【感想・ネタバレ】14歳からの哲学入門 「今」を生きるためのテキストのレビュー

あらすじ

「なんで人殺しはいけないの?」。厨二全開の斜に構えた「極端で幼稚な発想」。だが、この十四歳の頃に迎える感性で偉大な哲学者たちの論を見直せば、難解な思想の本質が見えてくる!

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ネタバレ

「哲学は死んだ」

タイトルと表紙に長いこと見事に騙されていて、14歳の頃に途中で諦めてしまったのを気にして今まで読めていなかったけど、久しぶりに恐る恐る開いたらあっという間に最後まで読めてしまった。

偉大な哲学者たちが難解な言葉を駆使して語る哲学はすべて14歳の頃に持つ反抗心(言ってしまえば厨二心)に帰結し、極端に突き詰め、すでに存在する理論に疑問を呈して容赦無く全否定していくことから哲学は発展してきたという歴史を辿ることができる。

その哲学者たち一人一人の、説得力があったり極端すぎてなかったりする理論に興味深く耳を傾けていたら、最終的に哲学はすでに終焉を迎えていたことを伝えられる。学問においてすでに議論が終わっているというのが初めての体験すぎてショックが大きかった。だが、議論が終わっていることに対して「じゃあ私にできることはもうないんだな、はい、解散」というわけでもないことをラストに匂わせられて終わる。

哲学という学問の変遷の全体像を踏まえた上で、今後哲学をどう捉えていくかを考えながら、別の哲学書を漁ることができるきっかけを作ってくれた。すごく良い本だった。

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2025年04月04日

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哲学についてよくわかっていないので読んでみた
✍「すべての哲学は、十四歳レベルの発想、誤解を恐れずに言えば「極端で幼稚な発想」からできているということ」

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2025年02月20日

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ニヒリズムとは
この世界にこれがしたい!こういう風になりたい!という目指すべき価値が見出せなかったら俺たちが行き着く先はの人生はせいぜい生存のための作業を仕方なくやり続けながら、ひたすら暇を潰して生きる。ぐらいのものであろう。ニーチェはそういう類の人間を末人と呼んだ。彼が生きていた20世紀から200年ほどに渡り、こう言った末人がどんどん増え続けていくと考えたのである。

ごく一部の人々が代わりにその当たり前に反逆してくれる。天邪鬼なやつ。みんなはXだっていうけどよ、俺はそうは思わないね。別にyでもいいんじゃね?新概念、彼らは集団の中に存在しなかった新しい価値観Yを創造する。古い価値観は時代とのズレがどんどん大きくなっていくわけで、いつかはそのズレが致命的な問題として明らかになる日がやってくる、その時になってやっと人は気づく。
Xの問題が明らかになる前からYを考えてた●ってすげえ。こうしてはみ出し者は英雄となり、彼が唱えた常識はずれの新価値観は次の世代の常識となる。旧世代の価値観を疑い、新しい価値観を生み出すこと、それこそが哲学するということだと本書、著者は強く訴えたい。

ニーチェは若くして文献学の教授となるほどの優秀な男であった。地道にやっていけばよかったものを彼は古代の文献から現代の忘れた精神を読み取り熱いことを論文で書いてしまう、そして大学を辞めて無職へと転落する。要はやっちゃったわけだ。社会から追放され無職となる。
100年後の僕たちはさらに200年先の人類のことを考えようではないか、だから学ぼう先人の哲学を学ぼう。

もっとイヂワルに言えばこうなるだろう。お前らは、次々と生み出される有りもしない見せかけの記号ゴールに踊らされて、社会校庭という小さな枠の中を死ぬまで走り回ってるだけなんだよ。そしてそれは永遠に続き、お前らはもうそこから抜け出せないんだよ。

デリダ、人間は好む好まないに関わらず、何らかのシステム、社会、価値観や分別の体系の中にとらわれている。人間はそのシステムが提供する範囲の中でしか思考も行動も欲望もできない。

新しい時代の新しい哲学、僕たちが考えるべきテーマとは、ズバリ働かない社会を作るにはどうすれば良いかである。要するにだるいし面倒臭いからもう働くの社会に貢献するの辞めちゃわね?って話である。

えーもうそんなストレスとか拘束時間とかうんざりだよー。いっそ、もう働くの辞めて社会成立させるの辞めちゃおうよ。それに多少辛くたって、生きていくために働くのは当たり前、みんなが頑張って働いているからこそ、僕たちの衣食住の提供が保証されているんじゃないか。いやいや本当にそうだろうか?
仮にそれが世界から消えたとしよう。それで何か困ったことが起きるのだろうか?

