石井桃子のレビュー一覧

  • プー横丁にたった家

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    あの、かわいそうなイーヨーには家もなかったんかい!!と、しょっぱなから笑いころげました。かわいそうなんだけど分かるし、事の顛末がもう本当に可笑しい。

    本作でもゾゾが再登場して、たいへん面白いことになります。他のお話でも、終始クスクス笑いっぱなしでした。なのに、本の最後には感動して泣いてしまいました。すごい本です。

    単なる空想の世界であれば、クリストファー・ロビンと「本物の子グマ」がしゃべってる設定でもいいはずです。でもクマのプーさんやコブタはあくまでもぬいぐるみなんです。その理由が最後の最後で分かりました。プーさんは子グマのかわりなんかじゃなく、ワタの詰まった、クリストファー・ロビンのプー

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    2022年05月02日
  • クマのプーさん

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    ゾゾを捕まえる話など、コブタのセリフで腹を抱えて笑いました。絶妙な翻訳だと思います。かなり昔の訳のため、ところどころ古めかしい言葉遣いはありますが、それはそれで味わい深く楽しめました。そもそも、原作が100年近く前の本なので、無理に現代風にすることもないと思います。

    全体を通してほのぼのとしたユーモアに富み、登場人物も生き生きして魅力があります。何より、息子クリストファー・ロビンくんへの愛がすみずみまで満ちているので、まるで、ブランケットに包まれているような心地で、安心して、空想の世界にひたれます。それも、いまだに世界中で愛されている理由のひとつでしょう。

    ぜんぶそれぞれ面白いと思いますが

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    2022年05月02日
  • プー横丁にたった家

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    ネタバレ

    プーさんのイラストで見たことのある場面を
    お話として読むことが出来ました。
    よく見かけるイラストだけど、
    これはこういうお話が背景にあったのだなと
    発見も多く、楽しく読めました。
    プーさんは大好きな愛すべきキャラクターなのですが
    この本の中ではプーさんのことを
    「とても頭の悪いクマ」とかそんな風に書いてあり
    そこだけが気になりました。
    最後のクリストファーロビンとのお別れのお話は
    涙が出ます。
    映画も観たので、こういうお話があって
    プーさんはずっとロビンを待っていたのだなと
    つながりも分かって良かったです。
    疲れた時や気持ちが落ち込んだ時は
    「なにもしない」をしようと思います。

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    2022年04月29日
  • クマのプーさん

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     世界一有名なクマの物語は、原作もとてもユーモラス。思わず笑ってしまうほど、可愛らしく面白かった。ふんだんな挿絵もたまらなく可愛い。
     ちょっと頭の弱いプーと、そんなプーが大好きなクリストファー・ロビンの「おバカさんだなぁ」と愛情たっぷりに言うところが愛らしい。プーのセリフはあの声で脳内再生されるが、声と喋り方がピッタリはまっている。今作にはティガーは登場しないが、やはりウサギ穴にお尻がはまる事件と、ルー坊とコブタ入れ替わり作戦が特に好き。児童文学によく織り込まれる教訓なしの、純粋に楽しめる作品。

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    2022年04月20日
  • プー横丁にたった家

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    クリストファー・ロビンがさよならする場面が何度読んでも涙をさそう。で、近頃のいわゆる英才教育というやつ、まったく魔法の森の存在やなにもしない幸せを子どもから奪っているな、と思ってしまう。数ある児童文学のロングセラーのなかで、とくに優しみのあるもの、偏った思考の押し付けがましさがなくて、それゆえ時代が変わっても確実に受け継がれてほしいもの、のうちのひとつ。

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    2020年11月08日
  • イギリスとアイルランドの昔話

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    どのお話もようせいはひどい。「ノックグラフトンのむかし話」はおもしろいし、歌がすごくいい。こぶとりじいさんににていて、アイルランドなのにと思ってびっくりした。「女というものは、なんとか、かんとか、なだめすかして、夫がないしょにしていることを聞き出してしまうものなのだ」と書いてあったけど、おれも、お母さんになんでもはくじょうしてしまうから、ドキーンとした。(小2)

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    2020年02月29日
  • クマのプーさん

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    普段大人である自分は激しい競争社会に生きているが、この本を読むとそれを忘れさせてくれる。
    キャラクター一人一人の個性が際立っているが、大きな争いもなく、平和に暮らしている。
    そして、頭が悪くても自分を卑下せず、自己肯定的で、周りからも愛されるプーさんに癒される。
    プーさんの作る詩も楽しい。

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    2020年01月12日
  • ムギと王さま 本の小べや1

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    子供の頃、友だちと分厚い本を読む競争をしていて、気付けば競争を忘れて引き込まれていました。競争をしていた時読んでいたのは「ファージョン作品集」ですが、本棚の幅を取るという大人の事情で、こちらが今手元にあります。
    子供の頃こんな物語に触れられるなんて、今思えばとても贅沢なことでした。
    お気に入りは「ヤングケート」「レモン色の子犬」「西ノ森」です。どれも本当と空想が混ざりあったような、不思議な味わいのある物語です。アーティーゾーニの描く挿し絵が、その不思議さにリアリティーを足しています。
    何よりも心を惹き付けてやまないのが、石井桃子による訳です。こんなに自由でいいんだろうか?というくらい楽しげで不

