鳴神響一のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
舞台は神奈川県警。ときに捜査協力を得るための専門家登録精度みたいなものがあり、主人公の細川春菜はいわゆるオタクの担当という設定。着任早々、発生した殺人事件の捜査で、そのオタクたちに話しを聞いて事件解決に奔走する、というストーリー。
本作では鉄道オタクたちに聞き込みを重ねる設定でしたが、事件解明につながる聞き込みにいたるまでの過程がちょっと長いかな、と感じました。聞き込みを重ねるうちに少しづつ事件のヒントが集まってくる、という展開のほうがおもしろかったのは、などと思ってしまいます。捜査にムダはつきものといいますが、読み手にとってのムダはあまり多くない方がよい、かなと。
とはいえ二作目もあるよ -
Posted by ブクログ
世界の片隅で来てきた人間が思いがけず未知(あるいは世界)との遭遇を果たす話はどれも魅力的でロマンに溢れている。
会話はもっぱらお互いの母国語だけど、うまい具合に意思疎通できるようにまでなった達吉とトムを見ていると、相手に出会う前から言語を学ぶ意味を考えてしまう。
亮子さんのように留学を経て英語が流暢になっても本心をそのまま伝えられないことだってある。(彼女の固い意志だけど、そこがまたやりきれなかった)気持ちと言葉について悶々とした時間だった。
語りでの人物紹介や時代背景の解説が豊富。
中には現代に当てはめた解説も含まれていて、歴史小説としては読みやすい部類に入ると思う。(たまに現代に近づき -
Posted by ブクログ
3作か4作で終わると思っていたが、さすがに何作目か分からなくなってきたので、そこは割愛。
前作のエピローグで、上杉と織田が語っていた10年前に亡くなった二人の同期・香里奈の事故死の真相を描く。
10年前、香里奈の誕生日を祝った後、一人で帰路についた彼女がひき逃げに遭い、事故死する。
その後、犯人は山奥で自殺し、被告人死亡で起訴され、事件は幕引きされたが、織田の執念の情報収集で当時の犯人とされた人物は背乗りされていたことが判明。
再度、彼女の死に疑念を持った上杉と織田は独自で捜査を開始する。
亡くなった当時、香里奈は神奈川県警捜査二課。彼女の追っていた事件が、彼女の死に大きな影響を与えており、そ -
Posted by ブクログ
前作が2編編成という形だったので、それで終わりかと思いきや、あっさり新刊が出た。
しかも、織田と上杉の過去の序章から始まるという形で。新章突入なのか、これまでの事件より、少し事件自体が社会派となっており、かもめ★百合の出番も少なめ。
茅ヶ崎や藤沢で連続して起きた爆発事件。
実的な被害は少ないものの、犯人がSNSで犯行声明を出した為、夏希にも捜査本部への参加要請がされる。
どこで事件が起きても、所轄も含め、登場人物が変わることのない、このシリーズ。
なので、捜査本部に突如現れた、夏希の秘書を買って出た捜査一課情報係の真夕の存在は最初から違和感…
ラストまで読んでも、予想通りの展開で、何故そこまで -
Posted by ブクログ
ネタバレう~ん、警察ものということで読んでみましたが、今一つ、という印象。とにかく前半のスピード感のなさが読んでいて退屈でしたね。後半、爆破事件の犯人が登場するあたりからはいくぶん持ち直して、臨場感も出てきましたので、±ゼロで標準的な星3つとしました。
主人公でタイトルにもその名を冠する真田夏希のキャラはヒロインとしてあまりにも平板、脇役たちも濃いキャラの人物がおらず力不足は否めません。
警察ものですが、主人公の真田の仕事を離れたプライベートを描くシーンではおしゃれなイメージが強調されていて、物語のトーンとそぐわない感じです。
こうなると犯人のキャラだけが唯一強烈に見えてきますすね。とはいえ色々