あらすじ
数学にだって熱い血が通っている!
フェルマーの最終定理という難攻不落な難問。
それに取り組む学徒たちの姿を通して人間が生きる意味を探るテキスト。
数学という学問の真に驚くべき「美しさ」「面白さ」は、この本の余白をすべて使いきっても書ききれるものではありませんが、数学がいかにロマンに満ちあふれた学問であるか、その一端を少しでものぞかせることができていれば幸いです。
(「文庫版あとがき」より)
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Posted by ブクログ
めちゃめちゃ面白い本で一気読みしてしまいました。
題材は「フェルマーの最終定理」です。
「フェルマーの最終定理」はサイモン・シンさん著の作品も読んで感動しましたが、この本も、数学者の熱い気持ちが伝わり、とても良かったです!
Posted by ブクログ
算数ももちろん数学も嫌いだった。だけど、小川洋子さんの博士の愛した数式を読んで、素数の美しさをなんとなく感じることができた。それ以来、嫌いだけど気になる存在に昇格。そして、この飲茶さんの本。
まえがきに書いてあった通り、数学って熱い学問なんだ、と納得。数学者がこれほどまでに夢中になる数学って、私の理解はおいといて、面白い学問なんだと知ることができた。さらに、夢中になれるものがあるって時に恐ろしいけど、素晴らしいということも分かった。
ここに出てきた数学者。フェルマー、オイラーくらいは名前だけは知っていたけれど、女性の数学者がいたことに驚いたし、それぞれ人生を賭けてフェルマーの最終定理にのめり込んでいるのが分かり、壮大な物語だった。なんだかとても感動したなぁ。
Posted by ブクログ
1 どんな本?
フェルマーの最終定理を通して数学という学問
の熱い歴史を教えてくれる本。高卒の学の無い私
でも数学の面白さや人間ドラマを垣間見る事がで
きる名著。著者は天才なのでは無いか?と思うほ
どメチャクチャ面白い。
2 なんで読んだの?
(1) 飲茶さんの本だから。
(2) 数学の哲学を知りたい。
(3) 数学の哲学要素を知った状態になりたい。
3 構 成
全5章264頁
フェルマーの紹介から始まり、エピローグで未解決
問題の悪魔が囁いて終わる。章間のコラムでn次方
程式の解の公式の歴史を教えてくれる。
4 著者の問題提起
数学と言う学問を無機質な物だと思っていません
か?
5 命題に至った理由
数学が如何にロマン溢れる学問かを伝えたいと
言う思いから。
6 著者の解
諦めない心、友への想い、熱い戦い、純粋な好奇
心etc
数学の歴史にも人間の歴史同様の熱い人間ドラマ
で溢れている。
7 重要な語句・文
(1) フェルマーの最終定理
(2) 谷山=志村予想
(3) オイラーは盲目
(4) ソフィーは良いとこの子
(5) ラングランズプログラム
(6) アンドリューワイルズ
(7) ヒルベルトプログラム
(8) ラメとコーシーの戦い
(9) ヴォルフスケール賞
(10) 岩沢理論
8 感 想
考えられないぐらい面白かった。飲茶さんは天才
だと思う。
刺さったのはもちろんフェルマーの最終定理。
こんな人類にかけられた呪いがあったなんて知ら
なかった。そして人生を賭けた人々がいた事も。
深く知りたい事は他の未解決問題の概要と歴史。
人に勧めるなら数学が熱い歴史ある学問だと言う
事。人々を熱狂させる力がある。
図で分かりにくい第五公理が分かった。
タイトルからは想像もつかない内容だった。
9 TODO
(1) 次の飲茶さんの本の購読
(2) 本書を友人知人に勧める。
10 問 い
幸せとは?(不幸とは?)
