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ミシシッピ川沿いの小さな村を舞台に,わんぱくな少年トムが浮浪児ハックを相棒に大活躍するゆかいな冒険物語.因習にとらわれがちな大人たちの思惑をよそに,自然の中で自由にのびのびと生きる子どもたちを描く少年文学の名作.
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Posted by ブクログ
海賊遊びや戦争ごっこに明け暮れる少年、トムはある日墓場で殺人の現場を目撃してしまい、犯人のインジャンジョーとの運命の糸がもつれる。 ------------------ 日本人なら誰もが知っていそうな世界的名著の児童文学ですが、これは著者が願った通り、大人向けのお話のように思いました。 まあ、阿呆を...続きを読む煮詰めて濃縮したようなトムや取り巻きの男の子のキャラクター造形は子どもというよりかつて子どもだった大人たちが顔を赤くして読んで共感を示すものでしょうし、いたずらや冒険そのものも自分が子どもの頃にできなかった奔放な遊びを描いているようで憧憬を感じます。 一方でところどころに社会を鋭くえぐる文章が入っていたり、白人メインの南部の小さな町を舞台にした無邪気ながらも深く根付いた差別を織り込んだりしているところに著者の思いが見て取れるようです。 また、悪役のインジャン・ジョーの死に様は切なく悲惨で、しかも丁寧に描写され、そこに寄せられる白人たちの憐憫も非常に嘘くさく描写されていたりするのも痛烈です。特にインジャンの出自については最後の方でちらりと触れられるのだけなのですが、その背景についてあらゆる考察を迫られる、非常に手の込んだ構成だと思いました(ところで、「インジャン」という言葉はそのままネイティブの蔑称として扱われていたのか、そのあたりがよくわからないのですが)。ハックの最後の独白にも説得力があり、この物語の本当の主人公はハックとインジャンなのかな、と感じました。実に迫力ある児童書でした。さっそく「ハックルベリーフィンの冒険」も読んでみたいと思います。
前々から読んでみたかったのですが、訳がとっつきにくく、苦手意識?のようなものを感じていましたが、 石井桃子さんの訳で出ていたので、読んでみたら、すごくおもしろかったです! 海外文学は訳で本当に印象が変わってしまうんだと実感した一冊でもありました。
トム・ソーヤーの比べ読み中。 ほかには福音館、青い鳥(抄訳)しか読んでないけど、 いまのところのベスト。 なんといっても訳が良い。 良い文。 字組も余白を効果的に入れていて(だから上下巻になっちゃったんだろうけど) 読みやすさに気を配っている。 子どもに渡す完訳ならこれだと思う。 表紙は自分の...続きを読む好みだけど、 中の挿絵はちょっと古めかしくて(私はキライじゃないが) 子どもウケは悪いかも。 著者のムダじゃないけど、ムダな(笑)饒舌が読み通せない原因なら、 抄訳を読むのを検討するのもありだと思う。
文庫と書きながら、本当は新書版。 無夜は「ハックルベリィ・フィンの冒険」を先に読んでました。トムの冒険はそれよりちょっとだけ前です。
バーシヴァル・エヴェレット作の「ジェイムズ」が読みたくて、その小説のルーツとなる「ハックルベリー・フィンの冒険」と、その前にこの「トム・ソーヤーの冒険」を読むことにした。 この本は翻訳がかなり古く、読んでいてかなり辛かった。また児童書ということのためか漢字ではなくひらがなで書かれていることが多く...続きを読む、意味を理解するのも一苦労する。 それでもトム・ソーヤーは素晴らしい。退屈を嫌い冒険を夢見る少年たちの生態を心理描写とともにいきいきと見せてくれる。
子どものころ誰もが一度は夢見た冒険。マーク・トウェインの『トム・ソーヤーの冒険』にはそんな胸躍る世界が詰まっている。いたずら好きの少年トムは親友ハックと墓場で殺人事件を目撃する。恐怖に震えながらもやがて真実を語る勇気を持つ。恋や友情、洞窟での命がけの脱出。物語は子どもの遊び心を出発点に正義と成長へと...続きを読む転じていく。自由と責任が交差するその姿に大人もまた学ばされる。
かなり駆け足で読んだので、登場人物とその関係性の把握に終始してしまった…。 この手のものはあまり読まないのでちょっと読みづらく感じた。 とりあえず早く下巻読もう。
割と最近(4年以内くらい)に トム・ソーヤ読んだ気がしたけどあんまり覚えてないから読んでみた。 イライジャ・ウッドがやったハックルベリー・フィンは 天使だったなぁ〜 悪ガキっぷりがすごい でも憎めない 子どもたちのヒーロー 宝物(猫の死体・ビー玉・ガラガラヘビの皮‥)の物々交換超してる やたら...続きを読む迷信深くて 信心深い 当然のように黒人差別(まあそういう時代だから・・) 19世紀半ばのアメリカの子どもたちの日常
