【感想・ネタバレ】プー横丁にたった家のレビュー

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Posted by ブクログ

あの、かわいそうなイーヨーには家もなかったんかい!!と、しょっぱなから笑いころげました。かわいそうなんだけど分かるし、事の顛末がもう本当に可笑しい。

本作でもゾゾが再登場して、たいへん面白いことになります。他のお話でも、終始クスクス笑いっぱなしでした。なのに、本の最後には感動して泣いてしまいました。すごい本です。

単なる空想の世界であれば、クリストファー・ロビンと「本物の子グマ」がしゃべってる設定でもいいはずです。でもクマのプーさんやコブタはあくまでもぬいぐるみなんです。その理由が最後の最後で分かりました。プーさんは子グマのかわりなんかじゃなく、ワタの詰まった、クリストファー・ロビンのプーとして、「本当に」おしゃべりしてたんですね。それが子どもたちの世界なのです。

最後の章には魔法がかけられています。これから大人になる子どもの心と、かつて子どもだった大人の心が、あの森を通じてつながる、そんな魔法です。

想像の世界でプーやコブタたちと遊ぶ時、私たちもまた、クリストファー・ロビンのように無垢な存在に戻れるのです。たとえそれがほんの数時間であったとしても、どんなにか疲れた心に栄養をあたえ、また励ましてくれる事でしょう。

これから大人となり、幾度も苦難を乗り越えなければならない息子クリストファー・ロビンへの愛とエールをこめた贈り物、それがこの章なのだと思います。

無垢な心にやどる想像力は生きる力そのものです。それを蘇らせてくれる、本当に素晴らしい作品だと思います。

世に名高い『クマのプーさん』は本当に大傑作でした。2巻とおしで読むとなおさら感動します。あと、やっぱり笑えます。この笑いという要素も、この本の魔法だと思います。

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2022年05月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

プーさんのイラストで見たことのある場面を
お話として読むことが出来ました。
よく見かけるイラストだけど、
これはこういうお話が背景にあったのだなと
発見も多く、楽しく読めました。
プーさんは大好きな愛すべきキャラクターなのですが
この本の中ではプーさんのことを
「とても頭の悪いクマ」とかそんな風に書いてあり
そこだけが気になりました。
最後のクリストファーロビンとのお別れのお話は
涙が出ます。
映画も観たので、こういうお話があって
プーさんはずっとロビンを待っていたのだなと
つながりも分かって良かったです。
疲れた時や気持ちが落ち込んだ時は
「なにもしない」をしようと思います。

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2022年04月29日

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クリストファー・ロビンがさよならする場面が何度読んでも涙をさそう。で、近頃のいわゆる英才教育というやつ、まったく魔法の森の存在やなにもしない幸せを子どもから奪っているな、と思ってしまう。数ある児童文学のロングセラーのなかで、とくに優しみのあるもの、偏った思考の押し付けがましさがなくて、それゆえ時代が変わっても確実に受け継がれてほしいもの、のうちのひとつ。

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2020年11月08日

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ネタバレ

読み聞かせを通じて、初めて完読。

9歳になった娘に音読しながら思ったのは、プーは父であるミルン自身の中の「こども」そのものなのかなと。幼い息子のキラキラするような感性の力をかりて、自分の中の「こども」を取り戻し、一緒に魔法の森を冒険させてもらったのは、むしろ父である自分の方だと。子供たちほど輝いたり、俊敏に聞こえないものを聞き取ったりはできない「のろまで非常に頭のわるい、でも詩人のクマ」。

元々、「こども」としての感性を持ち続けていたミルンが育児を通じて、自分自身の「こども」を取り戻した喜びと限られた時間の輝やきを、慈しみ惜しみながらも、父と子で歩んだ冒険の日々にも、「こども」達の憧れにも、魔法の森に還れば、きっといつでも、あるいはいつの日か、また再会できるよ、とうたいかけているよう。

