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不浄である泥の中から茎を伸ばし、清浄な花を咲かせるハスは、仏教が理想とするあり方。極楽浄土に最もふさわしい花とされる。このように仏教ではさまざまな教義が植物に喩えて説かれ、寺や墓のまわりも仏教が尊ぶ植物で溢れている。球根が土砂崩れを防ぐ特性から墓地を守る花として重宝されたマンジュシャゲ、疫病を避ける物質を持つため鬼門に植えられるナンテン、神聖な花の象徴であり寿命が長いために墓に供えられるキク。人気植物学者が、仏教が理想とした植物の生きる知恵を楽しく解説。植物と仏教の新たな魅力がわかる一冊。
...続きを読むPosted by ブクログ 2019年05月25日
本書は、仏教と植物、またそれにまつわる人々の暮らしについてとても分かりやすく解説してあり、専門知識が無くとも楽しく読めます。
何故マンジュシャゲは暮らしに身近な場所に生えているのか、何故蓮は清浄な花とされるのか、等改めて問われると答えに詰まってしまう事柄の回答がここにあります。
仏教や植物、日本文...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年05月28日
仏教には植物に関する例え話が多い。仏教では植物にも仏生があると考える。しかし、キリスト教やイスラム教では、人間と人間以外の生物を大きく区別している。植物は人間に利用されるものと考える。一方、日本人にとっては全ての生物が仏生を持った存在だ。
植物は動かない。種が落ちたところで生きて行く。そこで精一杯生...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年06月05日
植物のトリビア本としても、様々な蘊蓄が開陳され、面白さは半端ない。
しかしこの本のすごいところは、それらの植物や昆虫と、仏教ひいては人間の思想や心とかかわりの問題、最終的には地球や宇宙の存在まで到達するその哲学的思考であろう。
西洋思想やキリスト教との差異にも触れ、仏性の深淵に誘い、人間の存在を穏や...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年02月13日
仏教誌に連載されていた、仏教にまつわる植物の話色々。
曼珠沙華が元は食用として持ち込まれたなど、興味深い話が盛りだくさんだった。
人は古来より植物の特性を知り活用してきた。いつの間に自然は遠いものになってしまったのだろう。
個人的に納得したのが日本人の植物に対する価値観。
教義や体質や嗜好ではなく「...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年06月07日
稲垣氏は仏教の言葉も次々と出てきて、とても博学だな、と感じました。専門の植物学に比べると掘り下げ方が今ひとつですが、エッセイとして楽しく読ませて頂きました。
・ハスは約1億年前、白亜紀に地球に出現。恐竜が闊歩していた時代。化石として発見されている。花びらが多いという古代植物の特徴が見られ、おしべと...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年11月02日
稲垣栄洋著「なぜ仏像はハスの花の上に座っているのか-仏教と植物の切っても切れない66の関係-」を読む。
植物たちは緩やかに連関しながら、それぞれが環境に対して自己最適化をすることで種として生存してきました。その生態の豊かさは驚くべきもので、植物学の深遠さはまったく底がしれません。やっぱりこの世に「雑...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年08月20日
「ナーム」という仏教誌に、7年近く連載してきた植物にまつわるエッセイを母体とする本。
だから仏教がらみの話題なのね。
第一章「仏教と縁の深い植物の謎」から第三章「心に染みる仏教と植物の話」のあたりは、他の稲垣さんのエッセイと同じテイスト。
具体的な植物を取り上げ、その生態などを解説していく。
マン...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年05月29日
タイトルから、仏像がハスの花の上に座っている理由を仏教側から解説した本だと思ったが、実際は、少し違った。
様々な植物は、色々な角度、理由から仏教と密接な関係を保っていた。
それを植物サイドから解説した本。
だから、この本の中には、見知った植物、見知らぬ植物と66種類もの植物の物語が描かれている。
...続きを読む
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