【感想・ネタバレ】はずれ者が進化をつくる ──生き物をめぐる個性の秘密のレビュー

あらすじ

「平均的な生き物」なんて存在しない。個性の数は無限大。唯一無二の生命をつなぐために生き物たちがとってきたオンリーワンの生存戦略。

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Posted by ブクログ

しみる。これはすごい。
子どもが読むかと思い買ってあげたものの、本棚に寝ていたので読んでみた。より一層、子どもに読んでほしくなった。農学とのことですが、生物や進化や、なんだか哲学のような。小難しさは全くなく、だけど響く言葉が連発です。
どうやって子どもに読んでもらおうか。読む気にさせようかw

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2025年11月24日

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今の場所で咲けない人たちに、植物学の根拠をもって優しく語りかけてくださっている。ふつうの人はいない。平均値もない。あるのは多様性。人間は本来自然界の生き物だから、好きな方向に伸びていきたい。ちょうど家族の不登校で心が乱れていたため、「8時間目」「9時間目」と「おわりに」で、とても励まされた。生きていくヒントをいただいた。今はじっと根をはる時間と思う。
稲垣先生、ありがとうございます。

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2023年11月24日

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ネタバレ

とて読みやすい。著者は農学部の教授である。文章の表現から筆者がきっと学生にとって優しい先生なのではないかと感じさせられる(激しい思い込みかもしれないですね、すいません)。難解な漢語も言い回しもせず、ゼミで話をしているかのような文体なので、自分のゼミを懐かしく思い出してしまった。個性というものが自然と現れる人になろう!と思わせてくれるそんな本だ。個性とは?、ふつうとは?、区別とは?、多様性とは?といったなんとなく分かった気になっている言葉だけど、これらをあらためて深く考えさせてくれる。ぜひ就職活動をしている学生さんにお勧めしたい。大学のゼミの後輩の方々にもオススメである。

この本を読むきっかけは、息子が塾で私立中学入試の国語で出題されたおすすめの本として紹介されていたものだったのだけど、大人が読んでも十分考えさせられるし、楽しめる。しかし最近の小学生はとても良質な論説文を読んでいるのだなぁと感心させられる。本を読むのは大事だけど、それだけの頭でっかちにならずにチャレンジする行動力や非認知能力もぜひ鍛えて、個性を大切にする素敵な大人に成長してほしいと思う。

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2023年10月09日

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植物を通じて個性とは?多様性とは?らしさとは?を語っている。
人と植物を比較しているので読みやすいです。
中学入試頻出文とはいえ、大人も読むと惹きつけられることが多いです。
頻出文なる理由がわかります。

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2023年09月20日

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古来より、生物は自分の命をつないで、現在に至る。
その過程で、一番であるものだけが生き残って、バトンをつないできたわけではないことが、雑草から人類までの進化を見て、勇気をもらった。

自分に自信がない、そんな若い子から、わたしのような人、たくさんいると思うが、ぜひ読んで欲しい。

あなたは必要なんだよ、あなたはあなたのままでいいんだよ、という言葉の裏付けが、本書を通して感情論でない説明ができるし、納得した。

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2022年09月03日

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身近な生物を例えに、個性とは?等人の核心に迫る内容について書かれてるんですが、その生物の事例がわかりやすくて、納得感がすごくありました

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2022年08月11日

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ネタバレ

生物の進化をテーマに、多様性の大切さなどを説いていて、勉強になりました。
なぜ雑草は雑草なのか、どうして人間の脳は比較したがるのか、など、すべては合理的に考えられるのだな、と。
この時代、いろいろと参考になります。

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2022年07月19日

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これは名著!
子供にも大人にも,みんなに勇気をくれる一冊!
今6年生の息子が塾の先生から「6年生になる前に読んでごらん」と,勧められて1時間くらい没頭して読み切ったのは納得!その後も何度も読み返してたみたいで,内容をほとんど覚えてしまった様だ.
最初から最後までココロが動いて,あったかくなって,「今,ここにいて良かったー」って想いが溢れてくる.全人類にオススメ!