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    2019年12月12日
  • クマのプーさん

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    ネタバレ

    映画「プーと大人になった僕」を見て久々に
    自分で購入して読みました。
    プーさん好きなので、ロビンとのこれまでの話も
    知りたくて。
    心温まるお話でした。
    ずいぶん昔の本なので、言い回しが古いとの評判で
    確かにそんな感じも受けましたが
    プーさんのほのぼのとした雰囲気が伝わってきて
    楽しく読みました。
    続きの「プー横丁・・」も読もうと思います。

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    2018年12月14日
  • みがけば光る

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    自分にしっかり芯をもって、無理をせずに丁寧に生きる生活。
    謙虚だけど、たまに意固地で、真剣かつ直球勝負。

    微笑ましい著者が目に浮かぶ。

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    2018年12月13日
  • クマのプーさん

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    童心に返った。

    プーさん、実に愛らしい。
    クリストファーロビンも、コブタも、
    他のみんなもとにかく愛すべき存在。
    ほっこりさせたかと思えば
    哲学的な一面もあり、度々読みたくなる1冊。

    挿し絵もすばらしい。

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    2017年10月20日
  • プー横丁にたった家

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    ネタバレ

    読み聞かせを通じて、初めて完読。

    9歳になった娘に音読しながら思ったのは、プーは父であるミルン自身の中の「こども」そのものなのかなと。幼い息子のキラキラするような感性の力をかりて、自分の中の「こども」を取り戻し、一緒に魔法の森を冒険させてもらったのは、むしろ父である自分の方だと。子供たちほど輝いたり、俊敏に聞こえないものを聞き取ったりはできない「のろまで非常に頭のわるい、でも詩人のクマ」。

    元々、「こども」としての感性を持ち続けていたミルンが育児を通じて、自分自身の「こども」を取り戻した喜びと限られた時間の輝やきを、慈しみ惜しみながらも、父と子で歩んだ冒険の日々にも、「こども」達の憧れにも

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    2017年07月18日
  • プー横丁にたった家

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    トラーを仲間はずれにしちゃう話など、けっこうシビアなことも盛り込まれている。分からないことをごまかそうとするフクロはまるで大人になったわたしのよう。魔法の森で起きていることは、せちがらい実社会と何も変わらないのに、それをプーのとぼけたやさしさがいとも簡単に救ってくれる。

    児童書だからってあなどれない本。

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    2017年06月12日
  • クマのプーさん

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    小さくて弱い生き物は、時にずるかったり卑怯な手を使うこともあるけど、そういうこと込みで世界は成り立ってるから大丈夫、あなたの心がちょっとくらいくもっていても、引け目に思わなくていいのよ、そう言われているような気がした。

    大人になってからでも間に合う本。

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    2017年06月12日
  • クマのプーさん

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    ネタバレ

    意図せず哲学的な会話を繰り広げるクマ・プー。それも随所にみられ面白いのだが、本書の一番の魅力はコブタを始めとする仲間たちだろう。本書を読み終わるとき、彼らとの別れが悲しかった。また会いに行きたい。

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    2016年12月31日
  • グレイ・ラビットのおはなし

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    幼年向けの動物物語だけど、子どもに遠慮してない。
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    「やつら、まとめて、むし焼きとしよう。」と、イタチはつぶやきました。というのは、ひとりぐらしの者がよくそうするように、イタチは、いつもひとりごとをいっていたからです。
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    なんて、するどい描写がちょいちょいあって、にやりとさせられる。

    ラビットは、ヘンゼルとグレーテル方式でイタチをやっつけるんだけど、これもなかなか臨場感があって生々しいですしね。

    巻末の石井桃子さんによる解説を読んで、アトリーが、大人になってから大きな苦しみを味わったことを知った。それやこれやすべてを乗り越えた上で書いている物語だから、一見おだやかな癒やしに満ち

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    2016年10月22日
  • ムギと王さま 本の小べや1

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     子供に読ませたい本・小説との決めつけは厳密にいうと誤りだろう。

    本物のファンタジーストーリーは大人“も”ではなく、

    大人“を”心底感動させ、

    「子供に読ませるべきものだ」と彼らに

    信じ込ませるだけの魅力に満ち満ちているからだ。


     この物語たちのなんと愛らしいこと、

    なんとロマンチックでスリリングで

    先を読む楽しみを掻き立てる想像力の強いこと。

    この本は私の人生一のそんな物語集です。

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    2016年09月27日
  • グレイ・ラビットのおはなし

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    グレイラビットと、その仲間の動物たちの生活をちょっと覗かせてもらった気分です。
    個性豊かなキャラクターが揃い、とても愛らしいお話。森での生活が情景豊かで、特に植物が魅力的です。昔話にあるような、ちょっと残忍なシーンもあるけれど、そんなスリルも楽しみの一つ。

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    2013年12月10日
  • プー横丁にたった家

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    さいごの三頁で涙がでた。クリストファーロビンは大人になってしまうのかな。大人になんかなりたくないよね。プーとコブタがかわいい。挿絵がかわいい。

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    2013年03月17日
  • ムギと王さま 本の小べや1

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    短編集。子どもができたら、毎晩少しずつ読んであげたい。声に出して、耳から聞きたいおはなしばかりでした。

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    2012年08月22日