野﨑まどのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
小説を書こうと思った人間なら
やられるタイトル。
そして、どんでん返しに
またまたやられる。
人を食ったタイトル。
小説家の作り方。
導入からスッと入ってくる。
駆け出しの小説家の物実の前に
小説を教えてほしいという読者の女性・紫さんが現れる。
しかも書きたい小説は
「この世で一番面白い小説」。
小説家なら一生に一度でいいから絶対に書きたい
そんな小説の構想が紫さんには浮かんでいるという。
しかし、書き方がわからない。
そこで、小説をマンツーマンで習いたいというのだ。
古ぼけた喫茶店で個人レッスンを始める二人。
美人で個性的な紫さんへの
淡い思いが物実に育っていく。
ここは青春ものだ -
Posted by ブクログ
思春期の頃にノートに書いて途中で放り出したような、隔絶された楽しい青春の世界。
天然ボケとつっこみの会話はちょっと寒かったかも。
最後まで読んでから、再読すると伏線がわかって面白い。
でも同時に登場人物の意図がわかってぞっとする。
以下、ネタバレ感想。
再読すると、ブルース・ウィリス主演のあの映画を観たときの気持ちが甦る。
すでに殺されていながら、それに気づかない被害者の一人称ってことだもんね。
「犯人」が手に入れようとしたものと、それに対する犠牲の比重がすごく歪んでいる。そこが怖かった。
全てギミックととらえて読むべきで、感情移入するのはいかん小説なのかな?
「犯人」が -
ネタバレ 購入済み
設定にやられた
メディアワークス文庫のとある本の巻末にあった新刊紹介が面白そうだったので購入。
野崎まどさんの本は初めてだった。
ラノべっぽいわざとらしい遠回しな表現や、狙ってる感が見え見えな女の子に違和感を感じながらも、中盤までは引き込まれていた。
知識は豊富だけど経験の足りない女の子が、どう成長していくのか。
そして、「世界一面白い小説」ができないことはわかりきっていたが、主人公と彼女はどういう答えを見つけるのか。
そういう話だと思っていた。
しかし、途中から突然SF要素が出てきて、全く違う作品に変わってしまった。
そんな後付けされてもなぁ、と思いながらも、ストーリーや設定が破綻