中島久枝のレビュー一覧
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日本橋牡丹堂シリーズ第十二弾。
初春を迎え、麗らかな日々の中での菓子作り。
小萩庵に入る注文は、小萩に人としての試練を与え、成長を促す。
鹿の子の思い・・・おとっつあんになってほしい。10歳の茜の
真摯な願いのため、贈る菓子を作ったが、岩蔵は姿を
消してしまう。母子の、岩蔵の亡き親方への思いが揺れる。
黒茶、花茶に合う菓子は?・・・札差・白笛の清国茶の茶会、
山野辺藩の新留守居役との顔合わせ、更に葬式饅頭百個の注文。
まさに天手古舞な一日に。だが、須美の機転が救いとなる。
とびきりかたい、かりんとう・・・国学者の父が煙草を控えるための
母子からの菓子の注文。百人一首の謎かけを添 -
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冬の景色に彩られる中、小萩は菓子を考える日々を過ごす。
松兵衛の紅花色・・・鎌倉へ伊佐と共に里帰りした小萩はかつての
伊勢松坂の主・松兵衛と出会う。かの店の秘伝の紅花色。
それを伝授されての江戸への帰り道、伊佐は実母への想いを
小萩に語る。そして未来の家族についても。
杉崎と名残りの松風・・・初めての茶席に使いたい松風とは?
手掛かりを探す中、山野辺藩留守居役の杉崎が重い事項を
抱え国に帰ることに。杉崎とお文はそれぞれの場所で、
やるべき事に立ち向かい、進んで行くのだろう。
雪の日の金柑餅・・・今は無き菓子屋の金柑餅に込められた想い。
息子からの手紙でわかる家族 -
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小萩庵に依頼する人々の心に内在する想いを受け、
相応しい菓子を考案する小萩の、成長する姿を描く。
異国の風にときめく甘さ・・・阿蘭陀好みの材木商からの依頼。
遥かなる異国に想いを馳せ、皆で工夫して菓子を作る。
異国の如く、俺たち菓子の世界は広くて楽しいんだよ。
帰らぬ人と月見菓子・・・月見菓子を注文した女性の想い。
十五夜の明るい満月は彼女の心に相応しいのか?
亡き許嫁との思い出は、何時か月の流れと共に変わる。
重陽の節句に菊の香を・・・菊を愛でる宴の客への土産菓子。
それは商いでの苦難を乗り越えさせてくれた一鉢の菊と、
与えてくれた相手への感謝に。花はなくともそこにあ -
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時代物ってあまり読まないけど、この著者の作品は読みやすくて好き。
読み始めたきっかけは和菓子が好きだったから。
他の作品も読んでるし、この牡丹堂ももう10冊目。
さらっと読めるけど、なにか心に刺さるときがあって。
今回タイトルにもなっている菊花ひらくの話の最後、
真面目に努力した人間が報われて、嘘ついて欺いた人間は引きずり落とされるのが、勝代いいなと思ってしまった。
昔の日本て、しきたりとか身分とかあって
そこから実力主義的なところも取り入れるとなると
難しいなって思ったり。
未だに慎ましさが美徳だと思ったりする人もいるし、
相当の対価を貰うのが当たり前だと思う人もいる。
頑張っても報われ -
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日本橋牡丹堂シリーズ第九弾。
伊佐との祝言を経て、小萩は新しい生活へ。菓子への想いもまた。
牡丹か萩か、祝い菓子・・・祝言と新居の準備に力を尽くす。
そんな皆の気持ちを大事にしたい。菓子は二人を繋ぐ縁。
忘れがたみの大工道具・・・初めての長屋生活に慣れてきた頃、
伊佐が貰った亡き大工の形見が騒動を起こす。
雲海の城と御留菓子・・・見世に山野辺藩の顔になるような菓子の
依頼が。だが小萩は千草屋のお文の縁談が気になる。
菓子で巡る旅の思い出・・・某氏の話から、お文の覚悟を知る小萩。
では自分は?菓子への想いは何処へ?水江の言葉や
お滝の出産を経て、未来への気持ちを巡ら