阿泉来堂のレビュー一覧

  • 忌木のマジナイ 作家・那々木悠志郎、最初の事件

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    やられた。クライマックスでゾクゾクしたし、作中作の使い方も見事、物語の枠組みを超えて怪異が進出してくる展開など王道ではあるが、だからこそワクワクしながら読んだ。
    作中作は子供の頃、大人に感じた不信感やどうにか背伸びしようとしているあの感じがよく描かれていた。
    あちこちに散りばめられた怪異、伏線、謎がするりと解ける様はホラーでもあり、ミステリ的でもある。二重らせんを描くが如し展開が運ぶクライマックスには思わず笑みすらこぼれた。

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    2024年12月07日
  • バベルの古書 猟奇犯罪プロファイル Book3《肖像》

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    ネタバレ

    公安の尾行が上手く利用されましたね。
    不甲斐ない。

    カジさんたちに濡れ衣きせようとしてたけど、殺しに気付いたのはカジさんですからね。
    すぐに持ち直したのもカジさんが先ですからね。
    流石にそこまですると呆れる。

    古賀明人の弟の入れ替わりも怖いと思ったけど真理子さんが平気で姿見せてたのも怖いですね。
    バレない自信があったのか、バレても平気だったのか。

    解決したと思った事件とまさか関係があったとは。
    何も終わっていない。
    ずっと見られてたらぞっとしますね。

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    2024年10月12日
  • バベルの古書 猟奇犯罪プロファイル Book2《怪物》

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    ネタバレ

    事件の結末は実際に青柳史也さんとその妹さんの話を聞かなければなかなか信じれなさそうな。

    遺体を整えたのはなんか嫌だな。

    茜ちゃんの兄からの手紙には茜ちゃん自身の願望と言うか考えている事も含まれていたんだろうか。
    居候先の兄が怖い、万引きを許して欲しい、おじさんは優しいけど警戒は必要かどうかとか。

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    2024年10月07日
  • バベルの古書 猟奇犯罪プロファイル Book1《変身》

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    ネタバレ

    まさか依子さんが幽霊だったとは。
    依子さん優しい人でしたね。死んでも傍に居て、最後は必要無いだろうと視る力も一緒に持っていった。

    恐怖症をかかえながらも生きようとしてた所、恐怖のなか殺され、死んでも恐怖するとは。
    何が変身か。何も救われていない。

    どうするのが正解だっのか分からない。
    呼ばれた様なもんで、無視出来る訳が無く。
    カジさん頑張ってください。

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    2024年10月03日
  • 潰える 最恐の書き下ろしアンソロジー

    ネタバレ 購入済み

    なかなか潰えないという事

    心霊スーパーと言われても、なかなか潰えないのは、生活の砦のスーパーマーケットだから。
    毎日の清掃・洗浄・除菌で、除霊はできると信じたい…はず。
    見たか見ないか、非科学的にそんな事を言われても…
    しかし、文学的には、ドキドキさせる。それはそれだろう。フフ

    #ダーク #ドキドキハラハラ #怖い

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    2024年08月31日
  • バベルの古書 猟奇犯罪プロファイル Book2《怪物》

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    ネタバレ

    先のグレゴール・キラー事件から二か月。その功績を認められ、刑事課強行犯係特別事案対策班(通称 『別班』)に配属された加地谷と浅羽が新たに捜査に当たるのは、帰宅途中に殺害された女性の遺体が、まるできれいに清められたかのように安置された『エンゼルケア殺人事件』。再び道警本部捜査支援分析室の天野伶佳らとともに捜査を進めるうちに浮かび上がってきたのは、十五年前に発生した少女殺人事件と、死亡した少女の遺族である一人の青年の存在。そして、数年おきに発生している女性の不審死事案だった。伶佳の同僚であり心理分析官の御陵伽耶乃は、プロファイリングによってその青年、青柳史也こそが殺人犯であると睨む。しかし加地谷は

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    2024年06月24日
  • バベルの古書 猟奇犯罪プロファイル Book1《変身》

