阿泉来堂のレビュー一覧

  • 贋物霊媒師 櫛備十三のうろんな除霊譚

    Posted by ブクログ

    霊は見えるが祓えない霊媒師が、霊の望みを叶えて成仏させようとするコメディタッチのオカルトミステリーと、思っているとオチがホラーだったりするので要注意。ミステリ的な仕掛けは正直斬新とは言いがたく、引っかかる読者はあまり多くはなさそう。それが「寄り添うものたち」に見られるように、ホラー的なアイデアはユニークで、やはり作家さんの資質はそちらなのかなと言う気はします。後は主人公の霊媒師のキャラが好きになれるかですかね。

    0
    2023年02月10日
  • てのひら怪談 見てはいけない【試し読み】

    購入済み

    ショートショート怪談

    ショートショート怪談である。ショートショートだからまずはオチの部分の切れ味が生命線なのだが、まずまずのレベルの作品が多い。怪談につきもののグロテスクな場面が比較的少なめなのがいいかな。読み手の好みもあるだろうが、もう少し精選してもいいかなと感じた。

    0
    2023年02月01日
  • 贋物霊媒師 櫛備十三のうろんな除霊譚

    Posted by ブクログ

     “今世紀最強の霊媒師”はインチキ霊媒師!?
    霊を祓う力を持たない男はハッタリと洞察力を駆使して事件を解決に導いていくが・・・?

    那々木悠志郎シリーズで人気を博した阿泉先生の新たな霊×ミステリーものだ。 さて今回の主人公だがインチキ霊媒師だけあってちょっと胡散臭い、かつ善人とも言い難い性格をしている。渋々巻き込まれた末にその優秀な頭脳を用い霊を成仏へと導いていく。そんな彼にもどうやら秘密が色々とあるようでシリーズを通してどうやら明るみになっていく謎がありそうである。短編形式でライトな書き口でありさらっと読めた。

    0
    2023年01月12日
  • 忌木のマジナイ 作家・那々木悠志郎、最初の事件

    Posted by ブクログ

     那々木悠志郎に指名され担当編集になった久瀬古都美は彼が初めて邂逅した怪異についての原稿を受け取る。その原稿は呪いの木の下に写真を埋めることによって呼び出される「崩れ顔の女」を小学生の篠宮悟と作家・那々木悠志郎が追っていく物語だった。読み進めるうちに久瀬の周りにも現れる崩れ顔の女・・・。担当編集に指名され、この原稿を渡された真意とは・・・?

     那々木悠志郎シリーズ第三弾、先生が初めて遭遇した怪異の原稿という作中作とそれを読み進める担当編集者の二つのパートで物語は進んでいく。やがて現実世界に原稿の中の怪異の影が見え始めるという不可思議な展開、怪異の道理を知れば現象の正体も見破れる。今回も秀逸 

    0
    2023年01月12日
  • 贋物霊媒師 櫛備十三のうろんな除霊譚

    Posted by ブクログ

    霊は見えるけれど祓うことなどのできないインチキ霊媒師・櫛備十三と助手の美幸が地縛霊たちの願いを叶えてやる話だが、櫛備のやれやれ具合と美幸の櫛備への罵詈雑言が面白い。それぞれの話には必ずどんでん返しのようなものがあって、その辺りも工夫があっていい。物語全体にもあっと驚くどんでん返しがあって、その結末を知るためにもこりゃ絶対次巻をがないとね。さて、いつ出るかな。

    0
    2022年12月22日
  • 邪宗館の惨劇

    Posted by ブクログ

    タイムループとホラーとミステリーが絡んだ贅沢な設定。主人公がどのようにループを抜けるのか、なぜループのなかにループと無関係な那々木たちが入り込んだのか、過去の火災事故との関連は、など謎が多く気になる展開。明かされる真相にもびっくり。

    0
    2022年12月12日
  • ナキメサマ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    【ネタばれあり】
    高校時代の元カノ、小夜子が行方不明になり、それを探すために小夜子の友達だと名乗る女と共に小夜子の故郷の村へ出かけることになった主人公の尚人。小夜子はとある儀式の巫女を務めるため蔵に籠っていて、会うことが出来ないと言う。祭が終わるまで村に滞在することになった主人公たちは、夜な夜な徘徊する恐ろしい怪異と遭遇し…というストーリー。

    怪しげな村の怪しげな村人たちの怪しげな儀式の話!こんなんなんぼあってもいいですからね!好きです。終盤に色々とどんでん返しが仕掛けてあり、最後まで楽しめました。
    ただ、冒頭から主人公が誰かを殺してばらして捨ててきたんだろうなぁと思わせる描写が入っていたり

    0
    2022年11月30日
  • 邪宗館の惨劇

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    毎回禍々しさと最後あっと驚く捻りで血を沸かせてくれる好シリーズ。
    火災事故の慰霊祭に向かった乗客の一人・天田耕平が曰く付き宗教施設の廃墟で経験する惨劇のループという怪異に那々木が挑む。彼の登場が少し遅めということもあって前半はスローペースだったが、彼と裏辺刑事が出てくると活気が出てぐいぐい惨劇ループと人宝教の謎に迫っていくテンポアップが巧み。
    「人を救うためとのたまいながら、君たちは誰一人救えていない」…カルト宗教の大義名分の仮面を一刀両断する那々木先生の含蓄ある言葉が一服の清涼剤だった。
    次作も楽しみ。

