あらすじ
じゅうじゅうと脂ののったさんまの塩焼き、柚子の香りとともにぷりぷり濃厚な白子を味わう柚子釜、ていねいに蜜を含ませた栗の渋皮煮──面倒見のよい姉御肌のおかみ・お高が切り盛りをする一膳めし屋「丸九」は、今日も大繁盛。ある日、先代から丸九で働くお栄は、一人歩きの夜道で、誰かに見られているような気配を感じる。それが度重なり、もしや別れた亭主ではと不安になるお栄。一方、色恋には奥手になってしまうお高は、旅に出たきり音沙汰のない作太郎のことでやきもきして……。実りの秋、人想う秋。ますますおいしくて目が離せない、シリーズ第四巻。
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松江の夏すずき、江戸の寒すずき、とか。松江に居た時、耳にしなかったですがw。楷書で凛としたいい女お高29歳、恋心を失わないお栄48歳、そばかすの可愛いお近16歳、鉄壁のトリオで営む一膳めし屋丸九。とてもいい店です。飲み屋で女を相手に占い(手相)もどきをする男、現代だけでなく江戸でもいたんですねw。私はできませんがw。中島久枝さんの料理シリーズも第四巻に。名調子です! 「白子の柚子釜」、2020.10発行。
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安定的な面白さ。お高さん、お栄さん、お近ちゃんの三人の距離感がちょうど良くて、三人のお出掛けは楽しそう。静かにハマっている時代小説。
夜中や明け方目覚めた時に少し読んで江戸時代へ旅して、また寝る。
温かい人情話だから癒される。
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人には様々な顔がある
お高さんには店の主人やしっかりものの姉さん、恋でうじうじしてしまう乙女な顔も
お栄さんやお近ちゃん、そして作太郎にも今までとは違う一面を見せられた
色恋含め(草介出てきたし!)今後の展開がわからずどうなるのかなと続きが待ち遠しい
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姉御肌のおかみ・お高が切り盛りをする一善めし屋
「丸九」は今日も大繁盛。ある日、丸九で働く
お栄は、夜道で誰かに見られているような気配を
感じる。一方、お高は旅に出た作太郎のことで
やきもきし…。人情派時代小説第4弾。
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第一話 たこは芋に、山芋は鰻に
第二話 さんまのわたは、ほろ苦い
第三話 菊の香りに癒される
第四話 出世魚の真意
食後のちょっとした甘味もあって、ごちそうさまでした
「ねぇ、お願い。来てよ。いいでしょ」
おりきは拝むしぐさをする。
「分かったよ。しょうがないねぇ」
おりきは答えた。
答えたのはお栄だと思うのですが……