飲茶のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
余命1ヶ月
ハイデガー哲学で、
何不自由ない生活を送っていた1人のオスカー王子が、サソリに刺されて、解毒薬がなく、
もうすぐ死ぬ運命にあることを知る。
あなたは明日死ぬかもしれませんと、医者に宣告される。
死とは何か?
人生とは何か?
人間とは何か?
人間はいつか必ず死ぬ不幸な存在なのか?
を考えていく。
死を前にすると、
私の人生には、いったいどんな"意味"があったのだろうか。すべてが消えてなくなってしまうのだとしたら、どう生きようが何も残らないのだとしたら。
人生それ自体がまったく無意味ではないか。
私も最近、本を読んでいると
"死"を少し意識するようになった。
特に、病気でも余命宣告されたわけでは無い。
私は子供に何を残してやれるかを考えるようになった。
この主人公も中盤では、自分の人生とは何だったのか?自分という存在はいったい何だったのか?
と考えることになる。
人間は、それを問いかけざるを得ない。その問いに答えを出すために生きざるを得ない。なぜなら、人間は有限の者として存在しているから、そして死ぬ者として存在しているから。
ただ、この問いに答えを出すことは不可能である。
人間に共通していることは、
人は必ず死ぬ。
勝者だろうが、敗者であろうが、
金持ちであろうが、貧乏であろうが、
自分が死ぬ存在で、他者が死ぬ存在であること。
それを分かった上であれば、死の恐怖と向き合う際、
おまえは決して孤独ではないということ。
人生は終わるまで、終わらない。
だから、オスカー、生きろ!死ぬまで生きるのだ!
人間は、現存在 -
Posted by ブクログ
ものすごく分かりやすく書かれていて、今までいまいち理解できていなかった哲学理論について理解することができた。
同時に、自分の人生の悩みなんて哲学で偉人が何度も何度も考え抜いたことがある議題だったんだということにも改めて気付かされた。
偉人が偉人なりの回答を出してくれているからといって私の悩みが解消するわけではないけど、彼らが結論に至るまでのプロセスを垣間見れるのは参考になった。
そもそも私の悩みに答えなんてなく、自分が好きな納得できる答えを都度探していくしかないんだということも思い知らされた。
アリストテレス、ソクラテス大先生に教えを請いたかったな...いや贅沢か...
何度も読み返したい本! -
Posted by ブクログ
ニーチェって何した人? 名前は知ってるけどあと何も分からん。という状態ならまずこれを読むべし。
ニーチェの思想を丁寧に辿ってくれて、どういう経緯でこの考えが生まれたのか、というのがすごく分かりやすい。
2023年に読んだベスト書籍の3本の指に確実に入る作品。
こういうのが読みたかったんだよ!!!! と思った。
私は用語の意味とか薄っすら知った上で読んだけど、それでもナルホド! がいっぱいあった。
永劫回帰ってそういう経緯で出てきたんや!
何となく知ってたけど、この本の説明でやっと何なのか分かった。
人生一度しかないから今を大事に! って言われても正直ピンと来ない人間なので、「また同じ人生を何度も何度も歩むかもしれないから今を大事にしよう」って言われたほうがしっくりくるなぁ。
個人的には永劫回帰的な発想はあり得ると思う。物質が一定量という解説が分かりやすかった。
超人もそういう意味なんやな、と思った。
今を大事にって、意外とシンプルな条件なんだなぁ。
それが難しいんだけど。
私は超人とはかけ離れたタイプなので、それに近づけたらいいよねと感じた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ飲茶さんの本やっぱり読みやすくて良い。
史上最強の哲学入門の2冊を先に読んでいたので重なる部分もあったけど、同じ哲学者を取り上げていても着目点がそれぞれ違うからどっちも面白かった!
デリダの章の『もういい加減にしてくれ、という文章』のところで笑っちゃった。
記号消費社会になんだか納得してしまった。資本主義の世界で生きている以上、社会の一員であるわたしたちは何もかもを"消費"し続けなければならない……。
"真理"というゴールとして目指してきた単語ですら記号になって消費されるだけ。これを提示された当時の人たちは突然ハシゴを外す理論を展開されてびっくりしただろうなあ。
次世代の希望の星・ニート説でええ?!と思っちゃったけど、そうなの……かな……!?