11 答 え
熱中出来ることがある事。
Posted by ブクログ
「フェルマーの最終定理」を題材にして、
"哲学的なもの"(=知への探究心やその情熱)について書かれた本。
350年以上も解かれることがなかった数学における未解決問題が歴史の進展とともに少しずつ紐解かれていく中で、数多くの人々がどのような姿勢でこの問題へと取り組んできたのかどうか。また、彼らはそこに何を思っていたのか。
個人的には数学と聞くと小難しく聞こえるものですが、難しい知識がなくてもなんの問題もなく読み進められます。あくまでテーマは"哲学的なもの"であるため、登場する人々の思いに注目して読むのがオススメですね(そういう後世にもなってますから)。
普通に暮らしていたらどこか忘れがちな大切なものを思い出させてくれるような1冊です。今年もまた2度3度開くことになるだろうと感じます。
Posted by ブクログ
タイトルからは分からないが、「フェルマーの最終定理」に立ち向かった歴代の数学者達のお話。コラムとして「n次方程式の解の公式」物語が並走し、時に交わる。いわゆる偉人伝である。
数学と聞くと無機質なイメージをしてしまうが、それに関わる「人」に焦点を当てれば、やはりドラマチックであった(飲茶氏の書きっぷりによるところも大きいと思うが)。
学問に限らず、芸術でもスポーツでもそうだが、「偉業」自体よりも、それを成し遂げた人間の物語のほうが面白いものである。
Posted by ブクログ
【星:♾】
あまりにも面白くて一気に読み終えてしまった。
ファルマー最終定理が証明されるまでの道のりをこれ以上なく分かりやすく、かつ面白くて説明している。
ただ、その道のりは様々な数学者の苦悩の歴史であり、涙なしには語れないドラマだと知ることができた。
笑いあり、涙あり、感動ありの最高の数学本であり哲学本だと思う。
Posted by ブクログ
フェルマーの最終定理を証明するために身を捧げてきた人間たちの物語。
無機質なものである数学。
しかし、その裏には数学に人生を懸けているさまざまな人たちがいるという事実。
また、数学というものに苦手意識をもたせないように工夫された言い回しや口調。
これまで苦手だった数学に対して、その苦手意識が薄らいだ一冊だった。
おもしろかった。
Posted by ブクログ
数学にも熱い血が流れてる!
フェルマーの最終定理をめぐって350年間もの数学者たちの、文字通り、命を賭けての証明を分かりやすく、感動的に書かれている。数学が苦手な人でも楽しめる一冊である。
Posted by ブクログ
フェルマーの最終定理はサイモンシンの著書で読んだことがありその時に感動を覚えたのだが、この本も同様の感動をもたらしてくれる。
クライマックスの描写は絶妙で、涙がこぼれそうだった。
読んで幸せになる本。
Posted by ブクログ
フェルマーの最終定理を巡る、数学者達のドラマを描く!
難しい数式は殆ど使われず、非常に読みやすい。
とは言え、楕円関数が1つの突破口になるあたりでは、「ナルホド、フェルマーの最終定理と楕円関数は似てるかも!」と素人なりに「発見」させてくれたり。
登場人物の数学者達の物語には、多分に筆者の解釈やデフォルメが入っているとは思いますが、その分、人間味と臨場感溢れる描写になっております。
数学が好きになれる一冊です!
Posted by ブクログ
フェルマーの最終定理にまつわる人々のドラマ。
情熱やロマンを強く感じさせる。
350年、色んな人のアイデアの積み重ねでようやく解かれる時の到来がどういうものなのか数学を専門にしていなくても伝わってくる。
Posted by ブクログ
先にS.シンのフェルマーの最終定理を読んでたからだいたい知ってる話だったけどガロアに行き着くためのコラムのn次方程式の話は知らなくて面白かった!
