稲垣栄洋のレビュー一覧
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ネタバレ人類の進化に深く関わった植物や穀物を紹介する本。
雑学としてとても読みやすく、おもしろい本だった。
・タンパク質や脂質を種子に持たせるためには、親の植物に余裕がないとダメ
・草原に生きるイネ科植物にそんな余裕はない。そのため、光合成で得ることができる炭水化物をそのまま種子に蓄え、芽生えは炭水化物をそのままエネルギー源として成長するというシンプルなライフスタイルを作り上げたのである
ジャガイモは、もともと「ジャガタラ芋」と呼ばれた。「ジャガタラ」というのは、現在のインドネシアのジャカルタのことである。ジャガイモは南米原産の作物だが、ジャカルタに寄港したポルトガル船が持ち込んだことから、そう呼ばれている
インドでは、カレーはとろみがなく、スープ状である。しかし、イギリス海軍では船の揺れに対応するために、カレーにとろみをつけるようになったと言われている。
カレーライスの調味料をカレー粉から、身近な調味料である砂糖と醬油に変えると「肉じゃが」になる。
世界で最も多く栽培されている作物はトウモロコシである。次いでコムギの生産量が多く、三位はイネである。トウモロコシ、コムギ、イネという主要な穀物は世界三大穀物と呼ばれている。四位がジャガイモ、五位がダイズであり、食糧として重要なこれらの主要な作物に次いで生産されているのがトマトである。
抹茶は日本に渡って生きながらえたのだ。そして抹茶は、日本のわび・さびと結びついて「茶道」という独特の進化を遂げる。
福建省では「茶」を「テ」と発音する。これが、ヨーロッパでは「ティー」となったのである。
プランテーションは大量の労働力を必要とする。最初のうちは戦争で得た捕虜を使っていたが、それでも足りない。次第に奴隷を必要とするようになっていくのである。
このときの醬油を意味する薩摩弁の「ソイ」が、ソイビーンの由来と言われている。
た。このときの醬油を意味する薩摩弁の「ソイ」が、ソイビーンの由来と言われている。
う。地球の支配者は作物であると思わないだろうか。 -
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■命にはなぜ限りがあるのか
「死」は40億年に及ぶ生命の歴史の中で最も偉大な発明の一つ。一つの命がコピーをして増えていくだけであれば、環境の変化に対応することができない。変化し続けるために生命は「死」を作り出した。
新しい命を宿し、子孫を残せば、命のバトンを渡して古い命は消えてゆく。この「死」の発明によって生命は世代を超えて命のリレーをつなぎながら永遠であり続けることが可能になった。永遠であり続けるために生命は「限りある命」を作り出した。
■もし祖父と祖母とが別の誰かと見合いをして結婚していたら、私はこの世に存在しない。遡ってみて、曽祖父と曾祖母が出会っていなかったとしても私は存在しない。
両親が2人、祖父母は4人、曾祖父母が8人…と単純計算していくと10代遡るとその世代だけで1024人の祖先がいることになる。父母から10代前の直系の祖先数をすべて足すと2046人になる。20代遡ると20代前の祖先の数は100万人を超える。父から20代前の祖先を足せば200万人以上だ。この200万人がそれぞれ会うべきパートナーと出会わなければ私は生まれることができない。
■遺伝子は束ねられていて染色体という遺伝子の束が作られている。人間には46本の染色体がある。染色体は2本で一組の対になっているので人間には23対の染色体があることになる。子供は親から日本ある染色体のうちのどちらかをランダムに引き継ぐことになる。そして父親から1本、母親から1本の染色体を引き継いで、23対の染色体が作られていく。
このたった23対の染色体の組み合わせの違いだけで、どれだけの多様性を作り出せるか計算してみる。父親から受け継ぐ染色体の組み合わせは何通りか。
1番目の染色体で2つの染色体のどちらを選ぶかの選択肢は2通り。
2番目の染色体でどちらを選ぶかも2通り。
つまり、1番目の染色体と2番目の染色体の組み合わせは2×2の4通り。
同じように3番目の染色体の選び方も2通りだから組み合わせは2×2×2の8通りとなる。
23本の染色体では、この2×2×2×…が23回繰り返されて計算するとだいたい838万通りになる。これだけではない。母親がもつ2本で一対の染色体からどちらを選んだかというだけの組み合わせは父親と同じように838万通りになる。そこで838万×838万を計算すると驚くことに70兆を超える組み合わせが作られる。 -
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「雑草は競争に強くない、環境変化に強い」というところから、雑草にはどういう特性があり、それが種の生き残りにどう寄与しているかを説明している。
特に他の植物を比較対象としているため、生物全般というよりは、植物の中での雑草ということで議論をしている。
しかし「ナンバー1 or オンリー1」に対する考え方など、生物の生存戦略や、人生訓になるようなメッセージも多くあった。
植物学はもちろん、進化論や遺伝学に関する様々なキーワードが出てきた。
シダ植物から被子植物への進化をたどるところもあり、進化論についても改めて得るものがあった。
また「自殖」「他殖」に関する議論から、遺伝子の挙動に関する議論もあり、近交弱勢についてちゃんと理解できたように思う。 -
生物に学ぶ ガラパゴス・イノベーション
- カート
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試し読み
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軽い気持ちで手にとった1冊。
イネという,身近すぎて深く考えたことがなかった植物のいろいろな面に気づかせてくれた。
アミロースとアミロペクチンの分子構造の違いから,うるち米ともち米の腐りやすさや消化のされやすさが違う点はとても面白い。
科学的なアプローチだけでなく,歴史的,社会的な視点で考えるところも面白かった。
江戸時代の1食は1合(150g)。3合で1日分。1日分の米(3合)をつくるのに必要な面積を1坪。1人が1年間(昔の歴では360日)で食べるお米(=1080合)を1石。「加賀百万石」といったら,100万人の人が1年間生きていける分のお米をつくる生産力があるという意味。知らなかったなぁ。。。
日本人がお米とともに生きてきて,そのお米の良さを再確認。
ちょっと大げさだけど,日本人であることに誇りを持てる内容でした! -
Posted by ブクログ
非常に面白かったです。
どんな生物も、それぞれの戦略でこの世界を生きている。
動物や植物についての知的好奇心を満たしてくれたと同時に、たくましく生きているものたちの姿勢を知ってとても励まされました。
自然界ではバラバラであることが正義。一方で、人間はバラバラが嫌い。自分たちの都合がいいように数値化することが大好き。偏差値や平均値など。
瓜の蔓に茄子はならぬ、ということわざがあります。生物にはそれぞれの成長の仕方がある。この本を読んで、自分は自分のままでいいんだと勇気を
もらいました。読んで良かったです。
稲垣ワールドにもっと触れていきたいと思います。 -
Posted by ブクログ
短歌や俳句、日本独特の感性でできているポエム。
聞いたことのある名句や名歌なのに、
その背景に関しては知らない事ばかり。
まして、植物や昆虫などの生き物からの目線は、
植物学の著者だからこそ気づくのだろう。
春の花はなぜ黄色が多いのか、とか、
蜂がどうやって蜜を集めるのかとか、
白鳥はなぜ白いのかとか、
色々な謎解きがたくさん詰まっていて、
読んでいて全然飽きなかった。
夏目漱石、小林一茶、松尾芭蕉などに、
それはおかしいだろう、と物申せるのは著者だけ?
子供から大人まで、俳句や短歌に興味がない人もある人も、絶対に楽しめる本。
コラムの作者不詳、実は・・・