飲茶のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ニヒリズムとは
この世界にこれがしたい!こういう風になりたい!という目指すべき価値が見出せなかったら俺たちが行き着く先はの人生はせいぜい生存のための作業を仕方なくやり続けながら、ひたすら暇を潰して生きる。ぐらいのものであろう。ニーチェはそういう類の人間を末人と呼んだ。彼が生きていた20世紀から200年ほどに渡り、こう言った末人がどんどん増え続けていくと考えたのである。
ごく一部の人々が代わりにその当たり前に反逆してくれる。天邪鬼なやつ。みんなはXだっていうけどよ、俺はそうは思わないね。別にyでもいいんじゃね?新概念、彼らは集団の中に存在しなかった新しい価値観Yを創造する。古い価値観は時代とのズレがどんどん大きくなっていくわけで、いつかはそのズレが致命的な問題として明らかになる日がやってくる、その時になってやっと人は気づく。
Xの問題が明らかになる前からYを考えてた●ってすげえ。こうしてはみ出し者は英雄となり、彼が唱えた常識はずれの新価値観は次の世代の常識となる。旧世代の価値観を疑い、新しい価値観を生み出すこと、それこそが哲学するということだと本書、著者は強く訴えたい。
ニーチェは若くして文献学の教授となるほどの優秀な男であった。地道にやっていけばよかったものを彼は古代の文献から現代の忘れた精神を読み取り熱いことを論文で書いてしまう、そして大学を辞めて無職へと転落する。要はやっちゃったわけだ。社会から追放され無職となる。
100年後の僕たちはさらに200年先の人類のことを考えようではないか、だから学ぼう先人の哲学を学ぼう。
もっとイヂワルに言えばこうなるだろう。お前らは、次々と生み出される有りもしない見せかけの記号ゴールに踊らされて、社会校庭という小さな枠の中を死ぬまで走り回ってるだけなんだよ。そしてそれは永遠に続き、お前らはもうそこから抜け出せないんだよ。
デリダ、人間は好む好まないに関わらず、何らかのシステム、社会、価値観や分別の体系の中にとらわれている。人間はそのシステムが提供する範囲の中でしか思考も行動も欲望もできない。
新しい時代の新しい哲学、僕たちが考えるべきテーマとは、ズバリ働かない社会を作るにはどうすれば良いかである。要するにだるいし面倒臭いからもう働くの社会に貢献するの辞めちゃわね?って話である。
えーもうそんなストレスとか拘束時間とかうんざりだよー。いっそ、もう働くの辞めて社会成立させるの辞めちゃおうよ。それに多少辛くたって、生きていくために働くのは当たり前、みんなが頑張って働いているからこそ、僕たちの衣食住の提供が保証されているんじゃないか。いやいや本当にそうだろうか?
仮にそれが世界から消えたとしよう。それで何か困ったことが起きるのだろうか?
現代においてこのボードリヤールの言葉にピタリと当てはまる若者たちがいる。ニートだ。社会システムに組み込まれることを一切拒否する現代のサムライである。働きたくないでござる、絶対に働きたくないでござる。
グーチョキパーを延々と出し続けないもの、食うべからずだろう!
グーチョキパーを延々と出し続けないんだったら、山奥にでも行って暮らしてろ
みんながみんな面倒臭いって行ってグーチョキパーを出すの辞めちゃったら俺たちの社会が成り立たないだろう
歴史に名を残した哲学者たちのようにもっと稚拙で極端なことを積極的に言い放っても良いのではないだろうか。以外に子供じみた発想から論を展開させており、結局普通の人との違いは、その子供じみたことをどれだけ真剣に主張したかの熱量の差だけである。 -
ネタバレ 購入済み
哲学〜仏教〜禅で繋がる!!!