    0
    2022年11月19日
  • ぬばたまの黒女

    Posted by ブクログ

    映像化したらなかなかのスプラッタ感ホラー。

    妻の妊娠を受け入れられないまま実家の村に帰ってきた陽介。旧友と会う中で知った三門神社の焼失と神社の娘が亡くなったという事実。
    そして全身の骨を砕かれた殺人事件と、黒衣をまとった謎の女性や幽霊。

    最後のどんでん返しは前回ほどではないけど、なるほどーという感じ。那々木さんが前よりかはクセが少ない感じだけど、どんな設定なのか謎は深まったかも。

    0
    2022年11月11日
  • ぬばたまの黒女

    Posted by ブクログ

    寒村での謎の神社と恐ろしい儀式…という設定は相変わらず興味をそそられる。ただ、死者がよみがえって人間を(物理的に)殺害するという怪異の設定がやや無理があるような気がする。また恐怖感があまり醸し出されていないように思った。ラストの驚愕度合いもやや弱いかも。

    0
    2022年11月03日
  • ナキメサマ

    Posted by ブクログ

    見るからにホラーな装丁に目を奪われる。書店に平置きされていた本書を見た時からとても気になっていたのは間違いない。なぜなら本棚に2冊あったから。(笑)本屋で購入して積読しつつ、BOOKOFFで見つけて買っていたようだ。たまにあるんだな、そんな本棚に2冊ある本が。グロいホラーを欲していたんだなぁ。

    でもそんな本書、後半までなかなか盛り上がらなかった。いわゆる土着信仰系の物語。しかし儀式が始まって、真実が分かってからはゾクゾクした。そしてラストは追い打ちをかけるどんでん返し!なのだが、そこがなんだかあっさりとし過ぎていて物足らなさを感じてしまった。

    0
    2022年10月28日
  • 贋物霊媒師 櫛備十三のうろんな除霊譚

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    幽霊が見えるだけで祓えない櫛備さんだが、ホームズよろしく人間観察からの洞察力は高め。
    そんなことまで分かるのかというところまで推察してみせるのは驚き。
    ただやはり祓えないインチキ霊媒師のためか、依頼された事件がすっきり解決するものばかりではない。
    試合には勝って勝負には負ける的な敗北パターンもあったことにも驚いた。
    あの話は救われた人が誰もいない、後味の悪い話。

    助手の子に隠されていた秘密が後々出てきたり(思い返すと初登場時に伏線はあった)ミスリードを誘う展開が多いので、上記の櫛備さんが負けるパターンも含めて予想を裏切る展開が面白かった。
    一方で、櫛備さんが助手の子に入れ込む理由が曖昧にされ

    0
    2022年06月20日
  • 贋物霊媒師 櫛備十三のうろんな除霊譚

    Posted by ブクログ

    霊媒師(インチキ)櫛備十三と助手の美幸が訳アリ幽霊たちと対峙する物語。
    どの話もただでは終わらず予想の斜め上をいく内容でした。
    特に2話はゾッとしたし3話はウルッとしました…
    十三と美幸の関係性もまだ明らかになってないので続きが気になります。

    0
    2022年05月20日
  • 贋物霊媒師 櫛備十三のうろんな除霊譚

    Posted by ブクログ

    インチキ霊媒師を気取ってるけど、霊相手の便利屋のようになってしまっている話。どんでん返し的な展開を狙ってるんだけど、情報の出し方がいまいちなのか結構あけすけにわかる。20ページくらい読んだ時点で、最終話のタネがおおよそ予想できる。そんな感じでちょっと残念。

    0
    2022年05月16日
  • ぬばたまの黒女

    Posted by ブクログ

    村の因襲やオカルト的な話が好きなので楽しんで読みました。ナキメサマも面白かったですが、それより面白かったです。ただ、オチは読めました。

    0
    2022年02月12日
  • ぬばたまの黒女

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    三門神社が手を染めていた儀式がエグい。甦った黒衣の巫女の容赦ない攻撃も。エグさ際立つ中、罪悪感を感じることなく平然と生きている人間たちが裁かれていく展開はどこか溜飲が下がる。
    読み終えて主人公にいろいろ言いたいことはあるけれど、この最後の最後に爆弾が投下される阿泉さんの持ち味はやみつきの高揚感があって好みだなぁ。
    スーツの描写が度々強調されるせいか、苦手なタイプだった那々木が宝塚の男役のビジュアルで脳内再生。彼のよもやの魅力開花と旧知のキャラ登場でこのシリーズ更にハマりそうだw

    0
    2021年06月28日
  • ぬばたまの黒女

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    前作よりも事件も怪異もすっきりした感じの展開でしたね。

    読み終わってほっとするホラーというのは考え物なのかもしれないけれど、私は今回は納得のエンドでした。

    0
    2021年06月18日