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2022年07月18日

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農業研究者であるが、農業にじゃまとなる雑草の研究もおこなっている。雑草だけではなく生物進化についても書いている。雑草は踏まれても踏まれても立ち上がるのではなく、踏まれたら立ち上がらずに身をつける、ということでオオバコの例を出している。
 個性とは何か、について、文科省の現在の方針についての参考になると思われる。個性について言及した卒論を書く場合には参考になる文献とあるであろう。

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2021年12月21日

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とても読みやすかった。具体例が書いてあってイメージができた。また、ナンバーワンになることが大切だと知って自分のフィールドを探してみようかなと思った。生きることや生まれていることに感謝したい

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2021年12月19日

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ナンバーワンを目指す

ナンバーワンになれる場所を探す

外れものの存在価値に改めて気が付く

読みやすくためになる

確かに、中学入試に良い感じですね

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2021年11月14日

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「平均で比較する」、「境界で区別する等」は、人間が世の中を分かりやすくするために勝手に作ったもの。本当は世の中には平均も区別もないし、そもそも「ふつう」なんてものはなく、比較する意味もない。なぜならみんなバラバラで、バラバラであることに価値があるから。

自然界ではナンバーワンしか生き残れない。だから生き物たちは、それぞれ自分がナンバーワンになれる環境を見つけて、棲み分けて共存している。進化の過程で海から陸へと新天地を開拓してきたのは、それまでの住処で競争に敗れて追いやられた「弱いもの」たち。

雑草は踏まれても立ち上がらない。その代わりに、横に延びることや根を伸ばすことにエネルギーを使い、どうにかして種子を残す。大切なのは、一番重要な目的を見失わないこと。

「自分らしさ」「個性」を大切にして、それを発揮できる場所(ニッチ)でナンバーワンになればいいというメッセージにあふれた一冊。
中高生向け。大人にはやや物足りないかも。

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2025年10月16日

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前に読んで好きだった新書と同じ筆者だった。タイトルが惹かれるんだなあ。稲垣さんの言葉の紡ぎ方がわたしは好きだなあ。

個性は大切
といいつつも、
ときにはその子らしさを許せないことがある。
わたしも個性とはなんなのか言葉にできない。

『ふつう』
何も考えずに発してしまうこの言葉。
自分の発する言葉を意識していきたいと思った。

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2025年07月31日

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個性、ふつう、区別、多様性
らしさ、勝つ、強さ、大切なもの、生きる

自己肯定感や自己効力感など
非認知力が大切だといわれる時代に
大人ももう少し大きくなった娘にも
一読の価値ありな一冊でした

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2025年02月24日

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人間の脳は、複雑なものが苦手で、できるだけ整理してバラバラなものをまとめようとする。
多様性っていいながらも、協調性とか空気を読むことが求められる社会は、言葉が独り歩きしてるような気がしてたから、ここはスコンと腑に落ちた。
じゃーそういう中で、どう自分を大事に生きるのか?
自然界、生物界からのヒントを例にオンリーワンの生き方を解りやすく教えてくれる本。

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2024年11月10日

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  凄く柔らかなトーンで、わかりやすい言葉と例えで、個性という生き抜く力について説明された本。

 雑草は踏まれたら立ち上がらないというお話も、とても興味深かった。
 頑張り方や頑張る方向性も、自分にあったものを探していけばよい。オンリー1になれる場所でナンバー1を目指せばよい。ありのまま、個性を大切に生きるとは、そういうことなのかもしれない。

 なかなか自分を知る、自分の強みを活かすというのは難しいし、いつまで経っても自分探しが終わらない私は、死ぬまで迷子なのかもしれないけれど、自分探しというニッチなフィールドで、ナンバー1になれたら、それはそれで面白い人生なのかもしれないな。

 などと、あまり深く考えないで思ったりした。
 正解がない、答えが出ないって、わりと辛いし気分が晴れないのにね。

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2024年05月04日

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大人が読んでも楽しめますが、子供が読むともっと楽しめる思います。「個性」とは何か、生物や雑草から深く理解できます。