現代においてこのボードリヤールの言葉にピタリと当てはまる若者たちがいる。ニートだ。社会システムに組み込まれることを一切拒否する現代のサムライである。働きたくないでござる、絶対に働きたくないでござる。

グーチョキパーを延々と出し続けないもの、食うべからずだろう!
グーチョキパーを延々と出し続けないんだったら、山奥にでも行って暮らしてろ
みんながみんな面倒臭いって行ってグーチョキパーを出すの辞めちゃったら俺たちの社会が成り立たないだろう

歴史に名を残した哲学者たちのようにもっと稚拙で極端なことを積極的に言い放っても良いのではないだろうか。以外に子供じみた発想から論を展開させており、結局普通の人との違いは、その子供じみたことをどれだけ真剣に主張したかの熱量の差だけである。

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2025年01月07日

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星が何個か本当はつけられない。
読み始めてから、読み終わるまで三,四年かかったと思う。
何回か繰り返して読めたらいいな、と思うけどその労力を思うとなかなか。私には難しい。
14歳とついているが、14歳に適しているという意味では全くありません。
哲学っていいな、もっと知りたいな、と思いました。

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2023年06月04日

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1 どんな本?
14歳向けの哲学の入門書では無い。「14歳見
たいな事を偉大な哲学者達も言ってるよ。違う
のは熱量だけだよ。」と説明する本。中々骨太
な本。14歳は読めないと思う本。

2 なんで読んだの?
(1) 飲茶さんの本で読んで無い最後の本だから
(2) 哲学に対する理解を深めたい。
(3) 哲学とは何かを説明できる状態

3 構 成
全6章357頁構成
「 14歳を題材にした哲学書が世に溢れているの
は何故だろう?」から始まり、「ポスト構造主
義の次の哲学を僕達は考え無くてはならないの
では無いだろうか?」と終わる。
哲学の歴史に沿った構成でとても分かりやすい。

4 著者の問題提起
歴史に残る哲学者は14歳と同じレベルで哲学
って本当は簡単な学問

5 命題に至った理由
14歳の哲学と言う本の影響

6 著者の解
普通の人と偉大な哲学者の差は内容では無く、
熱量だけ。

7 重要な語句・文
(1) 合理主義
(2) 実存主義
(3) 構造主義
(4) ポスト構造主義
(5) ニヒリズム
(6) 記号消費社会
(7) 脱構築

8 感 想
流石飲茶さんめちゃくちゃ面白かった。
刺さったのは記号消費社会正にその通りで私
自身その為に働いている。
深く知りたい事はケインズ。なんぼ程頭良いの?
人に勧めるなら記号消費社会。皆記号の為に
生きてる。
図で様々な哲学理論が分かりやすかった。
タイトルとは全然違う骨太な入門書でした。

9 TODO
(1) 飲茶さんの次の著作の購入
(2) 飲茶さん以外も読んでみる。(哲学を)

10 問 い
哲学とは?

11 答 え
人類が根底に抱える問題の解答の追求

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2023年04月22日

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【星:5.0】
タイトルからすると子供向けの内容に感じるがそうでは無い。著名ば哲学者の発想は14歳レベルの無邪気なものから始まる、というのがタイトルの趣旨である。

内容は哲学を分かりやすく、面白おかしく説明し、それでいて体系的な入門書である。

ほんとすごい1冊。

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2021年10月09日

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飲茶さんの文章のテンポが心地良く、難しい内容も分かりやすい。最後のニートの所では、象徴的な存在として出してきているのかなと思いつつも、なかなか受け入れられない私を見つけた。記号消費社会の枠組みでしか物事を考えられていない証拠かな。本を読んで私はこう思う!ということが出てくることはとても楽しい体験だ。毎回、飲茶さんの本にはそういう楽しさがある。

