稲垣栄洋のレビュー一覧
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大学の教授である植物学者が楠木さんという学生の質問メールに深掘りして考え、答えていくという形式で展開されている。
歩く植物と言われているソクラテア・エリクソリザの存在や生物は不老不死の生物からテロメアをつくり、老いて死ぬ生物に生物に進化したのだというのが興味深かった。
がん細胞は全体の秩序を保つという死ぬというルールを拒否した細胞が起こす反乱なのだ。
どんなものでも従順ばかりではない。
必ずと言って7対2対1の法則で自身に対して中立、好意的、そうではないがあるようにがん細胞が産まれるのは必然だったのかもしれないと感じた。
読みやすく、面白い本でした。 -
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生き物の個性を全肯定。ナマケモノやアホウドリ、糞虫などいろんな「にぶい」や「ぱっとしない」生物を取り上げて、その生態を分かりやすく解説してくれた上で「そのままでいいんだよ」と全肯定。例えば…
『キーウィは飛べない鳥である。しかし、である。そもそも、どうして飛ばなければならないのだろうか。(中略)キーウィは飛べない鳥ではない。「飛ばない」鳥なのだ。(中略)「鳥は飛ぶのが当たり前」ではない。「鳥は飛ぶべきである」も間違いである。人間が勝手に決めた枠組みの話に過ぎない。(中略)だからね、翼のないキーウィも、そのままでいいんだよ。』
最後はヒトにも触れ、ヒトは弱くて助け合う存在だと述べ、あなたはあなた -
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遺伝子はなぜ不公平なのかは、人間の多様性を遺伝子の観点から捉え直すきっかけを与えてくれる一冊である。
本書を通じて最も印象的だった学びは、「多様性は結果ではなく戦略である」という点である。同じ遺伝子ばかりでは、ジャガイモの例のように環境変化に弱く、集団として生き残ることができない。つまり遺伝子は、自らを後世に残すために、あえて多様性を生み出しているという視点に気づかされた。
これまで多様性は「良いもの」と漠然と理解していたが、本書を通じて「なぜ良いのか」という理由を進化の観点から具体的に考える重要性を学んだ。一方で、その価値を完全に言語化することの難しさも同時に感じた。
また、オスとメス -
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ネタバレすごい本を読んでしまった。
何がすごいって理屈っぽいタイトルと内容なのに、笑わずにはいられないほど面白い。特に筆者の自分の遺伝子の嘆きようが面白い。
筆者は自分の遺伝子の劣点を書き、そこに仮説やツッコミを入れていく。
私もその筆者のツッコミにさらにツッコミを入れずにはいられなかった。
p.26「あぁ、遺伝子に逆らうなんて、本当にバカバカしい!」
p.44「しかし、待てよ。と私は思い直した」
植物学者が書いた本とは思えない、小説のような表現がある。物語の主人公が理不尽さに葛藤していくように筆者も自分の劣点と向き合いながら遺伝子を肯定していったのだろう。
私は自分の能力のなさや理不尽に悲しく -
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植物を軸にして、死とは何か、私の本質とは何か、など哲学的な問いかけが多くて面白かった。
1000年単位で生きる木が,なぜ短命の植物に進化していったか。それは、命のバトンを次の世代に渡しやすくするため。100メートル走より、フルマラソンの方が成功率は低いのと同様に、1000年生きて次の世代にバトンを渡すのは難しい。
リチャードドーキンスの、生物は遺伝子の乗り物にすぎないという格言のとおり、全ては種を次の世代に託し,進化を続けることが本質にある。
それがこの世界が何億年も続けてられてきた命のバトンなのだ、、、と言われてもやっぱり死ぬのは怖いし、長生きしたいなあと思う。
他の生命体は死という概念が -
- カート
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試し読み
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敗者の生命史…まさに、地球上に生命が誕生日してから、生き残ったものは敗者だった。
地球に起こった様々な気候変動の中で、わずかなニッチを見つけて進化を遂げた動植物たち。
彼らの進化の歴史がぎゅぎゅぎゅっと詰まった一冊だった。
強者は進化をする必要がなく、サメやワニ、ゴキブリやシロアリなどが長い間そのままの姿で現在にある。
しかし、弱者である哺乳類は小さなネズミのような生き物から現在の人間の姿に至る凄まじ進化を遂げた。
しかし、いつも滅んでいくのはその時代の強者であったことを思うと、作者の言うとおり、現在地球で人間が人為的に起こしている気候変動の後に滅んでいくのは我々人類か…と思ったら、少し -
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生き物にとっての強さとは?命を継続し続けること。弱者も誰かの強者であり、環境によっても入れ替わる。生き残る全ての生き物が勝者であり、強者。弱者必勝の条件はニッチの追求。勝てるところで勝つという事。ランチェスター戦略。
複雑さ、変化、最悪はチャンスにして方法を見つける。
鏡の国のアリスで赤の女王の教えが言い当ててる。「いいこと、ここでは同じ場所に泊まっているだけでもせいいっぱい駆けてなくちゃならないんですよ。」周りが同じ様に精一杯駆けてるから、止まっているように感じる。止まるとあっという間に置いていかれ死んでしまう。
生き物も個人も企業も意識していないだけでこの戦いの中に生きている。同じ様にここ -
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取り上げられているのは、どれもよく知っている植物なのに、知らないことがたくさん書かれていて、非常に面白かった。
読書をしていると、本の中の五分の一でも新たな発見や知らない知識があると嬉しいものだけど、最初から最後まで「へー、そうだったんだ」と終始楽しい読書だった。
最後のしめも、アリも人間も植物に使われているのは同じで、宇宙人から見れば植物の奴隷として使われているように見えるかもしれないという視点もまた素晴らしかった。人が植物を利用しているのではなく、植物の方が偉いというか。特に最後まで読んでいくと、それがとても納得させられて、素晴らしい構成だった。
とても良い本だった。