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Posted by ブクログ
ニーチェって何した人? 名前は知ってるけどあと何も分からん。という状態ならまずこれを読むべし。
ニーチェの思想を丁寧に辿ってくれて、どういう経緯でこの考えが生まれたのか、というのがすごく分かりやすい。
2023年に読んだベスト書籍の3本の指に確実に入る作品。
こういうのが読みたかったんだよ!!!! と思った。
私は用語の意味とか薄っすら知った上で読んだけど、それでもナルホド! がいっぱいあった。
永劫回帰ってそういう経緯で出てきたんや!
何となく知ってたけど、この本の説明でやっと何なのか分かった。
人生一度しかないから今を大事に! って言われても正直ピンと来ない人間なので、「また同じ人生を何度も何度も歩むかもしれないから今を大事にしよう」って言われたほうがしっくりくるなぁ。
個人的には永劫回帰的な発想はあり得ると思う。物質が一定量という解説が分かりやすかった。
超人もそういう意味なんやな、と思った。
今を大事にって、意外とシンプルな条件なんだなぁ。
それが難しいんだけど。
私は超人とはかけ離れたタイプなので、それに近づけたらいいよねと感じた。
Posted by ブクログ
あれ、ニーチェの言ってることって仏教のコアな教えと似てる?って思った。
まず本質哲学とそれを批判する実存哲学があり、ニーチェはそっちと。
んで我々は外部から押し付けられた価値観である背後世界に縛られているが、本来実存と背後世界は関係ない。神は死に、人は人生に意味がないことに気づき、死ぬまでの暇つぶしをする末人になっちゃう。道徳なんてものは弱者のルサンチマンが生み出した負け惜しみ、奴隷道徳。
輪廻を彷彿させる永劫回帰というフィクションの概念。これを乗り越えるには今この瞬間を肯定する強い意志が必要。
事実はない、存在するのは解釈のみ。すべての架空の価値観が消えた世界を体感することを大いなる正午と呼ぶ。まるで涅槃のような。力への意志は自分にとってよいものを目指したいという精神的な欲求、芸術はそれを表現する行為。
相変わらず面白くてわかりやすくて素晴らしい。この歳になると原著にあたるのは辛いので。
そして著者が吃音で悩み、大いなる正午といえるような経験をした話とかもよかった。
Posted by ブクログ
著者の飲茶氏による**『「最強!」のニーチェ入門 幸福になる哲学』**は、難解とされるニーチェの思想を、読者の「生き方を変える」ための指南書として、噛み砕いて解説した作品である。本書は、ニーチェの思想が、私たちを絶望させつつも、最終的には前向きな生き方へと導く力を持つことを示唆している。
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### 哲学の二つの概念と「背後世界」
本書では、哲学を「**白哲学(本質哲学)**」と「**黒哲学(実存哲学)**」の二つに分類している。「白哲学」は「意味」や「価値」など、物質を超えたものを探求する学問であるのに対し、「黒哲学」は物事に本質的な意味はないと主張し、「現実の存在(実存)」に目を向けることを促す。
ニーチェは、人間が、目に見えない「真実の愛」や「運命」といった幻想的な世界を「**背後世界**」として信じ込み、それが現実の世界に重なっていると考えることで、不幸になると指摘する。私たちは、社会から押し付けられた「架空の価値観」にとらわれ、本来存在しないハードルを自ら設定し、それを超えられないことに失望してしまうのだ。
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### ニヒリズムと「奴隷道徳」
しかし、すべての意味や価値を否定すると、「**ニヒリズム(虚無主義)**」に陥り、人生の充実感を失ってしまう。ニーチェは、ニヒリズムに陥った人間を「**末人**」と呼んだ。「末人」とは、目標や夢を持たず、ただトラブルを避けて時間を潰すだけの人生を送る人々のことである。
また、ニーチェは、一般的な道徳が「弱者の嫉妬心や恨み(ルサンチマン)」から生まれた「**奴隷道徳**」であると批判する。これは、強い人間を悪とし、大人しくて弱い人間を善とする価値観であり、現代では「**社畜道徳**」や「**道化道徳**」として形を変えて存在している。例えば、不幸な出来事を「笑い話」にすることで、本来の怒りや不満を消化し、解決への行動を放棄してしまう状態がこれにあたる。ニーチェは、このような道徳にとらわれると、人間本来の生き方ができなくなると訴えている。
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### 「永劫回帰」と「力への意志」
ニーチェは、人生の不条理を乗り越えるための方法として、「**永劫回帰**」という概念を提唱する。これは、人生が永遠に同じことを繰り返すという「最悪の世界」を想像することで、私たちが「**今、この瞬間を力強く肯定して生きよう!**」という意志を持つことを促す思想である。
さらに、ニーチェは、生物が持つ「**力への意志**」に注目する。これは「より強く成長したい」「精神的な欲求を満たしたい」という、生物本来の自然な欲求である。ニーチェは、この「力への意志」を「**芸術**」として表現することで、不条理な人生を雄々しく生きていくことが可能になると主張する。
