飲茶のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ正義の判断基準は3種類しかない。
①平等の正義:功利主義。最大多数の最大幸福。ベンサム。快楽計算。↔︎不平等
「全員の幸福度を計算し、その合計値が一番大きくなる行動をしなさい」
→問題点1:そもそも幸福度は計算できるのか
→問題点2:快楽が本当に幸福だと言えるのか
→問題点3:パターナリズム(独善的なおせっかい主義)
②自由の正義:自由主義。弱い自由主義(自由主義のふりをした功利主義)と強い自由主義(自由>幸福)。愚行権。↔︎不自由
「個人の自由を守る行動をしなさい」
→問題点1:格差の拡大と弱者の排除
→問題点2:自己責任、個人主義の横行によるモラルの低下
→問題点3:当人同士の合意による非道徳的行為の増加
③宗教の正義:直観主義。枠の外側。イデア論。ソクラテスとニーチェ。↔︎反宗教
「良心に従って道徳的な行動をしなさい」
→問題点:人間は正義を直感なんてできない。人間に完全な正義がわかるわけがない。 -
Posted by ブクログ
理系の大学院を出て就職し、読書とくに哲学が好きで会社を辞めた元サラリーマンがカジュアルな語りで科学の原理や哲学の問いをテーマに繰り広げる。量子力学の解釈問題は非常に面白いテーマで、とくに2重スリット実験に多くの紙面が割かれているが、改めて確認すると、今の量子力学の主流は、粒子自身の存在し得る可能性同士が干渉を生じる原因になっているということになる。これは霊的な力が物理に作用したような解釈になってしまうが、結局科学は便利な理論を採用するだけで、本質について観察することも証明することもできない、と開き直ってしまうのも物悲しい。そのために哲学があって、この学問の面白さを改めて教えてくれる。そして2重スリット実験の干渉問題は分子レベルまで確認されているという。そこから先は、本書では述べられていないが、ある程度対象が大きくなってくるとデコヒーレンスが関係してくる。外的な要因(他の分子との衝突、熱放射など)が観測結果に影響してくるため粒子の振る舞いが変わってくるとされている。逆算して、野球ボールで2重スリット実験の干渉を起こそうとすると、スリットの幅と波長から宇宙より大きな空間が必要になってしまうという…それでは実現不可能なので、可能な限り巨大な装置で最大限の分子を使った研究はあるのかと思うと、そういった研究もあるようだ(AIによれば)
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Posted by ブクログ
ハイデガーの「ある」と、友だちの言う「いる」は、同じような意味を持つのではないかと思った。
友だちとの交換日記にあった
「家族って一番大切で、一番めんどくさい」
だからこそ、どんなことがあっても逃げないで、ただ“ここにいる”だけでいい――という言葉。
何かをする、役に立つ、といった条件を抜きにしても、ただ存在していることそのものが、家族の力になるのではないかと思った。
温かいまなざしで見守られているだけで、子どもは安心できる。
高学歴や高収入でなくても、包まれている優しさがあるだけで、気持ちは穏やかに生きていける。
どれだけ裕福であるかよりも、寂しくなく生きていける存在がそばにあることのほうが、大切なのかもしれない。
絵本『幸福の王子』の物語は知っている。
ツバメが王子の足元で亡くなることも、最後に市長や議員が王子像を「もう哀れな像だ」とののしり、鋳物工場で溶かしてしまうことも。
けれど不思議なことに、鉛の心臓だけはどうしても溶けなかった。
ツバメの亡骸とともに捨てられるが、神様は天使に「この街でいちばんの宝物を持ってきなさい」と命じ、その心臓とツバメを選ぶ。
見えない価値をすくい上げる物語は、人の醜さを皮肉りながら、本当の宝物とは何かを問いかけているように感じた。
ハイデガーの思想そのものは、正直まだ十分に理解できていない。
最初は読みにくいとも感じた。
けれど、存在そのものに価値があるということは、確かに受け取った。
物語の中で、オスカーとヒルダのやりとりを通して、オスカーがヒルダを失明させてしまった過去を知り、痛みを抱えながらも惹かれていく展開から、物語はぐっと面白くなった。
