稲垣栄洋のレビュー一覧
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うさぎの増え方はフィナボッチ数列に従うとか、豆知識として面白い本。さっぱりしたいと雑草を刈り取るやいなや、土のなかに眠っていたまだ発芽していない雑草の種が「ほら、日射しがよくなった、チャンスだ!」といっせいに発芽して、以前よりまして雑草が生えてきて酷くなるという解説は苦笑してしまった。Posted by ブクログ
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生物学の本とは、また違ったアプローチ。
生命史。五回の絶滅で、生き残ったのは目立たず影に隠れていた、言わば敗者だった。でも敗者は、かつての勝者が居なくなると勝者を目指して進化と多様性でニッチをすぐに埋め合わせる。生物学のニッチを取り合う行為は、仮にそれが敗走でもニッチになるというわけで、絶滅しなけれ...続きを読むPosted by ブクログ -
タイトルに惹かれて購入。こういうシンプルな問いを立てることができるようになりたい。雑草の生存戦略はスタートアップのそれにとても良く似ている。まさにニッチな分野で独自の強みを発揮し、チャンスにあってはスピード感もって展開し、不利な状況では目を出さずじっと時を待つ。巻末に載っていた井上ひさしさんの言葉「...続きを読むPosted by ブクログ
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昔、小学校で学んだ様な内容を、分かりやすく深掘りしている内容。中学生でも十分読んで理解できる内容だから、生物学なんかつまらん!
という学生こそ読んでみるべき内容なのかも。
一言で強いと言っても個体としての強さだけでなく、種としての強さも強さの一つなんだな、と改めて考えさせられたりした。Posted by ブクログ -
私の疑問。
どの本を読んでも、そしてこの本でも「ヒガンバナは球根で増えますが、球根は遠くまで移動することができません。ということは、墓場に咲いているヒガンバナは誰かが植えたものなのです」的なことが書いてあるが、我が家の庭にはヒガンバナを植えてないのに、数年前から勝手に生えてきて、そしてすごい勢いで増...続きを読むPosted by ブクログ -
オスとメスの違いをテーマに「生命」を考察する作品。
生物の中にはメスの方が体が大きい場合と、オスの方が体が大きい場合の両方が存在する。メスの方が大きい生物は、女王アリのようにより多くの配偶子を生産することに特化しており、オスの方が大きい生物は、ゴリラのように家族や群れを守りやすいように進化した結果...続きを読むPosted by ブクログ -
植物に関する色々な雑学を専門的な角度から、ただし、極めて易しく分かりやすく紹介している本。知っていることもあったが、木はどこまで大きくなれて、その理由は?など、勉強になる話も多かった。時々、専門的な解説を避けんとするあまり、専門用語が中途半端に解説されないまま使われて、それって結局どういうこと?って...続きを読むPosted by ブクログ
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<目次>
第1章 植物という不気味な生き物
第2章 奇妙な植物
第3章 毒のある植物たち
第4章 恐ろしき植物の惑星
<内容>
『面白くて眠れなくなる植物学』の第2弾らしい(第1弾を読んでないPosted by ブクログ -
稲垣氏は仏教の言葉も次々と出てきて、とても博学だな、と感じました。専門の植物学に比べると掘り下げ方が今ひとつですが、エッセイとして楽しく読ませて頂きました。
・ハスは約1億年前、白亜紀に地球に出現。恐竜が闊歩していた時代。化石として発見されている。花びらが多いという古代植物の特徴が見られ、おしべと...続きを読むPosted by ブクログ -
戦国武将から江戸時代あたりまでの歴史上の故事を、身近な様々な植物をネタに解説している。一つ一つの話は短くまとまっているので、読みやすい。Posted by ブクログ
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稲垣栄洋著「なぜ仏像はハスの花の上に座っているのか-仏教と植物の切っても切れない66の関係-」を読む。
植物たちは緩やかに連関しながら、それぞれが環境に対して自己最適化をすることで種として生存してきました。その生態の豊かさは驚くべきもので、植物学の深遠さはまったく底がしれません。やっぱりこの世に「雑...続きを読むPosted by ブクログ -
エゴマは縄文時代に日本に伝えられたとされ、食用油や灯油として用いられたが、17世紀初めにナタネの栽培が普及するとともに地位を失った。
サツマイモは、青木昆陽が救荒食として吉宗に上申し、貧困にあえいでいた農民を救った。関東ローム層に覆われたやせた武蔵野台地に栽培された。
戦国時代に山城が造られ、堀や土...続きを読むPosted by ブクログ -
「ナーム」という仏教誌に、7年近く連載してきた植物にまつわるエッセイを母体とする本。
だから仏教がらみの話題なのね。
第一章「仏教と縁の深い植物の謎」から第三章「心に染みる仏教と植物の話」のあたりは、他の稲垣さんのエッセイと同じテイスト。
具体的な植物を取り上げ、その生態などを解説していく。
マン...続きを読むPosted by ブクログ -
○植物学という実は奥深い世界にライトに誘ってくれる
有川浩さん原作の映画「植物図鑑」が公開されました。植物図鑑自体は雑草という普段うざったいけど実態をつかめないものを小説の中で詳説している点では画期的だが、この「面白くて眠れなくなる植物学」は雑草という概念だけでないすべての植物についてわかりやすく解...続きを読むPosted by ブクログ -
筆者は雑草生態学を専攻する農学博士で、「仁義なき生存戦略」という副題のとおり、我々の身近にある植物たちの生き延びるための壮絶な戦いの系譜がまとめられている。戦いは第7ラウンドまであり、第1ラウンドから順に、植物VS植物、植物VS環境、植物VS病原菌、植物VS昆虫、植物VS動物、植物VS人間という構成...続きを読むPosted by ブクログ
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強い植物が侵入してこないような条件の悪い場所こそが雑草の棲み処。除草されたり踏まれたりする逆境こそが雑草の生存のために必要な場となる。雑草は毟られても地面の下には無数の種を準備している。一般に植物の種子は土の中にあるので、光があると芽を出さない。ところが、雑草の種子は逆で光が当たると芽を出すようにな...続きを読むPosted by ブクログ
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タイトルから、仏像がハスの花の上に座っている理由を仏教側から解説した本だと思ったが、実際は、少し違った。
様々な植物は、色々な角度、理由から仏教と密接な関係を保っていた。
それを植物サイドから解説した本。
だから、この本の中には、見知った植物、見知らぬ植物と66種類もの植物の物語が描かれている。
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