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### 「事実」と「解釈」の区別
ニーチェの最も重要な言葉の一つに「**事実というものは存在しない。存在するのは解釈だけである**」というものがある。私たちは、「リンゴが赤い」というような客観的な事実だと思っていることも、実は人間が勝手に貼り付けた「ラベル(解釈)」に過ぎない。私たちは、常に自分の立場や価値観によって物事を「解釈」しており、最初から意味付けが固定された「事実」は存在しない。
この視点を身につけることで、他者から押し付けられた「こうあらねばならない」という解釈が、宇宙の絶対的な法則ではなく、単なる一つの見方に過ぎないと理解できるようになる。そして、自分自身の「実存」を第一に考え、他人から与えられた非現実的なものに振り回されずに生きることができるのだ。
Posted by ブクログ
★感想/考察
・YouTubeにてニーチェ解説の動画を見まくっていた時、まこなり社長のニーチェ解説に出てきたので気になって読んでみた。とにかく、分かりやすい。ただ本当に"ざっくり"なので、ニーチェ思想の概要を"簡単に学びたい人"にはおすすめ、というか本書を入門にすべきと思う。私は先に副島隆彦さんの本を読んだので、この本は復習的な意味で手に取った。そして今は副島さんおすすめの適菜収さんの某書を読んでいる。副島さんがすすめるだけありやっぱり面白い。そして何より本書同様に分かりやすい。
順番としては本書→副島さん→適菜さんで読むべきだったけど、遠回りもアリだなとw
とりあえず私はニーチェの思想を受け入れ、そして実践するつもりだ。ただ、他にも好きな哲学者がいるのでニーチェも含め、偉人達の好きなところをミックスさせて自分の思想を出したいと考えている。
・私が今後学びを深めていきたい哲学者は以下の人物だ→アリストテレス、ソクラテス、ディオゲネス、ショーペンハウアー
・哲学は、爆発だ(死語)
★まとめ
【第一章】
⚫︎哲学とは大きく分けて「白哲学」と「黒哲学」の2種類がある。
⚫︎「白哲学(本質哲学)」とは、物事の「本質」について考える学問である。
⚫︎「黒哲学(実存哲学)」とは、「現実存在(実存)」について考える学問である。
⚫︎黒哲学(実存哲学)は、「本質についてばかり考える既存の哲学(白哲学)」を批判するために、生み出された反逆の学問である。
【第二章】
⚫︎「ありもしない。架空の価値観」を信じ込んで不幸になっていないか、背後世界の構図で確認する。
⚫︎人間は実存(現実の存在)であり、生まれながらの「生きる意味」など持っていないが、すべてに意味(価値)がないとしてしまうと、人間は「ニヒリズム(虚無主義)」に陥って「生の高揚(充実感)」を失ってしまう。
⚫︎ニーチェは、現代において「末人(忙しく働いて暇を潰すだけの人間)」が現れるだろうことを予言した。
⚫︎神は死んだ。宗教、恋愛、仕事、人生の支えになるあらゆる絶対的な価値観は、遅かれ早かれ、いつか必ず壊れる。
【第三章】
⚫︎「能力的に優れた人」より「おとなしくて弱そうな人」の方が「善い人間」に見えるのはキリスト教の影響である。(と、ニーチェは考えた)。
⚫︎奴隷にされた弱い民族の「ルサンチマン(嫉妬)」が道徳の起源である(と、ニーチェは考えた)。
⚫︎「奴隷道徳」とは、「嫌なことに文句を言わずに受け入れる人が善い」と言う不自然な価値観のこと。
⚫︎「奴隷道徳」は構図で理解すべし。「架空の価値観」を持ち出して「現実の気持ち」をごまかして生きていないか、自分自身を振り返ってみる。
【第四章】
⚫︎「永劫回帰」は、「最強最悪のニヒリズムの世界」であり、宇宙全体が永遠に同じことを繰り返すことである。
⚫︎永劫回帰の論理的説明については、「フィクション(方便)」であると割り切って、細かい事は気にしない。
⚫︎「永劫回帰」を乗り越えるには、「今、この瞬間を力強く肯定して生きよう」と言う強い意志が必要である。また、そういう意志を持つ人間を「超人」と呼ぶ。
⚫︎「未来に目指すべき何かがある」という西洋的な思考法は、いつか必ず破綻する。現在の「今この瞬間」を肯定して生きていくことが大切である。
※「絶望は死に至る病だ」キルケゴール(実存哲学の始祖)
【第五章】
⚫︎実存哲学の核心は、「あなたと言う現実存在(実存)を、ないがしろする非現実な価値観の正体を暴き立て破壊すること」にある。
⚫︎人間は誰しも「力への意志(より優れたものを目指したいと言う思い)」を持っており、それを芸術に消化させることが「幸福」に至る道である。
※ここでいう芸術とは、自分が「したい(美しい、面白い)」と思うことを自分なりに追求し、その行為を心から楽しんだ」つまり現実として「自分の生が高揚(充実)したこと」となり、何でもいい。
※「大いなる正午がやってくる」とは、「すべての価値観、すべての意味付け、すべての常識が消え去り、何ひとつ「こうである」と言えるものがない世界」それこそが「世界の本来の姿」であることを体験すると言うこと。ニーチェの哲学において1番重要な事は、「世界には固定された絶対的な価値観は存在しない」と言うことを理屈としてではなく、「大いなる正午」という体験を通して理解すること。
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