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    ネタバレ

    札幌市近郊の町、荏原市で発生した女子大生殺人事件。遺体の首と両手は切断されて持ち去られ、現場にはフランツ・カフカの『変身』の一節が残されていた。その猟奇的な手口は5年前に発生した『グレゴール・キラー事件』に酷似しており、ほどなくして更なる被害者も現れる。グレゴール・キラーに相棒を殺された過去を持つ刑事、加地谷と新米刑事の浅羽は、事件の捜査を進めるうち、被害者の霊を目撃したという青年に遭遇する。最初は半信半疑な刑事たちだったが、青年の証言により新たな犠牲者が出たことを知り、逃走した犯人を追う。連続殺人鬼グレゴール・キラーは何故、現場に『変身』の一節を残すのか。被害者の共通点は何なのか。それらの謎

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    2024年06月22日
  • ナキメサマ

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    ネタバレ

    どんでん返しのホラーって多分初めて読んだけどこの小説はもうどんでんどんでんどんでん返しって感じですごかった!!
    どんなに鋭い人でも100で騙されると思う!
    ホラー要素ももうお腹いっぱいってくらいあるしもう満足。最高。
    最終的に小夜子だけだったな心から同情したしいい子だった人。ずっとストーカー男のこと倉坂だと思い込んでたから最後の小夜子とのシーンでちょっとウルってなったけどあの涙返せやって感じ。
    それにしても最後小夜子が暴走してみんなのことボッコボッコのぐっちゃぐちゃにして恨み晴らしてたのめちゃくちゃすっきりした!いけいけーっ!!てずっと応援してた笑かなりグロかったけど。
    この小説が阿泉さんのデ

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    2024年05月16日
  • 死人の口入れ屋

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    幽霊も怖いが生きている人間の恨み・妬みも、怖いと思った。
    どんでん返しも、見事にひっかかってしまって…『まじかぁ。』と、なりました。
    めっちゃ、面白かった。
    ホラー×ミステリーは最高です。

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    2024年03月31日
  • ぬばたまの黒女

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    ネタバレ

    黒衣の巫女と主人公の苦悩が辛かった。。
    最後はお父さんが出て来てくれてホロリ…
    あぁ、ここで出てくるのは霧絵じゃなくてお父さんでよかった!!と胸を熱くしておりましたら、エピローグでまさかの!!!
    いやいや、そうか!そう来たか。

    にして那々木先生は、キャラも際立って来て今後の活躍が楽しみです!

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    2024年03月04日
  • 死人の口入れ屋

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    めっちゃくちゃ面白かった!忌物の買取と貸し出しを生業とする阿弥陀。彼から借りた幽霊の力で復讐を果たす勧善懲悪モノかと思ったら…そんな薄っぺらい予想をした自分を激しく反省。短編だけど何度もアッと言わせる仕掛けがあった。新入社員の宗子、仕事の出来るクールな宝生のキャラクターや掛け合いも楽しいし、なんと言っても阿弥陀のいかがわしさが最高!ミステリアスな宝生や宗子のサブストーリーなど次巻の期待が高まる!

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    2024年02月27日
  • 邪宗館の惨劇

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    ネタバレ

    シリーズに出てくる怪異やそれに関わる人間がおぞましく、いつもそれらに怯む事なくマイペースに知恵で立ち向かう那々木のキャラが好きです。
    もちろんどんでん返しも。
    今回のどんでん返しの後に語られた事が気になって仕方ないです!はっきりとしてきた対決構造、先代の仇、続きが凄く楽しみです。

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    2024年02月22日
  • ナキメサマ

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    ネタバレ

     怪異である「ナキメサマ」は当然怖かったが、それによって狂っていく村人達も同様に怖かった。小夜子が既に死んでナキメサマと同化していること、有川弥生が久美であること、そして本作の目玉でもある大どんでん返しの「倉坂尚人が狭間征次であること」は途中で気づいたが、そこまで持っていくストーリー構成と怪異、それに振り回される人間のおどろおどろしさが丁寧に描写されていて面白かった。最後のナキメサマと同化した小夜子の行為も納得。トラウマであるストーカーだった男に好きだといわれてもね。

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    2024年01月11日
  • バベルの古書 猟奇犯罪プロファイル Book1《変身》

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    予測出来ないストーリー展開と読みやすい作品であっという間に読んでしまいました。
    面白かったです。
    2巻も買ってあるので楽しみです。

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    2023年11月14日
  • バベルの古書 猟奇犯罪プロファイル Book1《変身》

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    阿泉来堂『バベルの古書 猟奇犯罪プロファイル Book1 変身』角川ホラー文庫。

