松尾スズキのレビュー一覧
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フランスの実業家が設立した「ルールに縛られない自由な精神」を実践して生きていると評価する世界の5人の文化人与える「世界を代表する5人の自由人のための賞の第1回受賞者に選ばれた、不自由な状態にある『海馬』。聞いたこともなく胡散臭いが、浮気の罪から逃れるため、問題ありの通訳の青年を雇い渡仏することに・・・。
とにかく変わり者の主人公。俳優もしていて一見それなりにステータスのある人物のようだが、極度の心配性で妄想癖があり、自意識の塊で故に人目を気にしすぎるあまり頓珍漢な行動に走ったりする。そんな男目線で進むのだから、ややこしく鬱陶しいのだが、段々とそれがクセになってくるというか。ストーリーもあって -
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浮気がバレた海馬。妻に許してもらうがいくつか条件があった。そんな中エドルアール・クレスト賞という賞の受賞を受け、厳しい条件を逃れるために、パリへ。「世界を代表する5人の自由人のための賞」という怪しげな賞。開放感と共に旅立った海馬は…やはり悪夢の旅となったのである。後半は、海馬の子供の頃のお話の『神様ノイローゼ』。
こりゃ独特の表現の世界、シュールかなあ。人生思ったようにいかない、不思議な世界に直面して、でも面白おかしく生きてゆく。そんな世界。『神様ノイローゼ』の方が私は楽しめました、でもどちらも素晴らしくおかしさを、苦しさを、描いていました。癖がある文章かな。非凡さを感じますが。 -
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中編2編、表題作「もう『はい』としか言えない」と「神様ノイローゼ」を収める。
いずれも主人公は、著者自身を彷彿させる、俳優兼シナリオライターの海馬五郎。
この男が、自分が悪いのか世間が悪いのかはたまた人知を越えたナニモノかが悪いのか、のっぴきならない状況に追い込まれ、えええー?と立ち往生するような、ちょっとシュールなストーリー展開である。
「もう『はい』としか言えない」では、五郎は浮気をし、それが妻にばれる。まったく自業自得だが、離婚は何としても避けたい彼に、妻が厳しい条件を突き付けてくる。密会場所となった仕事場の解約はともかくとして、仕事で仕方がない時以外は1時間ごとに写メを送れ、そして毎 -
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初っ端から面白かった。ニヤニヤしちゃうほどに。不倫がバレた海馬五郎(老人賭博も合わせてどうぞ)が妻に3つの約束を叩きつけられる。
仕事場は解約すること。今後2年間外出先からスマホで1時間おきに背景も含めた自撮りの写メを送ること。そして2年間毎日セックスをすること、丁寧に、もちろん私とね。
半年経ち海馬はフランスの賞を受賞する。飛行機が嫌いで海外が怖い海馬だが妻とのセックスから逃げたい一心でフランスに行く…という話なんだけど、この奥さん最高だわ。
表題作以外にもう一本ありますがこちらも主人公は海馬です。いつか芥川賞受賞してほしい気もするけどこの手の作風だと難しいかな。