飲茶のレビュー一覧
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算数ももちろん数学も嫌いだった。だけど、小川洋子さんの博士の愛した数式を読んで、素数の美しさをなんとなく感じることができた。それ以来、嫌いだけど気になる存在に昇格。そして、この飲茶さんの本。
まえがきに書いてあった通り、数学って熱い学問なんだ、と納得。数学者がこれほどまでに夢中になる数学って、私の理解はおいといて、面白い学問なんだと知ることができた。さらに、夢中になれるものがあるって時に恐ろしいけど、素晴らしいということも分かった。
ここに出てきた数学者。フェルマー、オイラーくらいは名前だけは知っていたけれど、女性の数学者がいたことに驚いたし、それぞれ人生を賭けてフェルマーの最終定理にのめり込んでいるのが分かり、壮大な物語だった。なんだかとても感動したなぁ。 -
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西洋編に続き、本当に素晴らしい本であった。
孔子や老子にはじまり、釈迦、そして日本の仏教における念仏、禅など「小さい頃から知ってはいるけど結局これってなんなの?」な東洋神秘(?)を非常にわかりやすく噛み砕いて教えてくれる。また東洋哲学における"自己の極め方"→すなわち"無我"の境地についても、『体験をもって理解せずして、分かった(悟った)ことにはならんよ』の考えを大切にしつつも、現代的感覚をもって解釈してくれているのでよく理解できる。
すげえな、東洋哲学!!!!!ほんと、なんというか、最高じゃねえか!!!!!!!もちろん「理解した」なんて戯言は吐かないけど、けどもだ、この本に出会えたことを感謝せずにはいられない。それくらい大きな影響力を持った本。飲茶大先生、ありがとう。 -
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シリーズ第二作目。
東洋哲学は予備知識なしだったので、全ての内容が新鮮で新しい発見が多かった。
体系的に理論立てて学び進めるものではなく、他人とは共有できない体験としての「悟り」。西洋哲学でいうソシュールのシニフィアン/シニフィエの構造による世界の捉え方を乗り越えて、ブラフマンとアートマンが混然一体となる「梵我一如」へと通ずる道程。そんな関連性を見て取れた気がする。
第一作目と比べ、個人的には著者の熱量が上がっていると感じた。バキの世界観に寄せることを放棄してまでも、著者の東洋哲学に対するリスペクトを十全に表現されている。(いや、思想が東へ移動して日本に到達する流れは、『バキ』の最凶囚人たちの動きと類似するか・・)
難解でいまいちピンとこない教えを、卑近な例で易しく解説してくれる力量は前作同様折り紙付き。それでいてすべての思想に横断する核心部分を抽出して提示してくらる。私のような初学者にも飽きさせず、決して少なくない文章量を読み切らさせる手腕は、あっぱれでございます。 -
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★感想/考察
・YouTubeにてニーチェ解説の動画を見まくっていた時、まこなり社長のニーチェ解説に出てきたので気になって読んでみた。とにかく、分かりやすい。ただ本当に"ざっくり"なので、ニーチェ思想の概要を"簡単に学びたい人"にはおすすめ、というか本書を入門にすべきと思う。私は先に副島隆彦さんの本を読んだので、この本は復習的な意味で手に取った。そして今は副島さんおすすめの適菜収さんの某書を読んでいる。副島さんがすすめるだけありやっぱり面白い。そして何より本書同様に分かりやすい。
順番としては本書→副島さん→適菜さんで読むべきだったけど、遠回りもアリだなとw
とりあえず私はニーチェの思想を受け入れ、そして実践するつもりだ。ただ、他にも好きな哲学者がいるのでニーチェも含め、偉人達の好きなところをミックスさせて自分の思想を出したいと考えている。
・私が今後学びを深めていきたい哲学者は以下の人物だ→アリストテレス、ソクラテス、ディオゲネス、ショーペンハウアー
・哲学は、爆発だ(死語)