人類の恒久的問題の解決と言われたらなんかすごいことのように聞こえるけど、ニートか……。
ほんとうだったらすごいね、と思いながら今日も明日も労働に励むだけのわたしはたぶん哲学者には向いてないんだろうな……笑 -
Posted by ブクログ
オーディオブックを読み直し。オーディオブックの内容は全く頭に入ってなかったことを認識。あの数時間はなんだったのか。
悟ったひとは、外見は見分けがつかない、そういうものとして、淡々と過ごしていくのかな。
脳がどうやってこの世界を認識しているのかは不明、信号を送ってるだけ、というのは新鮮。
私なんて無いし、わたしと世界の境界線なんどない。
心が映画をみていて、心は影響を受けない、というのは視覚的にもわかりやすい。心は傷つかない、誰にも犯されない。映画館で映画を見てるわたしと、映ってる映画のよう。
P346 ホントウの問題は、ただの豆にすぎないピーナッツに特別な価値を見出していた自分自身の心の動き、分別にあったのだ。
結局のところ、そういう価値を作り出していたのは自分自身であったし、そういう価値によって苦しんでいたのも自分自身であった。それはいわば、自分で障害物を置いておきながら、そこに突撃してぶつかって痛い痛いと泣き叫んでいるような状況。なんとも馬鹿げた話であった。
P374そもそも釈迦が悟ったことは、不幸とは自分自身の思考、分別が作り出しているものにすぎない、と言うことである。
だったらごちゃごちゃ考えるより、南無阿弥陀、南無阿弥陀、難しいことは何もない。
P392不安など、脳が作り出しているただの信号、物理的な作用によって排出された化学物質の刺激情報に過ぎない。つまり た だ の そ う い う 感 覚 に過ぎないのだ。
それなのに、その感覚に不安という名前、分別を与え、そこに悪いものだ、汚れたものだという価値を付与し、それを私自身と同化してしまう。
それはただの思い込み。私の心など最初から無かった。無いのだから私の心が不安になることなどありえない。
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Posted by ブクログ
表紙が可愛い顔して中指たててる笑、こういうメンタリティが哲学なんだろう。中2的に世の中に中指立てて言いたいこと言ってく姿勢大事。最近飲茶の本を読んでる。オーディオブックで最強の哲学入門聞いたのがきっかけ。
哲学は前任者否定をしつつ発展をしてきたのだから、流れで理解せねば。
特に最終章が痺れた。生産性が極めて高くなり、生活必需品は進化しきったなか、もはや先進国は記号を消費する社会であり、本来的にはやらなくてもいい労働をして時間を使っている。
その先には、労働をしなくてもオッケーな社会が待ってる。その時に、人間が暇と退屈をいかに優雅に過ごしていけるようになるかがポイント。暇と退屈の倫理学にも通じる話かなと思った。ケインズすごい。飲茶もすごい。
まさかニートが、時代の最先端だったとは。。 -
Posted by ブクログ
あれ、ニーチェの言ってることって仏教のコアな教えと似てる?って思った。
まず本質哲学とそれを批判する実存哲学があり、ニーチェはそっちと。
んで我々は外部から押し付けられた価値観である背後世界に縛られているが、本来実存と背後世界は関係ない。神は死に、人は人生に意味がないことに気づき、死ぬまでの暇つぶしをする末人になっちゃう。道徳なんてものは弱者のルサンチマンが生み出した負け惜しみ、奴隷道徳。
輪廻を彷彿させる永劫回帰というフィクションの概念。これを乗り越えるには今この瞬間を肯定する強い意志が必要。
事実はない、存在するのは解釈のみ。すべての架空の価値観が消えた世界を体感することを大いなる正午と呼ぶ。まるで涅槃のような。力への意志は自分にとってよいものを目指したいという精神的な欲求、芸術はそれを表現する行為。
相変わらず面白くてわかりやすくて素晴らしい。この歳になると原著にあたるのは辛いので。
そして著者が吃音で悩み、大いなる正午といえるような経験をした話とかもよかった。