稲垣栄洋のレビュー一覧
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全自営業者必読の名著!全ての生物はナンバー1であり!オンリー1であり!極限のニッチに生きている!少なくとも今は(来年には絶滅してるかも、ナンバー2は絶滅する)!雑草魂とは踏まれても踏まれても無駄に立ち上がるような根性の事を指すのではない、むしろ踏まれないと困るような「変化」を起こす進化である。
植物は、生物は、「変化してよいもの」と「変化してはいけないもの」を知っている。知らないものは全て絶滅した(ナンバー2は絶滅する)!
安定した環境で圧倒的パワーを発揮する植物、他の誰もが寄り付かないような極限状況へ逃げ込んで「尚も」戦う植物、安定地帯では秒で負けてしまうが常に逆境と変化に晒されている限り無限に生き残る(つまり逆境に晒されていないと困る)植物。
日が当たらない、やたらと暑い、水が足りない、風が強い、競争相手がやたらと多い、植物も常にストレスに晒されている。でもそのストレスとの向き合い方は「根性」ではない。
弱いのは誰だ?強いのは誰だ?太陽に晒されるだけで感じる生きている実感とは?
常にメインストリームのランキング1位(それは音楽チャートの1位か?pixivのデイリーランキングの1位か?Youtubeの閲覧数か?ツイートのバズか?)を狙わないといけないと思い込んでいるクリエイターも、この本を一度読んでしまえば、もう二度と私の「内閣総理大臣賞」なんて曲は聴く必要はないだろう。この本こそが全てを語っている。
学生向けの生物学入門書、と書いてあるけれど、これぞ全年齢に通ずる正に「教育的」な一冊。フリーな生き方に迷った時の必読書。
激ヤバ鬼マスト! -
Posted by ブクログ
雑草に関する本。
今まで生きてきて、雑草とは学校のグラウンドや畑に生えるしぶとい草…くらいに思ってなかった。
しかし、どこでも生えているように見える雑草は荒れ地にしか生えないという事実に驚いた。緑化が進むと、雑草に日光が及ばないほど背の高い植物が生え始めるからだ。定期的に手入れがされ、環境がリセットされる人間の領域で雑草は生えやすい。だからこそ、人間にとって身近な植物になっている。その環境の中で、人間によって間引かれる植物は生き残るために、人間の活動に合わせた進化をしてきた。それが雑草という植物。
目に見える世界が全てではない。雑草を見たときに、それが草であることや、自分の身にとって直接的な脅威にはならないことを経験上知っている。しかし、それしか知らない。この本を読んで、自分が意識していないだけで目に見える世界のほんの一部分の世界は、とんでもなく深い世界の歴史や知識へつながっていることを自覚できた。 -
Posted by ブクログ
原始生命の誕生から生命の歴史を紐解き、現在に至るまでが描かれている。
「敗者の生命史」という言葉の意味であるが、生命的弱者が常に進化の先端を走っており、現在の生き物の世界を形作っているということだ。
例えば、サメという魚は太古から海の中では強者であり、進化的には完成されてしまっている。つまり、サメが住む世界ではサメが強者でありそれ以上身体を進化させる必要は無かったのだ。だからサメは大昔とほとんど姿が変わっていない。
一方、サメから追われる立場の弱者である小魚たちはありとあらゆる方策を駆使して身体を進化させ、生き残りを目指した。ある者は身体を小さくし、ある者は海を捨て陸地に上がっていった。
進化する際に重要なのは子孫を残す際にエラーをあえて発生させることだ。
エラーという言葉を使うとなんだか悪いもののように感じるが、エラーを発生させるということは「突然変異を発生させる」ということであり、その環境にさらに適応できるような身体や能力を発生させることなのである。つまり、より強い者を出現させることができると言うことだ。もちろんその発生はランダムなので弱い者が発生することもあるが、弱い者はすぐに絶滅する。
さらに、ある個体の寿命があまりに長すぎると突然変異の発生の頻度が落ちてしまうので個体の種全体として考えるとあまり効率的では無い。適度に短い寿命で多くの生死のサイクルを経験することが種の保存には重要なのだ。
本書を読んで、生物の種がいかにしてこの過酷な地球環境(純粋に環境だけでは無く、捕食されたり、食べ物を探すといったことも含めて)を生き抜く為に努力してきたかが非常に良く理解できた。
生命史の初学書としておすすめ。このような本の中で一番分かりやすかった。 -
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「 弱者の戦略 」 動植物の生存本能を 弱者の戦略と捉えた本。弱者に見える動植物たちだが、偶然 今まで生き残っていたわけではない ということが よくわかる。人間や企業の戦略論としても 十分面白い
オンリーワン戦略、ニッチ戦略の本当の意味を知ることができる。本の命題は 「強い者が勝つわけではない。強者のマネをする必要はない〜弱者には弱者の戦略がある〜勝負の鉄則〜強い者は単純に、弱い者は複雑に」
特に イワシ、ナマケモノの生存戦略に驚く
強い者が生き残るのではない、生き残った者が強いのだ