★まとめ
【第一章】
⚫︎哲学とは大きく分けて「白哲学」と「黒哲学」の2種類がある。
⚫︎「白哲学(本質哲学)」とは、物事の「本質」について考える学問である。
⚫︎「黒哲学(実存哲学)」とは、「現実存在(実存)」について考える学問である。
⚫︎黒哲学(実存哲学)は、「本質についてばかり考える既存の哲学(白哲学)」を批判するために、生み出された反逆の学問である。
【第二章】
⚫︎「ありもしない。架空の価値観」を信じ込んで不幸になっていないか、背後世界の構図で確認する。
⚫︎人間は実存(現実の存在)であり、生まれながらの「生きる意味」など持っていないが、すべてに意味(価値)がないとしてしまうと、人間は「ニヒリズム(虚無主義)」に陥って「生の高揚(充実感)」を失ってしまう。
⚫︎ニーチェは、現代において「末人(忙しく働いて暇を潰すだけの人間)」が現れるだろうことを予言した。
⚫︎神は死んだ。宗教、恋愛、仕事、人生の支えになるあらゆる絶対的な価値観は、遅かれ早かれ、いつか必ず壊れる。
【第三章】
⚫︎「能力的に優れた人」より「おとなしくて弱そうな人」の方が「善い人間」に見えるのはキリスト教の影響である。(と、ニーチェは考えた)。
⚫︎奴隷にされた弱い民族の「ルサンチマン(嫉妬)」が道徳の起源である(と、ニーチェは考えた)。
⚫︎「奴隷道徳」とは、「嫌なことに文句を言わずに受け入れる人が善い」と言う不自然な価値観のこと。
⚫︎「奴隷道徳」は構図で理解すべし。「架空の価値観」を持ち出して「現実の気持ち」をごまかして生きていないか、自分自身を振り返ってみる。
【第四章】
⚫︎「永劫回帰」は、「最強最悪のニヒリズムの世界」であり、宇宙全体が永遠に同じことを繰り返すことである。
⚫︎永劫回帰の論理的説明については、「フィクション(方便)」であると割り切って、細かい事は気にしない。
⚫︎「永劫回帰」を乗り越えるには、「今、この瞬間を力強く肯定して生きよう」と言う強い意志が必要である。また、そういう意志を持つ人間を「超人」と呼ぶ。
⚫︎「未来に目指すべき何かがある」という西洋的な思考法は、いつか必ず破綻する。現在の「今この瞬間」を肯定して生きていくことが大切である。
※「絶望は死に至る病だ」キルケゴール(実存哲学の始祖)
【第五章】
⚫︎実存哲学の核心は、「あなたと言う現実存在(実存)を、ないがしろする非現実な価値観の正体を暴き立て破壊すること」にある。
⚫︎人間は誰しも「力への意志(より優れたものを目指したいと言う思い)」を持っており、それを芸術に消化させることが「幸福」に至る道である。
※ここでいう芸術とは、自分が「したい(美しい、面白い)」と思うことを自分なりに追求し、その行為を心から楽しんだ」つまり現実として「自分の生が高揚(充実)したこと」となり、何でもいい。
※「大いなる正午がやってくる」とは、「すべての価値観、すべての意味付け、すべての常識が消え去り、何ひとつ「こうである」と言えるものがない世界」それこそが「世界の本来の姿」であることを体験すると言うこと。ニーチェの哲学において1番重要な事は、「世界には固定された絶対的な価値観は存在しない」と言うことを理屈としてではなく、「大いなる正午」という体験を通して理解すること。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ全体的に読みやすい本だった。飲茶さんの口語的な解説は頭が働いていないときでもすっと入ってくるので助かる。
本では「哲学という営みは今流行っているの考え(A主義)への反論として新たなる考え(B主義)が提唱されることを繰替えしてきた」というように説明されているが、合理主義に続いて実存主義が出てくるというのは違和感があった。明らかに対象が違いすぎないか?まあ哲学の主流がそうであるというのであれば、そうなのかもしれないが。
ボードリヤールはおもしろそう。というのも、2つあって、先日、研究室の友人と美食には意味がないと主張してモメたので。あと1つは、僕が「生きていることは意味がなく単に死ぬまでの時間つぶしうをさせられている」と、ニーチェの末人的なことを思っているから。意味がないということでさえも、また記号となって消費されていくこの社会(この認識で合ってるよね?)に対してより深い諦めのようなものを少し感じたものの、やはり意味がないのか、と少しうれしくなった。
