石井桃子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
岩波少年文庫版が石井桃子さんの訳だったということを今回はじめて知りました。
柴田元幸訳で『ハックルベリー・フィンの冒けん』を先に読んでいるので、当然トムも柴田先生の訳で読みたかったのですが…やっぱり気になる石井桃子訳。現代のアメリカ文学の翻訳を牽引する柴田先生の訳と比べても遜色のない、素晴らしい訳でした。
ただ、ハックの訛りがいささかキツすぎるかも…
ただ、トムから見たハックのイメージかなと、石井桃子さんに敬意を。
でも確か、柴田先生がハックを訳す時、
ジムに「おら」なんていわせないでくれよと、翻訳仲間から言われたというエピソードがあったはず。
それにしてもまあなんとおもしろいんでしょうか! -
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Posted by ブクログ
表紙からも分かるとおり、服を着た動物たちが自然豊かな地で人間のように暮らす物語に、当初はシルバニアファミリーを連想させたが、内容は決して楽しさだけでは無い現実世界の厳しさも感じられて、共に生きていく事の大切さを教えてくれた児童文学作品(1929~1932年)です。
灰色うさぎの「グレイ・ラビット」は、森の外れの小さな家に、野ウサギの「ヘア」と、リスの「スキレル」と一緒に暮らしているが、家事はグレイ・ラビットに任せきりで、他の二人はほぼ何もせずにダラダラしているだけ。
それでも、元来動くことが好きなグレイ・ラビットは気にせずに仕事を続ける中、我が儘だけはよく出てくる二人の頼みに応じる内に、と -
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Posted by ブクログ
阿川佐和子氏訳の『プーさん』との比較、そしてメイさんのレビューを拝読して読みたくなった。
(その節は有難うございました^ ^) 石井桃子氏は日本で初めて『プーさん』を翻訳されたことで知られている。
改めて構成を振り返ると、原作者のミルン氏がご子息のクリストファー・ロビン君のために「くまのプーさん」のお話を創作する流れになる。
プーさん、敬語だったりして何だか紳士的!『くまのパディントン』も紳士的だけど、プーさんは間の抜けたおとぼけ紳士って感じ?マーマレードやハチミツと、甘いものには目がないところは共通しているか笑
阿川氏版と比べて語りかけも優しい!というかテンポが良い!読んでいる最中ちょ -
Posted by ブクログ
小さな動物たちのくらしをのぞいてみよう。
働きもののグレイラビットは、森のはずれの小さい家に、野ウサギのスキレルやリスのヘアとすんでいます。
小川からやかんいっぱいに水をくんだり、ヒナギクの花でお茶を作ったり、木の実やスイカズラのジャムを食べたりしておだやかにくらしています。
でも、ある日、グレイラビットがにんじんのタネを手に入れるため、町へ出かけている間に、スキレルとヘアがイタチにさらわれて……。
美しい自然の中で暮らす小さな動物たちの様子はとても楽しい。でもきけんもいっぱいでハラハラ!
物知りのフクロウや、器用なもぐら、年寄りのヒキガエル、牛乳屋のハリネズミたちもかつやくしますよ