んでいても先生のお話が一番好きです。コンビニで、スーパーで、デパートで、田舎で都市部で、わたしは一筋の光明を見るでしょう。それが澤村先生です。夜の海にも朝の山にも、新しく見つけられる気がします。はい?どういうことですか?さっぱり分からない。まぁだからあの、それほど先生のお話は近くに生きているということです。
この本ではその澤村先生を一発目に置いているわけですが、初手王手すぎます。お願いしますと挨拶を交わした直後「はい、王手」とされるという -
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ネタバレ原稿が進まず悩むホラー作家の「僕」は、編集者の祭坂に誘われて怪談会に参加することに。会場となる朽無村には「通夜の晩に怪談話をすると死者の魂が甦る」という言い伝えがあるらしい。亡くなった大企業の社長の遺言で怪談会が行われることになり、祭坂とともに立会人の代理を務めることになった。参加者3名の怪談話に疑問を覚え…。
ミステリー作家志望のホラー作家が、怪談話にミステリー的解決を見出そうとする話。その推理に叙述ミステリー的なダメ出しをするのが面白いところなのかな。スプラッタな恐ろしい光景が描かれているはずなのだけれど、ポンコツミステリー脳な作家先生のせいなのか、怖さはそれほど印象に残らなかった。