これは単純な少年性の喪失、成長の物語ではなかったんだ。もっと重層的に環を描きながら、循環している。

大切な誰かに「おかえり」と囁くように物語の環はいったん閉じた。ミルンとクリストファーの実際の人生を想うと切ないが、100年後の再会を約束したプとクリストファーのように、魔法の森で今も父子がなんにもしない幸せに包まれていますように。

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2017年07月18日

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トラーを仲間はずれにしちゃう話など、けっこうシビアなことも盛り込まれている。分からないことをごまかそうとするフクロはまるで大人になったわたしのよう。魔法の森で起きていることは、せちがらい実社会と何も変わらないのに、それをプーのとぼけたやさしさがいとも簡単に救ってくれる。

児童書だからってあなどれない本。

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2017年06月12日

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さいごの三頁で涙がでた。クリストファーロビンは大人になってしまうのかな。大人になんかなりたくないよね。プーとコブタがかわいい。挿絵がかわいい。

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2013年03月17日

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はじめて読みました!
びっくりしました。キャラクターは知っていたけど本を読んだことなくなくて。まるでバカボンのパパを連想するようなやりとり!それよりも幸せな内容で。

とても毎日が楽しくなる本です。
声に出して朗読して体得したい本です。

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2011年12月02日

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家にあるぬいぐるみたちを主人公にした物語を、ミルンが息子に話して聞かせたのが始まりだそう。単に動物が擬人化されただけの子ども向けファンタジーとは全く異なる。プーとお別れするシーンが秀逸で、二度と戻らない幼年期を偲ばずにはいられない。
訳も挿し絵もいい。原文よりも訳版が好き。

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2020年05月22日

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クマのプーさん続編。基本与太郎噺なんですが、彼らの言葉や行動はひとつひとつに深みがあります。簡潔な言葉で書かれているから余計に、こちらの想いが隙間に沁み入るのでしょうかね。
最終章は少年時代の終わりを思わせ、少し寂しいですね。でも大丈夫。森へ行けば、いつでも彼らに会うことが出来るんですから。

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2010年06月28日

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出版社/著者からの内容紹介
おなじみのクリストファー・ロビンと仲間たちが住む森へゆくと,わたしたちはいつでもすてきな魔法の冒険に出会えます-.プーやコブタたちのところへ,はねっかえりのトラーがあらわれました.『クマのプーさん』の続編.

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2009年10月04日

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児童書だけれど、ただのコドム向けと思う事なかれ。プーさんはぬいぐるみだから頭は良くないかもしれないが、大事なコトはちゃんと知っている。キミが振り向いたら、いつでも此処にいるよ…人生への勇気は彼からもらった。

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2009年10月04日

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相変わらず癒される世界観。
プーとコブタがとても仲良しで可愛い。

最後の10章は、なんとも考えさせられるお話だった。
計画とかのない道、ただ思うがままに歩く道。
それが冒険なのかもしれないなと思った。
子供の頃は何も考えずにただ楽しいことに純粋にいられた。
大人になると、そういう気持ちを忘れてしまっているなあと思う。
たまには、何も考えずに心に身を任せる日があってもいいのかもしれない、と思ったお話でした。

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2023年10月14日

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クマのプーさん2冊で完結ですが、ここで、もう、クリストファー・ロビンは大きくなっちゃうのですね。その旅立ちに誰も足を引っ張る事なく、お別れするのです。じぶんの子供時代のことはすっかり忘れてしまいましたが、なんだか、ウルウルくるのはどうしたことでしょう。大人になるってことは、いいことばかりじゃないね。

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2023年01月22日

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最終章に出てくる、「何もしないことをする」ことの大切さが、このシリーズの最大のメッセージだと個人的に思います。あれもこれもやらなければならない、などと焦らされることが多い世の中ですが、冷静に考えると、それらは大して重要でないことが多く、本当に大切なことはさほど多くないように思います。焦らされ、やらされていることと、自分にとって本当に大切なことを見分けなさいというクリストファー・ロビンの教えでしょうか。

