飲茶のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ『史上最強の哲学』の続編で東洋思想版。インド、中国、日本の思想について記述しています。総括すると、①東洋哲学は西洋哲学のようにロジックを積み重ねるのではなく、ある日突然真理に到達した師匠が登場する、➁その言説を弟子たちが色々と解釈して学問としてまとめて伝える、③それ故に多くの分派ができる、というのは面白い解釈と思いました。「悟った!」というアハ体験が重要で、知識ではなく「実践」、つまり「普段の生活態度」が重視されるというのも一理あると思いました。
前著に比べ、やや「くどい」点もありですが、東洋哲学の入口として学ぶには「史上最強」かと思います。(^^) -
Posted by ブクログ
正義とは何かというテーマに高校生たちが議論を重ねていく内容なのですが、「あした死ぬ幸福の王子」同様、物語調で進んでいくため楽しく読むことができました。
正義とは何かと問われると、個人的には「それぞれの価値観」という結論にいたります。育ってきた環境、生まれた国の文化、今まで学んできたor見てきたもの、皆それぞれ違う道を歩んできたのですから価値観もバラバラでしょう。ですから、その人が持つ価値観を大切にしていきたいなと思いますし、自分も大切にしたいなと思います。
ただ、その価値観を持ちつつも、他人から「それは良くないよ」と言われたことに対する柔軟さは持っていたいなとも思います。自分の持つ価値観に -
Posted by ブクログ
「神は死んだ」「奴隷道徳」「超人思想」……。聞いたことはあっても核心までは知らないニーチェの思想を、人気哲学作家が分かりやすく解説。
人生に効くニーチェ入門書。
人気の哲学作家さんの書く、「ニーチェの思想の入門書」。
ニーチェの哲学とその思想の面白さを、「先生」と「アキホちゃん」2人の会話形式でざっくり簡単に教えてくれます。深くはないけど、とても分かりやすい。本当に入門として芯となる部分を知るにはちょうどいいと思います。
学ぶにはハードルの高い、哲学の一歩目を踏み出しやすくしてくれます。
また、ニーチェの入門書であると同時に、この本だけでも人生をより良く生きるために思想を転換する一助にも -
Posted by ブクログ
ブログで紹介されてるのを見かけて読んでみました。
そのブログを書いている人がガンに冒されいて
そういった方が紹介されているというのもあり
興味津々でした。
この本のタイトルがとても印象的でサブタイトル?
の「ハイデガー哲学」というのを見ていなくて・笑
実はハイデガー哲学を分かりやすく解説した本でした。
哲学自体には興味があったのですが
哲学は奥や底が深すぎて理解ができないと思ってました。
もちろん、この本もめちゃくちゃ分かりやすく書いてあるのですが理解はできてません。
だけど私自身は哲学って物事をどう捉えるか?という視点を研究するものだと感じていて、このハイデガーさんの場合は存在 -
ネタバレ 購入済み
手軽な哲学史大全。
2024年12月読了。
前々から積ん読状態だったものから手を付けた。哲学自体は好きで、大学時代も講義を採っていたが、何せ古代から現代まで数多の星のごとく《哲学者が居るため》、フォローしきれずに終わってしまった記憶が強かった。
その後、社会人と成ってからもチョコチョコ読もうとするのだが、古代から現代までは果てしなく遠く、いつも『近代の途中』で断念していた。「哲学史大全」の様なものは沢山出版されているが、どうしてもカタログ的で喰い足りない印象に成り、遠ざかってしまってからもう数十年…。
五十路を過ぎて《これが最後のチャンス》とばかりに本書を購入したが、中々手に付けられず月日は流れ…、先日ふと -
Posted by ブクログ
飲茶さんの本は読みやすい。今回も読みやすかった。これも毎回だが、読みやすいからといって、理解ができるとは限らないと思っている。難しいところもあるが、科学が思いの外、正しくないとわかった。科学という論理的な分野でさえも、根底となる前提は主観だったり、人類がその歴史を歩んできた経験値。なんでもかんでも、科学的な証明ができるわけではないということは理解できた。そう考えると、この世界で確実なものはなく、白黒つけられるものはなく、全くグレーで曖昧な世界に生きているんだな。ネガティヴケイパビリティにも通じる世界。理解が及ばないだけかもしれないが、私はそういう白黒つけない世界に漂うことが好きだ。