とっつきやすい内容だったのでこの本→S.シンで詳細を詰めるでも楽しく読めそう。
谷山=志村予想の呼称をめぐるくだりやコーシーが何度か何人かの論文紛失してたとか、名前と功績だけではない情報があってこの人達も生きてたんだなーって感じられて良かった。
Posted by ブクログ
フェルマーの最終定理に挑む数学者たちの軌跡を追った熱い内容でした。哲学要素は少ないのですが、一つの公式に挑戦する人々の生き様、これこそが一つの哲学ではないかなと思います。
僕自身、数学は学生の頃から苦手だったのですが、この本を読んで込み上げてくるものがあり、数学に対して興味か湧いてきました。ぜひ、最後まで読んで欲しい一冊です。
Posted by ブクログ
「ら3 以上の自然数 n について、xn + yn = zn となる自然数の組 (x, y, z) は存在しない」というフェルマーの最終定理に挑んだ数学者たちの物語。
数学に取り憑かれた人たち、大変やな、、、
Posted by ブクログ
普段の私なら出会わなかったであろう数学にまつわるエピソードと世界を知れた。そして、一生を捧げられる何かに出会える幸せも教えてくれた。羨ましく、真似したい。
Posted by ブクログ
フェルマーの最終定理に挑んだ数学者たちのお話。
数学理論の背景には情熱の物語がある。
アマチュア数学者フェルマー
盲目の数学者オイラー
女性数学者ソフィー
ラメ、コーシー
クンマー
ヴォルフスケール賞
数学王ガウス
ボヤイ親子
ヒルベルト・プログラム
ゲーデルの不完全性定理
谷山=志村予想
数学集団ブルバキ
ラングランズ・プログラム
フライの楕円曲線
アンドリュー・ワイルズ
3次方程式の解の公式:タルタリア、カルダノ
4次方程式の解の公式:フェラーリ
5次以上の方程式(解の公式ない):アーベル、ガロア
Posted by ブクログ
一年くらい前に「哲学的な何かあと科学とか」を読んで、次は数学だな、と思っていた。
科学の方はかみくだいた表現のわりにけっこう難しくて、数学はもっと難易度あがるかも…と思って覚悟して読んだ。
私にとって聞いたことはあるけどよく知らない、フェルマーの最終定理。
この数学史上、もっとも難解な問題に挑む数学者たちの歴史をなぞりつつ、役に立つこととは、ひいては生きることとは…を問うていく内容。
いやぁ…飲茶さんの書き方のせいもあるとは思うけど、めちゃくちゃエモーショナルでドラマチック。
フェルマーの最終定理がなんなのか、そんなの全然わからなくてもとても面白く読める。
一見無機質とも思える数学を軸にして、そうは言ってもそれを取り巻く血が通った人間のドラマを数百年単位で追っていくうちに、その背後に世界の理を通す美しい繋がりを漠然と感じて、「神様って本当にいるのかもしれない…」と思ってしまった。
御多分に洩れず、私も「この公式がこれからの人生で一体何の役にたつんだよ!」と忌々しくツッコミをいれていた学生だったのだが、半世紀近く生きていると、人生の中でいつ何が役に立つようになるのかは、出会ったその時にはわからないということがだんだんわかってきた。
そして全てはうっすら繋がっていて、
その繋がりが垣間見えるのはとても気持ち良くて美しいのだということも。
こういうのを突き詰めていくのが哲学であり、その過程でもしかしたら何かへの信仰が芽生えるのかもしれないな。
いやぁ、面白かった。
Posted by ブクログ
科学の方を先に読みましたが、こっちのが面白かったなぁー
ちなみにほぼ全てがフェルマーの最終定理が証明されるまで、の歴史を噛み砕いて解説した本になります。
その定理についても知りませんでしたし、数学の専門的な知識はありませんが、過去の数学者たちの人生を賭けた努力にちょっと胸が熱くなりました。
しかし、フェルマーの証明方法がワイルズと全く同じだったとすると、フェルマーの死後登場する谷山志村予想やなんちゃら理論も全て何百年前にフェルマーは思い付いてた事になりますよね?
この人マジで何者?という神秘的な感覚も覚えました。
Posted by ブクログ
人によって人生において何を重要とみなすかに正解は無い
この本では数学の美しさに生きる意味を見出した人たちの記録を垣間見ることが出来る
現代に生きる我々は学校教育の中で過去の英知の結晶を何も意識せずに学んでいる者が大半と思われるが過程においてどれほどの蓄積があったのだろうか
ということについて考えさせられる本だった
Posted by ブクログ
350年以上にわたって未解決問題とされてきたフェルマーの最終定理とそれに囚われ、魅了されてきた数々の数学者の人間ドラマが描かれた本。
数学の魅力と歴史がわかり、より数学に対して愛着が持てるようになった。
Posted by ブクログ
数学にこれだけ濃い人間ドラマと歴史があるということを知って、その他の身近なものごとについても歴史を調べてみたいと思った。
歴史っておもしろい。まだ知らないことは無限にある。
Posted by ブクログ
ある数学の定理についての学者達のドラマ
難しい部分は上手く省略されていて、
350年に及ぶ熱い人間ドラマとして楽しめる
学問の価値を感じさせてくれる
Posted by ブクログ
題名にある哲学はほぼ関係ない。
フェルマーの大定理についての人間物語。
コラムでガロアに行き着く方程式論。
参考文献に挙げられていた本を読んだ方が得られるものが多いのでは。
Posted by ブクログ
フェルマーの最終定理、そこに関わってきた数学者など、350年にも及ぶ数学史の一端を知ることができる。ド文系の私にも易しい文章で面白い読み物だった。