稲垣栄洋のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレそういえば今までなかったかもしれない、都会の片隅に生える雑草の雑学本。ちい散歩のようなゆるさで、雑草の魅力を教えてくれる脱力系の一冊。
都会はコンクリートに囲まれていると思っていたが、この本を読んでから出かけると、本当にたくさんの雑草がその辺に生えているものだ。雑草は踏みつぶされて、種がはじけて、靴の裏に忍び込み、人間によって遠くまで運んでもらうらしい。「草花を踏んじゃいけないよ!」と小さな頃教え込まれたが、雑草に関しては踏まれ慣れて順応していたようだ。
我が家では今でも隣の空き地からおばあちゃんがよもぎを摘んできてお餅にして食べる。香りが強くとっても美味しい。私は、よもぎと他の草の区別さ -
Posted by ブクログ
光明を得たような読書であった。
進化が弱肉強食に完全に決着がつくなら、最も強い生き物のみが残る。だが、食料としての弱者が居なくなれば、強者も生きていけない。こういう論理で考えたとしても、強者に都合の良い生態系は形成されそうだが、実際にはこうした「食物連鎖」に関与しない種も多く存在する。熊やライオンがいくら強くても、彼らは昆虫を滅ぼしたりはしないように。
弱肉強食における「強さ」とは、捕食・被食の関係の上で意味をなすものだ。その上で、進化は天下一を極めるような「強さ」を求める淘汰をしないし、できない。生き物たちは、共生しなければ生きていけないのだ。
人間は有性生殖により多様性を重んじる社会 -