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2021年10月03日

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飲茶氏の哲学入門書はこれまでにも何冊か読んでおり、どの入門書よりも一番腹落ちするスタイルだったので、国民への自粛要請が2021年度になっても継続し為政者への不信感が募るなかで、飲茶氏がこれからの時代をどのように見通しているのかを知りたくなり購入。

本書はそのタイトルから、いわゆる中学生でもわかるような「十四歳本」を連想するが、著者が冒頭で述べているように、そのような目的で著された哲学入門書ではない。
その名を歴史に刻んだ大哲学者でも、「十四歳(=厨二)レベルの発想」によって持論を構築・展開してきたということを強調したいが故のタイトルだというのであるからいかにも飲茶氏らしい。

内容は、近現代西洋哲学の歴史を軸に展開され、合理主義→実存主義→構造主義→ポスト構造主義の流れに沿って、各々の主義を主張した代表的な哲学者を紹介しながら図解を交えて述べられており、非常に読みやすい。
文体も、飲茶風というか、厨二的でカジュアルな語り口調で綴られているため、とくかく速く読み進めることができる。
とはいっても決して低レベルな内容ではなく、読みやすさを追求しながらも、それぞれの主義を支える理論やその本質、そして矛盾点をも把握したうえで述べられている。時には読み手が抱くであろう疑問にも言及し、読み手の身になって書かれているところが、これまた飲茶氏らしい。
彼の著作を読んでいつも思うのだが、難解といわれる哲学の諸問題や諸理論の解説における"例え話"が秀逸であり、自分としてはそここそが飲茶氏の最大の価値なのではないかと感じている。

飲茶氏の著作では、哲学入門書ジャンルでは圧倒的なベストセラーとなった『史上最強の哲学入門』が有名であるが、自分としては歴史に名を残す哲学者達にスポットを当て、それらをテーマ別に列挙していく"従来の入門書スタイル"ではなく、思想史の観点から"今"と"これから"を考察していく本書のようなスタイルの入門書を探していたので、非常に理解が進んだ。
特に、デリダやボードリヤールなどが提唱したポスト構造主義の次に来る時代、いわば"ポストポスト構造主義"とでもいうべき時代も見据えて結ばれている点は、本書の最も特徴的な点といえるのではないだろうか。

本書は、2021年のゴールデンウィークに、コロナ禍のため家族旅行を諦め、論文執筆のために単身で某地方都市に赴いて缶詰になる際のお供として移動中などに読み進めたのだが、これまで西洋哲学に対して抱いてきた疑問や現状、そしてこれからの展望について納得し理解することができたので、非常に充実した連休を送ることができた。

時代や自分自身を冷静に客観視するためのツールとして、何度でも読み返していきたい一冊である。

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2021年05月08日

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哲学に興味はあるけど難解すぎて心折られた者です。

結論から言うとメチャメチャ面白かったし、分かりやすかった。

活字でこんなに笑ったのははじめてです笑

いつの時代でも常識的にバカバカしいと
言われることを大真面目にやって自分を貫いた哲学者たち。
本当にかっこいいですね。

自分の中で常識に押し潰されてしまっている思いを少し思い出すことができました。ありがとうございます。

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2021年03月07日

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飲茶さんの哲学入門シリーズとまた別の角度で哲学の変遷を知ることができる。合理主義→実存主義→構造主義→ポスト構造主義の流れ。最後まで読むとソクラテスでありたいと願ってしまう。

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2021年03月05日

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哲学の大まかな流れを捉えられてとても面白かった。倫理の、授業では一人一人に焦点を当てその思想を、学ぶことがおおいが、歴史の流れや、ある哲学者に対する反論の形として登場する新しい概念などの流れがわかりやすかった。概念を説明するときの例えや表現も、納得できて好き。

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2020年11月24日

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哲学のバックグラウンドは全くなかったが、楽しく読み進められた。学校の歴史の授業と違い、ストーリーとして学べて哲学に興味を持てる。