高い場所からの力では見えないもの。
相手の立場に立ち、同じ目線に立つことの大切さ。
“ある”“いる”という静かな言葉が、最後まで胸に残る一冊だった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ面白かった。
正義とは何か、というテーマ。高校生の男子が倫理の授業を通して学んでいく。
正義は次の3つに分けられる。
◯平等の正義「功利主義」ベンサム、最大多数の最大幸福
◯自由の正義「自由主義」ミル、強い・弱い自由主義(リベラル、リバタリアニズム)
◯宗教の正義「直観主義」ソクラテス、善く生きる、イデア論⇔ニーチェ、「神は死んだ」
この3つの考え方について、それぞれの内容とその課題を解説。また主要人物の3人の女子高生が、それぞれの考え方を擬人化したようなキャラクターで、日常に落とし込んで考えやすいようにしてる。
最終的には主人公の正義(まさよし)が、「自分がやるべきだと思ったことが、自分にとっての善いことである。」という結論にたどり着く。
恋愛の描写はとても分かりやすく、敢えてベタな表現をしているように感じた。2000年代のツンデレキャラって感じ。
そして衝撃的なラスト。主人公が告白したのは倫理の先生でスキンヘッドのおじさん。おじさんも主人公が好きだったらしく、お互い教室で全裸になり抱き合おうとするところで終わる。ただビックリさせるだけのシーンではなく、「この年の差同性愛の様子を否定するものはこれまでの正義の考え方について理解できていないよ」というメッセージであり、ただの知識として頭に入っていたものが一気に自分事として感じられるいいラストだったと思う。 -
Posted by ブクログ
全体を通して文章が非常に読みやすく、哲学の知識が全くなくても読み通すことができた。ただ、本質哲学を白哲学、実存哲学を黒哲学と置き換えていることだけは、私にとっては読み辛かった。
体験による実感こそが重要で、知識をなぞっただけでは身にならない。これは本当にそうだと思った。残念ながらこの本の内容についてはまだなぞることしかできなかったので、時間をあけて読み返したいと思う。
人の価値観として、末人、奴隷道徳、超人の3つが示されたが、どの考えもある程度は日常的にもつ瞬間があるように思う。ただ、比率としては奴隷道徳が非常に大きいため、本当の価値を考える習慣が必要なのだと感じた。
哲学は難しいと手を出せていなかったが、こういった読みやすい本で少しずつ歩み寄っていきたいと思えたので、読んで良かったと思う。 -
Posted by ブクログ
14歳という厨二病、反抗期くらいの極端な思想を貫いたのが過去の哲学者とも言えるというはじまりから、わかりやすく哲学史の流れを読み解く。
14歳でわかるのか?はおいといても、14歳に向けたメッセージのようにしてわかりやすい解説。他の哲学史や入門編もそうだが、やはり時代背景と前後関係がわからないと全く意味不明なのが哲学。
わかりやすいと共に、各章末のカーチャンと主人公のトークもまた反抗期にありがちな会話。
そして、最後はこれからの時代の哲学は?と問う。一つに働かない社会をあげている。他はなんなのかとも思うけど、環境、幸福、戦争なんかはまだ議論してもらわないと困るけどなぁ。
なんにせよ、ブルシットジョブという本が売れるくらいなので、ニートの哲学みたいなことも、遠からずのものが出てくる可能性はある。 -
Posted by ブクログ
面白かった。
哲学の始まりから近代に至るまで哲学がどのように変容していったのかを時代背景と共に分かりやすく、網羅的にまとめられている。
個人的に弁証法により真理とは何かを追求し続けるThe哲学っぽい姿勢が好きだから読んでて凄く面白かった。
哲学者達のありのままの主張を言及しつつ、筆者が読者用に分かりやすく噛み砕いて具体例と一緒に説明してくれる。そのため、一見難しいと思われる哲学という学問だが思っていたよりもスっと入ってくる。
1つ目の真理の哲学がいちばん面白かったかな
国家と哲学もアダム・スミスの資本主義とマルクスの共産主義の違いなどを哲学史的な背景から学べたのは凄く興味深かった。
忘れちゃいそうだからもっと哲学史の本を読んで情報としてではなく知識として定着させたい