あらすじ
藪入りの休みに、小萩は伊佐と夫婦になって初めて鎌倉に里帰りした。地元の幸で歓待される賑やかな日々。そんな中、大仏見物で寄った茶店で、伊佐が梅の干菓子に目を留める。華やかでかわいらしい紅花色。それは、勝代に見世を乗っ取られて江戸から姿を消した伊勢松坂の松兵衛が作った菓子だった――。季節の菓子と人情にほっこりする大好評シリーズ第十一弾。
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Posted by ブクログ
杉崎とお文さん…想いあっているだろうに、どちらも凛として自分のやるべきことをやる、と心に決めているのが格好良くもあり切なくもある
娘から母への話、苦労が多そうな結婚なのが心配だけれど…絶対幸せになってほしい!と思える素敵な親子だった
松兵衛さんからの想いを受け取った伊佐、しっかり受け継いでいるようで嬉しい
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薮入りに伊佐と小萩は鎌倉へ里帰り。この頃の人って本当に健脚ですよね。50キロ以上の道のりを2日で歩くんだから。鎌倉で伊勢松坂屋の元の主人、松兵衛と再会、伊佐は伊勢松坂屋の紅色を伝授される。松兵衛さん元気でよかった。杉崎様国元に帰ってしまったんですね。次の留守居役はどんな方なのか。金柑餅食べたいなぁ。会津の教えは厳しい。
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冬の景色に彩られる中、小萩は菓子を考える日々を過ごす。
松兵衛の紅花色・・・鎌倉へ伊佐と共に里帰りした小萩はかつての
伊勢松坂の主・松兵衛と出会う。かの店の秘伝の紅花色。
それを伝授されての江戸への帰り道、伊佐は実母への想いを
小萩に語る。そして未来の家族についても。
杉崎と名残りの松風・・・初めての茶席に使いたい松風とは?
手掛かりを探す中、山野辺藩留守居役の杉崎が重い事項を
抱え国に帰ることに。杉崎とお文はそれぞれの場所で、
やるべき事に立ち向かい、進んで行くのだろう。
雪の日の金柑餅・・・今は無き菓子屋の金柑餅に込められた想い。
息子からの手紙でわかる家族の心情。母と息子の絆の深さ。
合い間に挟まれる酒饅頭の顛末は幹太の成長が感じられる。
娘から母に贈る祝い菓子・・・嫁ぐ娘から感謝を込めて母に贈る
菓子を頼まれた、小萩。そんな時、徹次が子どもを助け、
怪我を負うが・・・他人の噂に惑わされてはいけません。
新刊前の第十一弾。
小萩と実家、松兵衛、伊佐と母、お文と作兵衛、
卯祢とその子どもたち、お景と嫁いだ家、
おりんとすゑ。描かれたのは様々な家族の姿。
そして年月の経過。
少しずつ変わってきた伊佐は優しい目で笑うようになった。
かつて肩肘を張っていた須美も丸くなり、笑うようになった。
幹太も菓子作りの腕だけでなく、客あっての菓子屋を考えている。
そして、杉崎が去った山野辺藩との関係はどうなるのか。
Posted by ブクログ
シリーズ11冊目、飽きずに楽しく読んでます。
1冊目からすると、大分皆年重ねてるなと改めて思う。
元々和菓子好きで読んでたけど、
どんどん人情の方に心がいってる。
結婚したり、子供が育ったり、再婚だったり…
自分も古い躾されてきたからか
この時代背景でも気持ちがついていく。
続いて欲しいなと思う作品。