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2020年11月10日

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ネタバレ

哲学をさらっと知りたい人にオススメ!
[哲学 要約]
近代になって宗教に様々な矛盾が生じたことで、理性を使って考える合理主義が台頭する。けれども論理的に、学問的に考える合理主義では人間の本質は分かっても、まだ人間の現実性(実存)が掴みきれない。故に次の時代は本質に先立つ人間個人の現実性が重んじられる実存主義が生まれ、自分の自由意志を基に本質を見つけていく考え方が広まるようになった。だが人間は無意識のうちに行動することがあることから、何か他の大きな構造の基に動かされてるのではないかと考えたのが次に生まれた構造主義である。だが、構造主義の発展に伴い、様々な構造を唱えるものが群雄割拠したために構造の信憑性は薄れる。そして私たちは全て構造の内部で生まれ、それぞれなんらかのシステム(社会、価値観)のなかにずっと生きているとしたのが哲学最終のポスト構造主義だ。

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2020年04月21日

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これほどまでに納得できた哲学入門書は初めて。本当に理解できているかどうかは別として、本人が満足できたことが重要。

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2019年03月11日

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飲茶さんの本は面白い!!
哲学をめっちゃ分かりやすく、そして勢いある文体で説明してくれる。

- 合理主義: 神は死んだ。これからは理性(認識)について深めてこう
- 実存主義: 理性じゃねえ。自由で主体的な意思をもった現実の存在と考えるべき
- 構造主義: 人間の意思じゃなくて、人間がどんな構造に支配されてるかが大事
- ポスト構造主義: 構造なんで把握することも、抜け出すこともできない。真理や哲学解散解散。
という哲学の大きな流れを知ることができた!

今後は、資本主義から我々は抜けることができず、新たな哲学も生まれす、永遠の記号消費にハマっていくのではということも示唆されていた。

そこまで荒んだことにはならないのではと感じつつ、そうなりつつあるような気もする。

流れは掴んだが腹落ちしたわけではないので、アウトプットしたり、再読したい!

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2025年05月21日

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飲茶さんの最強の哲学…が全く理解追いつかずで
こちらの本から再挑戦

大きな枠組みから学べて大変わかりやすかった

途中、難しそうな言葉にあった時に
要するに…と語り口調で示してくれて
理解が進みました。
逆に14歳でこんなにわかる人いることが
すごい!と思うくらいでした笑

また哲学者は前説をぶっ潰し合う考えを
出すのか〜ということも
新たな発見で面白かったです

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2024年09月20日

Posted by ブクログ

各哲学者の考え方を、時代の変遷やその時代背景とともにより分かりやすい言葉でまとまっている。

ケインズを引き合いに出しつつ、これからの世の中で現れそうな資本主義社会の変化に合わせた哲学へについての視点も最後にあって面白い。

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2024年08月24日

Posted by ブクログ

史上最強の哲学入門を読んでから哲学に興味を持ち、また飲茶氏の語り口が非常に面白く本書も購入しました。本書はニーチェ・デカルト・カントなど著名な哲学者の紹介と共に、時代と共に移り行く哲学の流れを解説しています。

本書を読み、好きになった哲学者がキルケゴールです。厳格すぎる父親と過ごした幼少期の暗い過去、最愛の人との婚約破棄、それでも「絶望」とともに生涯哲学の道を歩んでいく。しかし、事を成し遂げることは叶わず最期を迎えてしまうのですが、その後に起きた奇跡までの流れが非常に心を打たれました。

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2024年07月11日

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■評価
★★★★☆

■感想
◯飲茶さんの哲学入門は非常にわかりやすい。単に知識を詰め込むのではなく、キャラクタライズされているので哲学者が遠い無機質なものではなく、近くて物を考えているちょっと変わった人になっているのが面白い。
◯全てではないが哲学の系譜を目次で表してくれているため、網羅性はなくてもストーリーとして吸収しやすかった。
◯哲学を志す者もしくは考える職業に就いているものは、ごちゃごちゃ言う前にいいから、まずさっさとカントを読めというメッセージがあったように、カントを読もうと思った。100分で名著が良さそう。

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2024年05月06日

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最後の章はなるほど、読み応えのある章でした。
働くことが当たり前の社会を疑ってみる。自分なりにも哲学してみようと思う本になった。