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2023年10月07日

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ネタバレ

雑草は強い、、、のではなく弱いのだ。
弱いからこそ生き延びられた。
ホモ・サピエンスもそう。ネアンデルタール人は協力できなかったから生き延びられなかったが、ホモ・サピエンスは弱いところがあり、一人では生きていけなかったので協力して助け合うことで補い合って生活していた。そのおかげで、危機に対応でき、生き延びられたということが書かれていた。
弱くて逃げて、「生きられる場所を探して」生きてきたのが、今残っている生物種なのである、というのには、目を見開く思いだった。

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2023年09月03日

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コロナ禍や不景気、色々生きづらい世の中ということもあり、普通の生活を送ることがしんどく感じることがある。適応障害やうつなど、心の課題を抱えるのは環境やタイミングの問題なんじゃないかと感じるくらい身近な存在になったし、それくらい社暗く感じる今の社会。
「普通」に働いて、「普通」に結婚する。
自分の親世代がこなしていたことが難しくなった今だからこそ、個性を尊重することが必要だとこの本を通じて改めて感じた。
SDGsがトピックになったりするけれど、そもそも現状維持・検討する・様子見というもの自体が衰退の要因。変化を求め、行動することが再生可能な社会になる

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2022年11月06日

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「生き物はみんなオンリーワンであり、ナンバーワンである」
「生きたくない生き物はいない。ただ与えられた今を生きる」
生き物から教えてもらうことがたくさんあった。
生物学の本だが、まるで哲学書のような一面もあって面白かった。

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2022年10月02日

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ネタバレ

みんな違って当たり前。それをよく理解できた。
オンリー1の世界でナンバー1になる。ある環境下で生存競争に勝てなければ、他の環境を求め、その環境下でも生きていけるように適応する。結局、負けた者が開拓地を求め、それがホモ・サピエンスになったと。なるほど。生物って凄いなと、あっぱれです。

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2022年08月06日

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かなり平易に書かれている。
高校受験レベルの文章で読書体力なくても
読破できる。学級文庫レベル

雑草研究者が人間の生き方を
雑草を始め、他の生きものと比べて
それを再考するもの。

キーワード
競争、ニッチ、多様性、個性、普通とは等



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2022年05月14日

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多様性をテーマにする展示で出会った本。「七時間目 強さとは何か?」が印象的だった。

john philip grimeという生態学者によると、植物が成功するための強さは3種類あるそうだ:
①競争に強い
②過酷な自然環境に耐えられる
③変化を乗り越える力。

例えば、雑草は①②は弱いが③は強い。(森林だと他の植物との競争に破れるし氷山では耐えられないが、人に踏まれたり刈られたりしてもすぐ生えてくる!)

①〜③は動物にも言える所はありそう。
競争や戦いに強いものが勝つとは限らないし。(例.チーターvsガゼル)

人類は動物界において肉体的に最強ではないが、生き延びている。それは僕らが知性という武器を持っていたからだ。

さらに人類の中でも、ネアンデルタール人ではなく僕らホモサピエンスだけが生き残った。ネアンデルタール人は僕らホモサピエンスより身体能力が高く脳の容量も大きかったというのに…。
それはホモサピエンスが「助け合う」という能力を発達させたかららしい。

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僕は競争が嫌いだし(①)、長時間労働も耐えられない(②)。けれど変化を乗り越える力は意外とあるのではと期待してみたり、あるいは全く違う切り口の強さがあると妄想してみたり。
自分の中に弱さがある限り、自分の新たなポテンシャルを探す旅を続けてみたくなるもんですわ。

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2022年03月13日

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2021年中学入試出題No.1と帯に。小学校3・4年生からでも読めそうな、やさしい文章。

でも、農業学者としての知見で豊富な例をあげながら、どう生きるべきか、個性とは、といったことを語ってくれています。

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2022年01月08日

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自分の勝てるフィールドでナンバーワンになればいい。それぞれの環境でのナンバーワンがたくさんいるから、地球上にはたくさんの生物種が存在する。

そもそも比べるという行為は人間の脳の癖みたいなもの。比較して分類しないと人間の頭は気持ち悪いと感じる。しかし、生物は人間が分類したり比較したりできるほど単純ではない。