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2022年04月10日

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子供の頃は言葉を勘違いして覚えていたり、読み方を間違えたりするのだけれど、そんな言葉で作られるプーの詩とかコブタやイーヨーたちとの会話も楽しくて、声を出して何度も笑いました。些細なことが驚きの事件だったり冒険だったり、小さなことでもとても喜んだり。そんな子供時代の感覚が蘇ってくるようでした。だからこそ最後のプーとクリストファー・ロビンの会話がとても切ないですね。
ディズニーのアニメでもこの最後の会話のところがとても美しくて切なくて印象に残っていました。子供時代は長い人生の中のほんの一時でしかないけれど、ずっと、ずっと、忘れられない宝物が培われる大切な時代なんだだということをあらためて感じました。

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2019年12月01日

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最後の方に近づくにつれてクリストファー・ロビンが変わっていくのが少し寂しくもあり嬉しくもあり。プーさんの変わらない素直さが、これからも変わらずにいてほしい。
2019/8/11

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2019年08月11日

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「ぼく、もうなにもしないでなんか、いられなくなっちゃったんだ!」

本の途中から、クリストファー・ロビンは午前中にプーたちと遊べなくなります。どうやらフクロが言うには「学問をしてる」そうです。

クリストファー・ロビンは、夏の日にはとくべつのんびりした気分になって、プーたちといっしょにゆっくりと流れて行く川を見つめます。
はればれとしたのんきな日には、かけ算なんてどうでもいい、という気持ちになります。

けれども(だれもがそうであるように)子供の時代は少しずつ遠ざかり、「ご解消」が必要になるのです。著者が言うように、「それがいちばんいいこと」なのでしょう。

でも、魔法の森に行けばいつでもプーに会えるという希望があります。

クリストファー・ロビンのその後を知る私たちには、それでも少し悲しい結末に思えますが…。

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2015年01月30日

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くまのプーさんの続編

最後がせつない…
でもやっぱりかわいかった。
そんでもって面白かった。

クリストファーロビンにとって、プーと過ごした時間は幼少期の思い出で、魔法の森は、ロビンが思い出せばいつでも迎えてくれる思い出なんだね…

ぬいぐるみ物語だからこそ安心して読めるのもあるけど、ぬいぐるみ物語だからこそ、ロビンと一緒に成長していくことは出来ない…

むう…

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2011年05月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

トラーの好きなご飯(食べ物)は、ルーのお薬(麦芽エキス)だったなんて、意外でした。
イーヨーが、フクロのために家を探してあげるなんて、優しいと思いました。家を引っ越さなければいけないコブタも、可哀想でした。

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2022年01月09日

Posted by ブクログ

クマのプーさん
2巻目

トラー(ディズニーではティガー)が仲間入り

クリストファーロビンが学校に行き

フクロの家がこわれて

クリストファーロビンが行ってしまう(!)話

挿し絵がすばらしい

ぼくがいちばんしてたいのは、なにもしないでいることさ
(byクリストファーロビン)

そして、世界をながめながら、
いつまでもこのままでいられたらいいのに、と思いました。

子ども時代の終わり‥
さみしい

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2011年09月20日

Posted by ブクログ

石井桃子さん生誕100年ということで取り上げてみました
 コブタがゾゾに会うお話が大好きです!読み返す度にお腹が捩れるほど笑ってしまいます。「ゾゾ、ぞうそろしい、ゾルゾゾ!」すごい名訳だと思います
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2009年10月04日

Posted by ブクログ

去年、清水の舞台から飛び降りる覚悟でイギリスに行ってきました。児童文学の旅というツアーに参加したのですが、その時にコッチフォードのミルンの家や、プーさんの棒投げ橋にも行きました。ミルンの家は今は全然関係ない人が住んでいるのですが、お庭を散策させてもらいました。5月のイギリスは花盛り(^o^)。
でも、そのころプーさんの本は読めていなかったので、ありがたみが全然わかんなかったわ(・_・)
ところで、近くに「プーコーナー」というお店があったのですが、中に売ってたのはディズ●ーキャラクターのグッズで、madeinChinaのものばかり。
プー横丁ってプーコーナーのことだったのね。

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2010年02月16日

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