遺伝子はなぜ不公平なのか?

遺伝子はなぜ不公平なのか?

880円 (税込)

4pt

遺伝子は、私たちが生きるための武器だ――。
生物の進化の歴史から学ぶ
ダメな自分の存在理由

なんの結果も出せないとき、
自分の努力不足や能力のなさを呪ってはいけない。
それはすべて、遺伝子のせいだ。

・平凡な自分にどんな価値があるのか?
・秘めた可能性はどうやったら見つかるのか?
・遺伝子の本当の目的とは何か?

懸命に生きるあなたへ贈る、
植物学者からの渾身の努力論。


【目次】
プロローグ―すべては遺伝子のせいだ
世の中は何と不公平
努力をすればいつか報われる?
すべては遺伝子のせいだ
努力で遺伝子に逆らった結果
「ビリがなければ一位はない」
どうして足の遅い遺伝子があるのか?
進化の過程で残された個性の意味

第1章 世界がもし“勝ち組”だけだったら―個性とは何だろう?
エリートばかりが残ったらどうなる?
もし世界が全員「僕」だったら
一卵性双生児に個性が生まれるとき
九八パーセントのガラクタ遺伝子の意味
生物がさまざまな答えを用意するとき
明るい人が正解か、暗い人が正解か

第2章 私たちはなぜ人と比べたがるのか?
頭がいいって何だろう?
「エラい人はいない! みんなバカ!」
頭の良さは勉強の出来不出来で決まる?
比べて評価する私たち
脳は「多様性」に耐えられない
やっかいな植物の分類
人間は世界一比べることが好きな生き物
多様性と管理社会は相性が悪い
“おいしいお米”は、おいしくなかった?
意味のわからないルールの正体
人間の悩みのすべての根源
のろまは長所である
生物は意味のない個性を持たない

第3章 人生は自分の武器を探す旅である
「あきらめる」は「明らかにすること」
自分のパーツは箱を開けてみなければわからない
才能は自分の手柄じゃない
持ち合わせた遺伝子を愛するということ
努力をしなければならない本当の理由

第4章 なぜ生命は死ぬのか?
遺伝子の壮大な挑戦
ダーウィンが解けなかった謎
なぜアリは自らの遺伝子を残そうとしないのか?
働きアリが女王アリを利用している
単細胞生物の意外な弱点
オスはなぜ子どもを産まないのか
命にはなぜ限りがあるのか

第5章 遺伝子四〇億年の旅
役に立たない私にも意味はある
伸びる爪のすごい仕組み
DNA・遺伝子・染色体・ゲノム
たんぱく質の驚きの役割
私たちはかつて不老不死だった
身体は偉大なる遺伝子の歴史
生きる意味は細胞たちが教えてくれる

第6章 人生の使命
親は選べないけれど
四〇億年のバトンを持つ私たち
七〇兆分の一の奇跡
あなたは過酷なサバイバルレースを生き抜いた
この世はあまりに厳しすぎるけれど
「死ぬほど苦しい」と思ったときは

第7章 欠点には意味がある
「悪いこと」をしたくなるのはどうして?
「本能」と「知能」という戦略
失敗経験は実はすごい
「群れ」が生き残るために必要なこと
ホモ・サピエンスは弱いから生き残った
助け合うと幸せな気持ちになるのはどうして?
生きづらさの問題は、たいていは社会にある
突然変異は進化のチャレンジ
なぜ人は生殖機能を失っても生きるのか?
私たちは皆、弱い生き物
きっと、足が遅いことにも意味がある

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遺伝子はなぜ不公平なのか? のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    ■命にはなぜ限りがあるのか
     「死」は40億年に及ぶ生命の歴史の中で最も偉大な発明の一つ。一つの命がコピーをして増えていくだけであれば、環境の変化に対応することができない。変化し続けるために生命は「死」を作り出した。
     新しい命を宿し、子孫を残せば、命のバトンを渡して古い命は消えてゆく。この「死」の

    0
    2025年06月01日

    Posted by ブクログ

    新書のイメージを覆すような親しみやすい文章で、あっという間に読み終えた。
    最後の締めくくりのエピソードに泣いた。
    新書で泣いたの初めて。

    0
    2025年01月05日

    Posted by ブクログ

    生物学的観点から生きる意味について考えさせてくれる良書でした。
    ただ、他の方がコメントされているように深く考察されたい方には物足りないかもしれません。

    0
    2025年01月04日

    Posted by ブクログ

    自分がコンプレックスに感じている個性があるかもしれない。でもそれは生物学的な観点から言えば必ず意味があるものである。ただ現代の評価軸で評価されればコンプレックスに感じるというだけで、必ず意味はあるのだから生まれる時代が悪かったというただそれだけである。
    この本は自分の個性について改めて考える機会を与

    0
    2024年11月27日

    Posted by ブクログ

    人が生き残ってきたのは弱いから。弱いからこそ利他的に生きることで生き残ってきた。
    得意、不得意があるのは集団でみれば、その個性が必要だから。これは職場という組織でも類推される。

    0
    2025年03月13日

    Posted by ブクログ

    光明を得たような読書であった。

    進化が弱肉強食に完全に決着がつくなら、最も強い生き物のみが残る。だが、食料としての弱者が居なくなれば、強者も生きていけない。こういう論理で考えたとしても、強者に都合の良い生態系は形成されそうだが、実際にはこうした「食物連鎖」に関与しない種も多く存在する。熊やライオン

    0
    2025年09月20日

    Posted by ブクログ

    2025.8.19
    文章は面白い。けど、期待していたようなことは書いてなかった。(生存のために多様性が必要、という一般論だけだった)

    0
    2025年08月19日

    Posted by ブクログ

    遺伝子の秘密を解き明かすため、筆者なりの知見がてんこ盛りでした。
    特に自分に劣等感を抱いている方は、自分が苦手だとか劣っていると思っている部分について何かしらの知見が得られるのではないでしょうか。

    0
    2025年01月11日

    Posted by ブクログ

    植物学者による遺伝子論。たいへんわかりやすく書かれており、内容もなるほどと思えるもので、楽しく読むことができた。しかし、専門家ではないので、単なるエッセイに終始し、ブログを読んでいるような感覚を覚えた。

    0
    2024年12月22日

    Posted by ブクログ

    遺伝子が全てを決めていると言う話で興味深かった。作者のお父さんはすごくスポーツ万能で、お母さんは運動音痴結果、その子供である。作者は運動音痴逆上がりを努力しても、人並みにしかできない子もいれば、23回の練習でくるくる回る子もいるセンス遺伝子それを踏まえた上でどこまで努力するかを考えていきたい。

    0
    2024年12月11日

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