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正義の判断基準は大別して3つ
正義,善は私も冒頭の主人公のようにそのそもどう定義して何を持って議論するのかできないんじゃないかと考えていました。人それぞれで押し付けになるんじゃないかと。しかし,長い歴史があるだけあって判断基準は3つであることにまず驚き,疑いましたが,納得しました。
それぞれの正義に思い入れのある生徒たちと授業が繰り返され,なぜそれぞれがそれぞれの正義に思い入れがあるのかも共感できるようになっていました。面白かったです。
1つの疑問ですが,自由の正義のまとめにはロールズの名前が入っていないのは何かあるんでしょうか?(作中ではロールズの名前はでてくる)
飲茶さんの本は楽しいです。次はカントでお願いします。
Posted by ブクログ
どうして自分の正義は他人の正義と違うんだろうという疑問にわかりやすくヒントをくれる哲学と倫理学の本。
多数派、少数派、差別だとかなんとかファーストだとか。今の社会、自分の立場で好き嫌いをすぐ白黒つけがちだけど。
よくよく考えて冷静に、俯瞰して見ないと。周りの目や流行りばかり気にしてネットやSNSに簡単に意見をひっくり返されて騙されてしまう。
「30人の子供と自分の娘どちらを助けるか?」
本の中で迫られる選択。
絶対に正しいとか善い行動なんてものはなくて、その人が必死に考えて決めたことならそれでいいんじゃないか。考えないこと、決断しないこと、行動しないこと、諦めることのほうが問題だと思う。
意見や価値観、見えてる世界は人それぞれ。
わからないことばかりだけど、無知を自覚してわかる努力をしなきゃいけない。
Posted by ブクログ
自由、平等(功利主義)、宗教の三つの価値観を主人公と3人の登場人物が議論を交わす形で話を展開していくので、わかりやすくてめちゃ面白い。
功利主義には、幸福度を客観的に計算できるのかという問題、身体的な快楽が本当に幸福だと言えるのかという問題、強権的になりがちになるパターナリズムの問題がある。
自由主義には、富の再分配の停止による格差の拡大や弱者が排除される問題、自己責任や個人主義の横行によるモラルの低下という問題、当人同士の合意による非道徳的行為の増加の問題がある。
人類の歴史を遡れば道徳、つまり善や正義といった理想を持っている人間の方が悪人よりも大勢人間を殺している。 ニーチェは、神や善や道徳を普遍的なものではなく、支配者が人間に都合よく大人しくさせるための抑圧の道具に過ぎないと主張し、現実の存在に目を向けた生き方をせよと訴えた(実存主義)。これ以降の哲学史において、超越的な存在を肯定する哲学は全く出てこなくなった。
ロールズは、無知のヴェールによる思考実験を行うことにより、差別をせず、自由を保障するという自由の原理と、社会的・経済的不平等が最も不遇な人にとって最大の利益になるような形で存在するのであれば認めるという格差原理の二つが、万人共通の正しさとして浮かび上がってくるだろうと結論付けた。
構造主義は、人間は何らかの社会構造に支配されており、決して自由に物事を判断しているわけではないと考える。ミシェル・フーコーは「監獄の誕生」の中で、刑務所というシステムが歴史的にどのように誕生し、それが人間にどのような影響を与えたかについて分析し、刑務所は悪人の生活を監視して正常な人間に矯正する装置であると考えた。街を歩く人のほとんどがスマートフォンなどの情報機器を持っている現在は、監視カメラを持ち歩いて互いを監視しあっている状態と言える。
内容的には学生向けなんだろうけど、今まで読んだ本のベスト10に入りそう。
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