2024年12月読了。
西洋哲学を読んだので、東洋も…と思い読んだ。
元々の釈迦の主張は「宗教」と云うより「哲学」で有る事は、今まで読んてきた本でうっすら判ってきたが、『インド哲学⇒釈迦の哲学(原始仏教)⇒中国仏教⇒日本の禅宗で繋がる』と云う此処までハッキリとした解釈は聞いたことが無かったので、正に≪目からウロコが落ちる≫思いがした。
そして、何かと関係性において胡散臭がられる「大乗仏教」も、その「釈迦の哲学」を何百年と云う時間を超えて伝えていく為に、そして「現世利益」や「今そこに有る貧困」に振り回されている一般大衆の為に、解釈方法を変えて一つの≪宗教≫足らしめたと云う著者の論理には、心から『恐れ入りました』と頭が下がる思いがした。何かモヤモヤしたものが一気にクリアに成ったようで、日本の○○宗の信者でも釈迦の原始仏教と繋がっているのだと云うこの安心感は、何にも勝る思いだ。
飲茶さん、本当に勉強に成りました。これから本腰を入れて≪原始仏教≫からアタックしていこうと思います。
時間の経った本ですが、この本に出会えて、心から感謝します。
…と、此処まで読んで『何のこと…?』と思っている其処のアナタ、西洋編から是非読んでみてください。絶対に「!!!」と云う経験が得られますよ。 -
Posted by ブクログ
算数ももちろん数学も嫌いだった。だけど、小川洋子さんの博士の愛した数式を読んで、素数の美しさをなんとなく感じることができた。それ以来、嫌いだけど気になる存在に昇格。そして、この飲茶さんの本。
まえがきに書いてあった通り、数学って熱い学問なんだ、と納得。数学者がこれほどまでに夢中になる数学って、私の理解はおいといて、面白い学問なんだと知ることができた。さらに、夢中になれるものがあるって時に恐ろしいけど、素晴らしいということも分かった。
ここに出てきた数学者。フェルマー、オイラーくらいは名前だけは知っていたけれど、女性の数学者がいたことに驚いたし、それぞれ人生を賭けてフェルマーの最終定理にのめり込んでいるのが分かり、壮大な物語だった。なんだかとても感動したなぁ。 -
Posted by ブクログ
西洋編に続き、本当に素晴らしい本であった。
孔子や老子にはじまり、釈迦、そして日本の仏教における念仏、禅など「小さい頃から知ってはいるけど結局これってなんなの?」な東洋神秘(?)を非常にわかりやすく噛み砕いて教えてくれる。また東洋哲学における"自己の極め方"→すなわち"無我"の境地についても、『体験をもって理解せずして、分かった(悟った)ことにはならんよ』の考えを大切にしつつも、現代的感覚をもって解釈してくれているのでよく理解できる。
すげえな、東洋哲学!!!!!ほんと、なんというか、最高じゃねえか!!!!!!!もちろん「理解した」なんて戯言は吐かないけど、けどもだ、この本に出会えたことを感謝せずにはいられない。それくらい大きな影響力を持った本。飲茶大先生、ありがとう。 -
Posted by ブクログ
シリーズ第二作目。
東洋哲学は予備知識なしだったので、全ての内容が新鮮で新しい発見が多かった。
体系的に理論立てて学び進めるものではなく、他人とは共有できない体験としての「悟り」。西洋哲学でいうソシュールのシニフィアン/シニフィエの構造による世界の捉え方を乗り越えて、ブラフマンとアートマンが混然一体となる「梵我一如」へと通ずる道程。そんな関連性を見て取れた気がする。
第一作目と比べ、個人的には著者の熱量が上がっていると感じた。バキの世界観に寄せることを放棄してまでも、著者の東洋哲学に対するリスペクトを十全に表現されている。(いや、思想が東へ移動して日本に到達する流れは、『バキ』の最凶囚人たちの動きと類似するか・・)
難解でいまいちピンとこない教えを、卑近な例で易しく解説してくれる力量は前作同様折り紙付き。それでいてすべての思想に横断する核心部分を抽出して提示してくらる。私のような初学者にも飽きさせず、決して少なくない文章量を読み切らさせる手腕は、あっぱれでございます。 -
Posted by ブクログ
★感想/考察
・YouTubeにてニーチェ解説の動画を見まくっていた時、まこなり社長のニーチェ解説に出てきたので気になって読んでみた。とにかく、分かりやすい。ただ本当に"ざっくり"なので、ニーチェ思想の概要を"簡単に学びたい人"にはおすすめ、というか本書を入門にすべきと思う。私は先に副島隆彦さんの本を読んだので、この本は復習的な意味で手に取った。そして今は副島さんおすすめの適菜収さんの某書を読んでいる。副島さんがすすめるだけありやっぱり面白い。そして何より本書同様に分かりやすい。
順番としては本書→副島さん→適菜さんで読むべきだったけど、遠回りもアリだなとw
とりあえず私はニーチェの思想を受け入れ、そして実践するつもりだ。ただ、他にも好きな哲学者がいるのでニーチェも含め、偉人達の好きなところをミックスさせて自分の思想を出したいと考えている。
・私が今後学びを深めていきたい哲学者は以下の人物だ→アリストテレス、ソクラテス、ディオゲネス、ショーペンハウアー
・哲学は、爆発だ(死語)
★まとめ
【第一章】
⚫︎哲学とは大きく分けて「白哲学」と「黒哲学」の2種類がある。
⚫︎「白哲学(本質哲学)」とは、物事の「本質」について考える学問である。
⚫︎「黒哲学(実存哲学)」とは、「現実存在(実存)」について考える学問である。