あるがままであれ、あなただけのオンリーワンでナンバーワンになればいい。

…っていう本。自分とは何か?で悩んでしまっている中高生に向けての本だったけれど、今でも自分を見失っている私にとって、心に響く言葉がたくさんあった。

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2021年12月28日

Posted by ブクログ

この世の動植物はナンバーワンになることとオンリーワンになることを両立させている。抽象を語っているが、合間に必ず具体が挟まっているので理解しやすい。

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2021年12月25日

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地球全体を俯瞰してみると、人間も動物や植物と同じ生き物であることに改めて気づきを得ました。

”自然界に境界はありません。”(抜粋)

まさにそうなのです。
本を読みながら、境界を勝手に作って視野を狭めている自分に嫌気がさしてきました。
自分で自分の首を絞めていたんですよね。

世間でよく聞く”多様性”、”ダイバーシティ”といった言葉。
こちらの書籍を読むと、それって当たり前の事なんだね、って事がわかります。
どんなに似通った趣味趣向であっても、全く同じ人間は誰一人といないし、同じものを見ていても、感じ方・考え方・伝え方が異なるのは当然のことと思えてきます。
むしろ、全く同じ考えの人間がいないからこそ、この本で言う”ナンバー1”になれる場所を見つけ出せるし、そこで生きていくことができると言ってもいいのかもしれません。

苛酷な毎日を送っている私たち(?)に向けた著者の応援メッセージがあるので、ご紹介します。

”雑草のように空を見上げてみてください。
太陽が降り注いでいます。青い空が広がっています。白い雲が流れています。
おそらくは、それが雑草たちが見ている風景です。”(抜粋)

メンタルやられていると、どうしても下を向きたくなります。
その時にこのメッセージを思い出してみてください。
顔を空に向けたくなりませんか。

頑張っていくぞ~!

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2024年05月29日

Posted by ブクログ

将来できるかもしれない子供に読ませたいと思った。
中身についていうと、同じことを違う例えで何度も繰り返しているようにみえた。章ごとに言っていることがそんなに変化しないののも退屈だった。
 小さい頃は何事も競争させられた。まだ世の中がわかってないときに運動でも勉強でも競争させられたら、違うことに価値があるなんて思うなんてことは無理。この教育のやり方を変えずに考えた方だけを無理やり変えようとしているのがいま。子供にとって厳しい世界になっていはしないか。

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2023年09月01日

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ネタバレ

ナンバー1になれるニッチを探すには、コツが二つあります。
一つ目は、小さくしぼりこむこと
二つ目は、フィールドは自分でつくること

「好きなこと」、「得意なこと」、そして「人から求められること」、そんなニッ値のヒントを探し当ててみましょう。そして、「小さなチャレンジ」を繰り返すのです。

人間は勝ち負けが好き
しかし、「勝ち」っていったい何なのでしょうか。
あなたが楽しく満たされていれば、それでいいのではないですか。

負けたっていい
偉人たちは、どうやってこの境地にたどりついたのえしょうか。
おそらく彼らはいっぱい戦ったのです。そして、いっぱい負けたのです。

敗者が進化する
勝者は戦い方を変えません。負けたほうは、戦い方を考えます。負け続けるということは、変わり続けることでもあります。

「高さで評価される」ということは、皆さんにとっては成績や偏差値という言葉が当てはまるかもしれません。「高さ」という尺度は大切な尺度です。「高さ」で測ることはダメなことではありません。成績は悪いより良いほうが決まっていますし、成績が良い人はほめられるべきです。しかし、それだけのことです。それはたった一本のものさしではあったたった一つの尺度に過ぎません。大切なことは、高さで測れることは、成長を図るたった一つの尺度でしかないと知ることです。

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2022年08月02日

Posted by ブクログ

最後まで読んでシンプルに思ったこと…

著者が伝えたかったこととは異なる理解をしてしまったかもしれませんが…

どのような生物も必死に生きている。
もちろん人間も。

ただ人間は時にその命を自ら断つことを考えたり、病んだりすることもある。

知能という点で他の生物より優れた人間ではあるけど、優れすぎているがゆえ、マイナス思考に陥ってしまうこともあるのかなぁ…

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2022年01月14日

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