松尾スズキのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
松尾スズキの【大人失格 子供に生まれてスミマセン】を読んだ。
松尾スズキのエッセイ集だ。松尾スズキをご存知だろうか?いまや飛ぶ鳥を落とす勢いの劇団【大人計
画】の主宰者である。自身も俳優をするかたわら、演出家や脚本家の仕事にも積極的に取り組んでいる。
やはり、この手のエッセイは面白い。面白いエッセイを書く人というのは、その着眼点からして独特であ
り、それについて思考する世界までも独特であると思う。
ギャグやリアクションではなく、文字で人を笑わせることができるということは、並大抵のことではな
い。正直に言ってしまえば、今流行の勢いだけの芸ナシお笑い芸人より、百倍面白い。比べるのは失礼だ
ろうか?お笑いとは少し違う劇団という、もっとアーティスティックな分野で活躍している彼らは「笑
い」に対する質が違うと感じるのだ。
「この手のエッセイ」と書いたが、ここでいう「この手」とは、宮沢章夫であり、宮藤官九郎であり、リ
リーフランキー(リリーは作家・イラストレーター)などである。この3名のエッセイも読んでいるが、
同系の面白さが漂う。
言うなれば、「独自の哲学」がブレない面白さ。
物を見る目、考える事、行動、どれを取っても、売れようが売れまいが変わらない。創作者として見習い
たい姿勢だ。そして共通して言えることは皆、頭がいい。勉強が出来るという意味ではなく、物事をきち
んと考えられるという意味でだ。事象を正面から正統派的に捉えることもできる。それを踏まえた上で独
自の哲学という角度から分析することができるから面白い視点や言葉が次から次へと生まれてくるのだろ
う。
大人失格。すごいタイトルである。
「私は大人だ」今、この日本でいったい何人の大人が、そう胸をはって言い切ることができるだろう。
(中略)大人らしさとかでなくて。しがらみから独立した「大人」という素朴な生きものになること。私
がもくろむのはそれだ。(本文より)
言われてみて、なるほどと思うことあり、あまりにもバカらしくて思わず笑ってしまうものあり、松尾ワ
ールド全開である。この作品は松尾氏の執筆デビュー作。1999年に初版が刊行されているので、初々
しさもプラスされての力作であると言える。だが、「毒」が売りの松尾氏だけに好き嫌いが分かれること
も考えられるが・・・。本書にもその「毒」が所々に見受けられる。それが彼の特徴でもあるのだけれ
ど。
僕的には面白い。宮沢章夫、リリーフランキー、宮藤官九郎、松尾スズキ。
四天王ということでお薦めしたい4人である。 -
Posted by ブクログ
東京で出会い夫婦となって暮らしていく松尾スズキさんの日常。
このエッセイは高橋久美子さんが書いた本「良い音がする文章」で紹介されていて、松尾さんの小気味良いリズムの章がサクサク繰り広げられていくのが読んでて楽しい。
たまに毒を含んだ言葉にハラハラした。
色々言われてるけど家族の問題なんてそんなもんだ。
ただGINZAに載せていいのかってドキドキするくらい。
わたしも東京の夫婦だ。
そして同じく子なし夫婦。
東京は狭いながらもいろんな人種や価値観も興味も溢れていて、どうかいくぐっていけば楽しく暮らせるかが重要だ。
愛されることに臆病になってはいかん。
孤独でなくなることで自分を知る。それが結婚の醍醐味。
ユニークな中に素敵な言葉をくれる、不器用だけどさすが喜劇人だ。 -
購入済み
映画から、、
初めて知ったのは学生の頃に夜更かししてたら偶然テレビでやってた映画版でした!
なんか明るいけど暗いみたいな不思議な感覚で笑
それから凹んだ時よく観るようになって最近久々に観た時にそういえば原作ってどんな感じなんだろうって気になって読み始めました♩
ちょいちょいある男視点的なエロの心の声は邪魔だったかなぁ、、
その一言いる?みたいな -
Posted by ブクログ
大人計画の旗揚げをした松尾スズキさんの中編?が2つ
松尾さん作の劇は観たことがあったけど本は初めて読んだ
大人計画のシュールで奇天烈なのに妙に現実的な劇の感じが好みなので、この小説も面白かった
特に2つめの「神様ノイローゼ」
私自身、なぜか小学3年かそこらのときに「夜決まった時間に台所の出窓に向かって土下座しないと次の日は嫌なことが起こる(しかも儀式中は誰にも見られてはいけない)」と信じて疑わなかったことがあったので
海馬少年の取り憑かれ具合には共感したし、他の思い出しては恥ずかしくなるような余計なことも色々と思い出した
海馬少年ほどの行動には出ていないまでも、何らかのキャラを確立するために、わざと何もないところで転ぶようなことをする子どもでした
実はそんな子ども時代だったって人多いんじゃないかな、子どもあるあるなんじゃないかなと思いたいけどそうでもないのかしら
黒歴史と呼ぶにはあまりにも幼い、"くろれきし"くらいの可愛らしさでそっとしまっておいた記憶を掘り起こされたお話でした