これからの哲学という、最後の章では、ボードリヤールを下敷きに、ニーチェ的な主張をしている部分があった。これがぼくにとっては、蜘蛛の糸のようなものに感じられた。苦痛と感じられる仕事は究極的に穴掘りと穴埋めを延々とやらされることと同じではないか?という主張ははっとさせられるものがあった。僕は今、進路で悩んでいて、大学を出ていこうか悩むことがあるから、とても印象に残っている。楽しいことをやっているときにはシニカルな、ニヒルな気持ちは吹き飛ぶので、やはり自分の好きなことを職にできるといいなあと思った。 -
Posted by ブクログ
構成、ネタの選び方、視点、比喩。どれをとっても魅力的で、それぞれの哲学者の新しい側面が見えてくるから不思議だ。毎話、毎話、切れ味が抜群だった。最後が暇論であることも最高だ。
<メモ>
ニーチェ:永劫回帰とその臨み方
デカルト:方法的懐疑と神の存在証明が、ペンローズの人間を越えた存在が必要の主張と相通じる
ヒューム:経験論の祖。絶対的な正しさへの懐疑。
カント:アプリオリな前提の発見。
ヘーゲル:自他の対立の解消。
キルケゴール:本質存在と現実存在
レヴィ・ストロース:構造主義。フロイトの影響。
ウィトゲンシュタイン:言語ゲーム
デリダ:
ボードリヤール:記号経済 -
Posted by ブクログ
哲学史を面白く体系的に学べた。
現代哲学はあまり学んでこなかったが、ポスト構造主義以降が面白く別の本も読もうと思った。
哲学を体系的に学べて
第2章 合理主義の哲学デカルト・ヒューム・カント・ヘーゲル
第3章 実存主義の哲学キルケゴール・サルトル
第4章 構造主義の哲学レヴィ=ストロース・ウィトゲンシュタイン
構造が決まってるよね
第5章 ポスト構造主義の哲学デリダ・ボードリヤール
今まで善悪とか二項対立で考えられてきた考え方を壊そうよ
これが最終形態
↓
経済を回すために働く〇→暇×
今まで働くことがよしとされていたけど、
働く必要がなくなってくる
↓
働くことの価値もなくなってくる
そんな中暇は×と言われていた暇を楽しめる人が世の中を変える
↓
幸せなニートが生まれることが新しい哲学のはじまりになるかも -
Posted by ブクログ
ニーチェの入門書。カバーの女の子のインパクトが強くて、書店で手にとるのがためらわれるほど。
ただ、入門書としてよくできている。人生に迷った(カバーの)女の子が、筆者との対話の中でニーチェの思想・思索が語られれるという「嫌われる勇気」と同様のスタイルで、ニヒリズム、ルサンチマン、永劫回帰、超人、大いなる正午、といったニーチェを理解するために必要なキーワードがテンポよく分かりやすく説明されていく。
永劫回帰とか最初出会った時は「ちょっと設定に無理があるんじゃないか」と思ってさじを投げたものだが、本書では女の子の適切なツッコミもあって入門者もぐっと我慢して読み進めることができると思う。
秀逸なのは、筆者がニーチェに出会うことによって人生観にどのような影響を与えたのかという部分。筆者も「実存哲学は理屈で理解してもダメ」と本書で語っているが、「あ、そうなんだ!」という経験を一度でもすることが哲学へのほんとの意味での入門。本書ではその疑似体験をさせてくれるだろう。 -
Posted by ブクログ
面白い。
上手い。高校の授業で倫政をとっていたがとある人間、そいつはこういうことをした+αでテストを受けるみたいなやり方しか思いつかないようなものであったが、この本は違う。教科書ではないのが逆に分かりやすくなっている。具体的には流れがあるのだ。哲学にも明確な流れが。当たり前だと思っていたが、学校の授業では感じられなかった流れと面白さがあった。かなりオススメである。
入門なので哲学を少ししか(人の名前だけとか)知らない人にはかなり面白いと思う。
ちなみに、この本の裏テーマはニートである。それだけ行言っとく。
私は220円でbookoffでたまたまこの本を手に入れた。とてもラッキーだったと思う。ありがとうbookoff!!