⚫︎黒哲学(実存哲学)は、「本質についてばかり考える既存の哲学(白哲学)」を批判するために、生み出された反逆の学問である。
【第二章】
⚫︎「ありもしない。架空の価値観」を信じ込んで不幸になっていないか、背後世界の構図で確認する。
⚫︎人間は実存(現実の存在)であり、生まれながらの「生きる意味」など持っていないが、すべてに意味(価値)がないとしてしまうと、人間は「ニヒリズム(虚無主義)」に陥って「生の高揚(充実感)」を失ってしまう。
⚫︎ニーチェは、現代において「末人(忙しく働いて暇を潰すだけの人間)」が現れるだろうことを予言した。
⚫︎神は死んだ。宗教、恋愛、仕事、人生の支えになるあらゆる絶対的な価値観は、遅かれ早かれ、いつか必ず壊れる。
【第三章】
⚫︎「能力的に優れた人」より「おとなしくて弱そうな人」の方が「善い人間」に見えるのはキリスト教の影響である。(と、ニーチェは考えた)。
⚫︎奴隷にされた弱い民族の「ルサンチマン(嫉妬)」が道徳の起源である(と、ニーチェは考えた)。
⚫︎「奴隷道徳」とは、「嫌なことに文句を言わずに受け入れる人が善い」と言う不自然な価値観のこと。
⚫︎「奴隷道徳」は構図で理解すべし。「架空の価値観」を持ち出して「現実の気持ち」をごまかして生きていないか、自分自身を振り返ってみる。
【第四章】
⚫︎「永劫回帰」は、「最強最悪のニヒリズムの世界」であり、宇宙全体が永遠に同じことを繰り返すことである。
⚫︎永劫回帰の論理的説明については、「フィクション(方便)」であると割り切って、細かい事は気にしない。
⚫︎「永劫回帰」を乗り越えるには、「今、この瞬間を力強く肯定して生きよう」と言う強い意志が必要である。また、そういう意志を持つ人間を「超人」と呼ぶ。
⚫︎「未来に目指すべき何かがある」という西洋的な思考法は、いつか必ず破綻する。現在の「今この瞬間」を肯定して生きていくことが大切である。
※「絶望は死に至る病だ」キルケゴール(実存哲学の始祖)
【第五章】
⚫︎実存哲学の核心は、「あなたと言う現実存在(実存)を、ないがしろする非現実な価値観の正体を暴き立て破壊すること」にある。
⚫︎人間は誰しも「力への意志(より優れたものを目指したいと言う思い)」を持っており、それを芸術に消化させることが「幸福」に至る道である。
※ここでいう芸術とは、自分が「したい(美しい、面白い)」と思うことを自分なりに追求し、その行為を心から楽しんだ」つまり現実として「自分の生が高揚(充実)したこと」となり、何でもいい。
※「大いなる正午がやってくる」とは、「すべての価値観、すべての意味付け、すべての常識が消え去り、何ひとつ「こうである」と言えるものがない世界」それこそが「世界の本来の姿」であることを体験すると言うこと。ニーチェの哲学において1番重要な事は、「世界には固定された絶対的な価値観は存在しない」と言うことを理屈としてではなく、「大いなる正午」という体験を通して理解すること。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ全体的に読みやすい本だった。飲茶さんの口語的な解説は頭が働いていないときでもすっと入ってくるので助かる。
本では「哲学という営みは今流行っているの考え(A主義)への反論として新たなる考え(B主義)が提唱されることを繰替えしてきた」というように説明されているが、合理主義に続いて実存主義が出てくるというのは違和感があった。明らかに対象が違いすぎないか?まあ哲学の主流がそうであるというのであれば、そうなのかもしれないが。
ボードリヤールはおもしろそう。というのも、2つあって、先日、研究室の友人と美食には意味がないと主張してモメたので。あと1つは、僕が「生きていることは意味がなく単に死ぬまでの時間つぶしうをさせられている」と、ニーチェの末人的なことを思っているから。意味がないということでさえも、また記号となって消費されていくこの社会(この認識で合ってるよね?)に対してより深い諦めのようなものを少し感じたものの、やはり意味がないのか、と少しうれしくなった。
これからの哲学という、最後の章では、ボードリヤールを下敷きに、ニーチェ的な主張をしている部分があった。これがぼくにとっては、蜘蛛の糸のようなものに感じられた。苦痛と感じられる仕事は究極的に穴掘りと穴埋めを延々とやらされることと同じではないか?という主張ははっとさせられるものがあった。僕は今、進路で悩んでいて、大学を出ていこうか悩むことがあるから、とても印象に残っている。楽しいことをやっているときにはシニカルな、ニヒルな気持ちは吹き飛ぶので、やはり自分の好きなことを職にできるといいなあと思った。 -
Posted by ブクログ
構成、ネタの選び方、視点、比喩。どれをとっても魅力的で、それぞれの哲学者の新しい側面が見えてくるから不思議だ。毎話、毎話、切れ味が抜群だった。最後が暇論であることも最高だ。
<メモ>
ニーチェ:永劫回帰とその臨み方
デカルト:方法的懐疑と神の存在証明が、ペンローズの人間を越えた存在が必要の主張と相通じる
ヒューム:経験論の祖。絶対的な正しさへの懐疑。
カント:アプリオリな前提の発見。
ヘーゲル:自他の対立の解消。
キルケゴール:本質存在と現実存在
レヴィ・ストロース:構造主義。フロイトの影響。
ウィトゲンシュタイン:言語ゲーム
デリダ:
ボードリヤール:記号経済