*群れる→群れ=機能的チーム
*逃げる→勝ち目がない時 まず逃げて身を守る
*隠れる→敵が大きいほど 小さい方が身を守る武器になる→状況に応じて変わる
*ずらす→ 競争の少ない条件の悪い方を選ぶ
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雑草は普通の草では生育できないところに育つがそれは他の草と競争すると勝てないので、ニッチを見つけたということ。必ずしも「雑草魂」と言われるような強さではなく、賢さとしている。人間がその生息範囲を広げ自然を変えていくのに対応して雑草も適応してきた。
競争力、撹乱対応力、ストレス耐性の三つが植物の生存するキーとなる。通常の土地であれば、早く成長し他よりも養分の取れる植物が勝つが、毎年耕されている土地、砂漠などの気候の厳しい土地では、後者の二つが重要となる。
雑草の戦略は、土地が変化すると発芽、ランダム性の高い発芽確率、他の株がなくても種を作れる(自殖)、などなど。
新書なので内容はあっさりとしているが、著者の雑草への愛が伝わるので星一つプラス。 -
Posted by ブクログ
植物の魅力がふんだんに。最後の雑草の所が強いメッセージを発しているが、全編を通して興味深い語り口だ。植物を通して、生物と生命の生き残り戦略も、活き活きと綴っている。
・昆虫は複数の脳を持っている。
・現在の陸上植物が緑色の葉を持っているのは、青色と赤色の光を光合成に用いる緑藻類が祖先だから。
・土は有機物からできている。そのため、地球に陸地ができたときに、陸地には土がまったくなかった。
・恐竜時代には、裸子植物だったため、花はない。植物が美しい花を咲かせるのは、昆虫を呼び寄せて受粉させるためだから。
・果実を食べて、植物の種子を最初に運んだのは、哺乳類だったと言われている。哺乳類はもともと昆虫食だったが、果実を食するものも出てきた。
・哺乳動物で唯一、赤色を見ることが出来のは、サルの仲間である霊長類の一部。
・木から草が進化した。
・ライムギの根は、620キロメートルもあった。毛根まで含めると地球の直径ほども。
・サボテンなどのCAM植物は、気温が低い夜に気孔を開き、二酸化炭素を取り入れ、昼は気孔を閉じて、光合成をする。
・雑草は逆境にこそ生きる道を選んだ植物。逆境に生きる知恵を進化させた植物。 -
雑草手帳 散歩が楽しくなる
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Posted by ブクログ
ととも良い内容だと思います。
植物はなぜ動かないのか、それは動かなくてもいいから・・
というところから、生命の進化・植物の進化、植物の
生物学的仕組み。それぞれの植物の生命種的な戦略。
(CSR戦略:競争・ストレス耐性・攪乱適応)
がわかりやすくかかれてあります。そればかりか
それらから導かれる、人類の哲学。処世術。啓発的な
内容までが書かれてあります。
自分の息子も、あまり強い方ではないのに、強さへの
憧れか、不正や変化環境を受け入れられないようで
それらによる苦しみや生きづらさがあるタイプ
のようです。
植物の変化対応力。ずらすということ。逃れること。
耐性をつけること。。。これらを学んで身につけて
くれたらいいなあと思います。読んでほしいと
思いました。
ナンバー1にならないと生き残れない。だからナンバー1に
なれるようにオンリー1をめざす。という戦略は
非常に示唆のあるものであると思います。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ動けないから自由がなく、動物に食べられるばかりの植物。もちろん花の美しさに癒されるけれど、生命体としては見下していたかもしれない。しかし、その驚異の進化とメカニズムを知り、目からうろこなのだ。そもそもは動き回っていた単細胞生物が、摂取した葉緑体と共生し、二酸化炭素と日光から体内で栄養分を作ることができるよう進化したのが植物だという。動物は基本的にエサを食べるために動かざるを得ないのだ。動かなくても腹が満たされるなら動かないのだ。また、岩石、石、砂はもとから地球を形成する物質だが、土は有機物、すなわち生物の死骸からできている。よって、生命が誕生する前の地球には土がまったくなかったってのも、言われりゃそうだけど、なるほどである。
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Posted by ブクログ
食物連鎖の下位にいる生物は擬態で敵を欺くということは知っていたが、
同じ種属の中でもそのようなことが行われていることを初めて知った。
それは体が小さくて弱い生物が遺伝子を残すための戦略だ。
暗闇で息を潜めて待ち構え、強いオスの鳴き声に引き寄せられたメスを横取りしたり、
メスに擬態して強いオスを油断させ、その隙にメスに近づいたり。
移動することができない植物も、鳥や昆虫に種を運んでもらうために、
甘い蜜や木の実を用意する。まさに戦略である。
生物が自分の遺伝子を次世代に繋ごうとする、果てしない努力。
それはビジネスや人間の生き方にも通じるものがあり、
したたかで力強く、いじらしささえ感じた。