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2022年06月26日

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ネタバレ

主要な西洋哲学がどのような考えからどのような考えに移り変わっていったのかをわかりやすく説明している。
あくまで、導入的な役割の本

最後の部分では、現代の哲学の話をしており、
暇の哲学について解説をしている。

今後、暇に対して我々がどう向き合うかは、
重要な課題になると思うので、
より深めたいなと思った。

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2021年07月12日

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考えることを哲学として、いろいろなテーマを考えさせるようにしたもの。教育実習にはとても役立つまと思われる。卒論に使えるかどうかは不明。

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2021年04月17日

Posted by ブクログ

哲学の大きな流れを、今の言葉に置き換えて要約して、わかりやすく説明してくれている。

その時代の価値観を斜に構えた哲学者が蹴飛ばす様を、擬人化して説明してくれるので、とてもわかりやすい。

このノリが軽くてウケる!
そして哲学者達の幼稚さにひっくり返りそうになるけど、なんとも尊くて、愛おしい。

代は「これがしたい!」という目指すべき価値を見つけ続けながら生きるのは大変。

ニーチェは、これに疲れて、ただ暇を潰す「末人」が増えると予測。未来を生きるより今の一瞬を大事にしろと言う。

新しい価値観を定義付けた。

そして新時代の哲学は「暇」な社会への適応。人生100年時代、AI・自動化、人口増加、コロナでの新しい生活様式の見直し。

労働には価値があり、人間は働いて当たり前の考え方を前提にすると暇が苦しみにる。

なるほど、暇さえも苦しみになるんだね。
もうお釈迦様や達磨様に教えを請うしかない。

文中にはキングオブニートとあるし笑

さあ次は仏教かな。

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2020年05月06日

Posted by ブクログ

タイトルと表紙に惹かれて購入。このタイトルとポプテピピックはズルい、ズル過ぎる。表紙で釣るんじゃない、中身で勝負しろ。アタイそういうの許さへん!!と憤ったのが抗いきれず、購入してしまった。

「すべての哲学は14歳が考えそうなことを突き詰めたものだ」という本。

哲学という難解なものを、とても分かりやすく解説してくれている。宗教から脱した哲学が、世界をどのように捉えていったのか。

最終的に「ぇ、そんな身も蓋もないところに行き着いちゃってるの?」という感じになるのだが、だからこそこの先の哲学を考えていくことが今を生きる我々の使命なのかなと思ったりする。

本書はあまりにも分かりやすく解説してくれるので、哲学者って思ったほど大した人たちじゃないんじゃないか?と思ってしまった。「ふーん、この程度ならば俺も哲学者になれるな」と斜め上から哲学を見下ろしている俺がいる。

この本に出会ったのが大人になってからでよかった、と心から思う。もし、リアル14歳の時にこの本を読んでしまったら、俺の厨二病はもっと深刻なものになっていたことだろう。

この本は「先人の知恵を仕事に活かすために哲学を学ぼう」というビジネスマンよりも、「この世の真理を知り、新世界の神となるために哲学を学ぼう」という厨二病を患っている人に読んで欲しい。もちろん、俺は後者の目的である。

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2019年04月30日

Posted by ブクログ

14歳からの〜とありますが、内容がかなりしっかり書かれており読み応えがありました。哲学の流派?の変遷を、代表的な哲学者を紹介しながら説明しているため、入門書としておすすめです!

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2023年02月03日

Posted by ブクログ

14歳とは、中学2年生の時期。つまり、中2に向けて書かれた哲学入門書ということ。なぜ中2なのかというと、哲学における偉人たちは、今でいう厨二病的に極端で、かつ幼稚な発想の持ち主ばかりだったから。その視点からして、おもしろい。

著者の書いたほかの本に比べると、すこしだけ読み進めるのに骨が折れる気はしたが、それでも十分にわかりやすかった。ただ、スキマ時間で読むのにはあまり適さないと感じたので、そこは注意。じっくり時間のとれるときにどうぞ。

飲茶さんの本なら、とりあえず『最強のニーチェ』をおすすめしたい。読みやすく、わかりやすく、何より厨二心を揺さぶられる。

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2022年04月06日

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