石井桃子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレトム・ソーヤーの物語は確かに小学生の頃に読んだ記憶はあるんだけど、今回再読してみるまでどんな物語だったかはすっかり忘れていました。 記憶に残っていたのは「トム・ソーヤー & ハックルベリー・フィン」という名前とハックが浮浪児だったこと、そして二人の少年がやんちゃだったこと。 そして女の子だった KiKi には必ずしも理解できているとは言い難い「男の子の世界」が描かれた物語だったこと・・・・・ぐらいでしょうか?? あ、あと舞台がミシシッピだったことは絶対に忘れられません。 だってこの物語で「ミシシッピ」という名前を初めて知り、わざわざ地図帳でそれがどこなのか調べた思い出があるぐら
-
Posted by ブクログ
かしこくて気立てが良い、はたらきもののグレイ・ラビットのおはなし。シリーズは30冊くらいあるらしく、娘たち(小2)が今夢中で読んでいる。本書に収められているのは、最初の4話。
ほのぼのとかわいらしい雰囲気ながら、天敵との命を張ったやりとりなどもあって、なかなかサスペンスフル。小さい頃に出会っていたら、私も夢中になっただろう。だが今読むと、どうもグレイ・ラビットが出来すぎなのが気になってしまう。
…と書いたものの、よく出来た主人公でなぜ悪いのか?と言われると難しい。自分のいたらなさがまぶしく照らされるから、というのは当然あるだろうが、それだけか。
かしこくて気立てが良くてはたらきものの読者がどう -
Posted by ブクログ
ネタバレ文庫と書きながら、本当は新書版。
無夜は「ハックルベリィ・フィンの冒険」を先に読んでました。トムの冒険はそれよりちょっとだけ前です。
残酷描写あり。学校は今なら体罰騒動になりそうな教育を施している。
こうして読むとポーリーおばさんって、とっても良い人だなあ(しみじみ)トムに何度騙されても、ちょこっとご機嫌を取ってもらうと、またころりと騙される。疑うことを知らないらしい。かわいそうに。
それにしても、トムの紹介欄に『うそを憎み』とあるのだが、彼が作品中についている嘘の多さは……。
内容。いたずらっ子のトムは友達のハックと夜中に墓場にいき、そこで殺人事件を目撃する。係わり合いになる -
-
Posted by ブクログ
新しいおとぎ話という印象をもった。
繰り返しの技法など、昔話が持つ特徴をいかしつつも、型にはまりきってはいないように思う。
また、登場人物たちの感情も書かれているところが多々あり、昔話よりも個性があり生き生きとしている。
いくつもの異なった話が一冊の中に入っているので、いろんな雰囲気を楽しむことができた。
<小学校上級から中学校向き>
*****
リストに入っていたのは、文庫の方ではないのですが……!
よくよく考えるとどれも深い話ばかりでした。でも、あっさりと読んだ方が楽しめる気がします。
「小さな仕立て屋さん」が特にかわいかったです。ただ単に結婚してハッピーエンドではなくて、その過程で -
-
Posted by ブクログ
第1刷発行が1952年で、1988年の文庫の改版の際に誤りや表現も改めることができたと石井桃子さんが訳者あとがきに書いている。そもそも73年前の翻訳なのだから、現代の読者にはかなり読みにくい。そこがやはり残念だった。
トム・ソーヤーは想像していたよりも正直で、愛情深い少年だった。いたずらをして誰かをいじめたりはしない。退屈を憎み冒険を求めて、自由に街を駆けまわっているのに、歴史や英雄伝説などにも造詣が深い。読書好きとは思えないキャラクターなのだが…。
感情豊かでお調子者で、浮浪児ハックに対しては兄のように愛情深く導くけど、憧れているのは山賊になることだったりする。この後の「ハックルベリー -
Posted by ブクログ
ネタバレディズニーランドのプーさんのハニーハントくらいしかプーさんへの知識が無かったため、息子のために作られた物語だと初めて知った。作者は息子のぬいぐるみたちに魂を宿して、ぬいぐるみたちの暮らしぶりや出来事を息子に語り聞かせる形式を取っている。本当にそういった意味での「物」「語」であることを、たまに挟まれる現実パートで思い出した。
プーさん世界に人間は息子のクリストファーしかおらず、しかも主人公は息子がいつも手を引いているくまのぬいぐるみの方で、ぬいぐるみがメインで動いている中にたまに唯一の存在みたいな感じで息子が登場し、みんなで比較的ハートフルにやっている。(当時としては)これまでの教訓ありきの童