    初読み作家。書下ろしで、Book1とBook2が同時刊行。

    連続猟奇殺人事件と心霊現象とを融合した警察小説。展開がスピーディでストーリーは起伏に富んでおり、非常に面白い。


    北海道の荏原市で女子大学生が頭部と両手を切断されて殺害される。遺体の胸ポケットにはフランツ・カフカの『変身』の1節が残されており、5年前に起きた『グレゴール・キラー事件』と酷似していた。

    かつて『グレゴール・キラー事件』の犯人を追い詰めながら、犯人に眼の前で相棒の垣内を殺害された刑事の加地谷悟朗は新米刑事の浅羽賢介と共に事件を捜査する

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    2023年11月02日
  • バベルの古書 猟奇犯罪プロファイル Book2《怪物》

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    ぞわっなる戦慄と共にぞくっとする期待満ちる高揚感が押し寄せる、ラストの着地でない着地体感が凄いっ。面白い。面白過ぎて好き過ぎて高鳴る。
    阿泉先生の同時発売2冊。1と2で1つであり、けれど1と2は各1冊であるべきなんだという事が納得する今回の《怪物》。
    1で残された謎とタイトル回収の見せ方が素敵!次を期待せずにはいられない。
    大きな大樹から枝分かれしているその一部分でしかない、みたいなこの繋がりと、まだ見えない大きな影の存在が気になる読後。
    相変わらずの加地谷刑事と浅羽刑事の掛け合い漫才みたいなやり取りに笑わせてもらいつつ、新しく登場した伽耶乃さんのキャラの濃さも魅力。
    今回ももどかしい違和感を

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    2023年11月01日
  • バベルの古書 猟奇犯罪プロファイル Book1《変身》

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    読み始めるとグンと吸引されるように引き込まれる始まり方。阿泉先生の魅力ある文章引力が読んでいてワクワクさせられます。
    するすると馴染むようにこちらをくすぐらせる登場人物も全員がしっかりと立っていて、愛着を感じてしまう。
    泥臭い頑固強面なおじさん刑事、加地谷さんとチャラ軽いお兄さん浅羽バディの掛け合いが大好き!
    猟奇事件の不気味さと共に、ゾッとする怖さと絶望表現、えっ!?という驚愕の展開が幾つも出てきて読む手が止まらない。
    毎回読む度に阿泉先生らしいギミックに驚かされているのに、今回も見抜けず幾度もの驚愕を味わいました。やられた感の面白さ(笑)。
    読後は痛みもありながら爽やかな風も感じられ、今後

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    2023年11月01日
  • 贋物霊媒師 2 彷徨う魂を求めて

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    ずっと楽しみにしていたシリーズ2作目。驚きの新助手登場の1話目や沁みるストーリーの2話目も良い。そう来たか!の展開の3話目が一番のお気に入りだけど、思いっきりゾワゾワするホラー色が強い4話目も面白かった!修平を新たに加えた事により、3人の空気感が怪しくなったり、霊媒師・櫛備が誕生するキッカケとなった過去の話など読みどころが多かった。早くも3作目を熱望している。

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    2023年03月12日
  • ぬばたまの黒女

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     十数年ぶりに故郷の村へ帰ってきた井邑陽介。 旧友との再会を喜ぶ一方で憧れだった霧絵という少女の死を知る。 そして村を最近賑わす殺人事件、全身の骨が折られたその死体は人間の為せる業だったのか・・・。 幽霊の出現、黒装束の巫女、かつて村にあった神社信仰、この村で何かが起ころうとしている、、、陽介たちの前に突如現れた那々木悠志郎の下す推理は。

     めでたくシリーズ化になりました怪異収集家・那々木悠志郎による第二作。
    焦点は人間の呼び起こした異形は人間で対処できること。 幽霊や怪異が明確に顕現しているこの世界でそれらに帰っていただくには正しい知識で立ち向かう、その為に必要なのが過去に何があったのかと

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    2023年01月12日
  • ナキメサマ

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    因習に囚われた閉鎖的な寒村、夜ごと現れる異形の怪異、という民俗学ホラーの醍醐味を押さえつつ、読者を欺く仕掛けや伏線回収が満載なのが楽しい。特にラストの真相発覚を読めば、すぐに最初から読み直したくなるだろう。

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    2022年09月25日