トム・ソーヤーの物語は確かに小学生の頃に読んだ記憶はあるんだけど、今回再読してみるまでどんな物語だったかはすっかり忘れていました。 記憶に残っていたのは「トム・ソーヤー & ハックルベリー・フィン」という名前とハックが浮浪児だったこと、そして二人の少年がやんちゃだったこと。 そして女の子...続きを読むだった KiKi には必ずしも理解できているとは言い難い「男の子の世界」が描かれた物語だったこと・・・・・ぐらいでしょうか?? あ、あと舞台がミシシッピだったことは絶対に忘れられません。 だってこの物語で「ミシシッピ」という名前を初めて知り、わざわざ地図帳でそれがどこなのか調べた思い出があるぐらいですから(笑) 子供時代には同様に「ハックルベリー・フィンの冒険」も読んだはずなんですけど、こちらも御多分に漏れずどんなお話だったか、まったく記憶にありません ^^; 残念なことにこちらは岩波少年文庫のラインナップには含まれていないようです。 そうそうハックと言えば、KiKi の大好きなアメリカ・TVドラマ「ザ・ホワイトハウス」のトビー(ホワイトハウス広報部部長)の息子の名前がハックだったっけなぁ(笑) まそれは置いといて、今回再読してみてトムとハックが思いのほか危険な目にあっていたことを再認識し、ちょっとびっくりしてしまいました。 夜中に家を抜け出してあちこちフラフラしていたり、挙句殺人現場を目撃しちゃったり、真犯人が別の人間に罪をきせるのを見ていたり、良心の呵責に耐えかねて真犯人を告発したり、迷子になった洞穴でいきなりその真犯人と出くわしたり・・・・・。 こんなに刺激的なお話しだったっけ??? 子供時代からこの物語に対して抱いていたイメージってもっと軽めの事件の連発で、トムやハックが微笑ましいという感じだったんだけど、正直なところこの年齢になった KiKi にはポリーおばさんのご苦労が身に沁みちゃうような気分です(笑)。 まあ、元々が子供時代から「いい子」を通してきた KiKi にはトムの無邪気さ、奔放さはまぶしくて羨ましくはあったとしても、大人に刷り込まれたある種の価値観から判断すると「決して褒められたものではない範疇」に入ってしまっていて、実は素直には受け入れられなかったりもしていたんですよね~。 だいたいにおいて今よりはず~っと安全だった時代にあってさえも、子供の夜歩きな~んていうのは KiKi の時代には許された行動ではなかったし・・・・・・(苦笑) この本の扉にある紹介文(KiKi が持っているのは現在市販されている版より1つ前のシリーズの岩波少年文庫)には「因習にとらわれがちな大人」という文言があるけれど、KiKi にしてみるとこの物語に登場している普通の大人たちはごくごく普通の感覚の持ち主に感じられます。 まあ、KiKi はキリスト教徒ではないので、「日曜学校のお説教」というやつがどんなに子供にとって窮屈 & 退屈極まりないものなのかは実感できていないんだけど、ある意味では KiKi の学んできた世界で言えば「道徳」(しかも単に慣習的で意味がよくわからないような類のものではなく、どちらかといえば納得しやすいもの)に近い感じで、KiKi にはさほど抵抗がなかったりします。 トムが叱られたりする場面ではトムの気持ちもわからないじゃないけれど、さほど不当な罰が与えられているとも思えないしねぇ・・・・・。 まあ、イマドキの学校教育現場の価値観からすると「体罰」として大問題になってしまうような場面は満載ですけど・・・・・。 でも、もしも KiKi がこの物語のポリーおばさんの立場だったらやっぱりトムにはお説教もするだろうし、時にはペンキ塗りみたいな罰も与えるだろうと思っちゃう(笑)。 でもこれまたポリーおばさん同様にトムのことを「手のかかる子」だとは思ったとしても、「悪い子」だとは思わないんじゃないかしら?? 今回この物語を読んでつくづく思ったのは、この物語はやっぱり「男の子の物語」なんだなぁ・・・・ということです。 KiKi は自覚としても、そして傍からの評判としても「女の子の割には好奇心が旺盛で何にでも手を出さずにはいられない子」だったけれど、さすがにトムと同じようなことはできなかったし、仮に興味をそそられたとしても怖気づいちゃったことが満載なような気がします。 この物語のあらすじが記憶に残らなかったのは KiKi が♀だったことと無関係ではなさそうです(苦笑)
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トム・ソーヤーの冒険
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マーク・トウェイン
石井桃子
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