稲垣栄洋のレビュー一覧
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ネタバレ植物の解説本としてとても面白かった。
植物に関しては高校の時しか学んでいなかったが、
植物は生きているのか、死ぬのか、
草は何か等視点が個人的に斬新でとても面白かった。
また、こういった解説本でも、教科書のような堅苦しさはなく、あくまで小説として書かれているので非常に面白く読めた。
特に、
どうして死ぬのか→それぞれの細胞が無秩序に分裂を繰り返していけば、細胞の役割分担も成り立たくなる
のは腑に落ちた。
生きることも不思議、死ぬことも不思議、でも命ってとても美しい
与えられた命を生きて、与えられた死を受け入れるってすばらしい
という言葉はとても良かった。
また読みたいと思う -
Posted by ブクログ
非常に良かった。定期的に読み返したい。
岩波の「生物から見た世界」と、ピーターティールの唱える「競争はバカのすること」の2つが自然界を例に語られている本だった。納得感がすごい。
・自然界では弱肉強食が前提
・しかしライオン、雑草、アリなど、それぞれがニッチな場所でのナンバーワンを確立していて、その上で弱肉強食のピラミッドはできている
・だからどこで戦うかと、どう戦うかが重要
・命を短く設計する方が遺伝子設計を多くできることに繋がり、変化に対応できるようになったりするし、時には性別を隠していた方が競争せずに餌を得られたりする
・戦うフィールドと、その場所でどんな闘い方をするかで取りに行く情報も -
Posted by ブクログ
ネタバレ人類の進化に深く関わった植物や穀物を紹介する本。
雑学としてとても読みやすく、おもしろい本だった。
・タンパク質や脂質を種子に持たせるためには、親の植物に余裕がないとダメ
・草原に生きるイネ科植物にそんな余裕はない。そのため、光合成で得ることができる炭水化物をそのまま種子に蓄え、芽生えは炭水化物をそのままエネルギー源として成長するというシンプルなライフスタイルを作り上げたのである
ジャガイモは、もともと「ジャガタラ芋」と呼ばれた。「ジャガタラ」というのは、現在のインドネシアのジャカルタのことである。ジャガイモは南米原産の作物だが、ジャカルタに寄港したポルトガル船が持ち込んだことから、そう呼 -
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■命にはなぜ限りがあるのか
「死」は40億年に及ぶ生命の歴史の中で最も偉大な発明の一つ。一つの命がコピーをして増えていくだけであれば、環境の変化に対応することができない。変化し続けるために生命は「死」を作り出した。
新しい命を宿し、子孫を残せば、命のバトンを渡して古い命は消えてゆく。この「死」の発明によって生命は世代を超えて命のリレーをつなぎながら永遠であり続けることが可能になった。永遠であり続けるために生命は「限りある命」を作り出した。
■もし祖父と祖母とが別の誰かと見合いをして結婚していたら、私はこの世に存在しない。遡ってみて、曽祖父と曾祖母が出会っていなかったとしても私は存在しない。 -
Posted by ブクログ
「雑草は競争に強くない、環境変化に強い」というところから、雑草にはどういう特性があり、それが種の生き残りにどう寄与しているかを説明している。
特に他の植物を比較対象としているため、生物全般というよりは、植物の中での雑草ということで議論をしている。
しかし「ナンバー1 or オンリー1」に対する考え方など、生物の生存戦略や、人生訓になるようなメッセージも多くあった。
植物学はもちろん、進化論や遺伝学に関する様々なキーワードが出てきた。
シダ植物から被子植物への進化をたどるところもあり、進化論についても改めて得るものがあった。
また「自殖」「他殖」に関する議論から、遺伝子の挙動に関する議論もあり -
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