斎藤美奈子のレビュー一覧
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『週刊朝日』で10年にわたって連載されていた『今週の名言奇言』全490冊の中から厳選された154冊分の書評をまとめた書評本
見開き2ページに切れ味鋭い美奈子節であらゆるジャンルの本が紹介されとりました
いやー斎藤美奈子さんやっぱ好っきやわー
もちろんあれも読みたいこれも読みたいとなったんですが、わいは今回これ、レビューのお手本としても使えるんじゃね?なんて感想を抱きましたよ
なんていうかレビューの完成形のひとつはここにあったなって感じ
もちろん相手はプロ中のプロですからね
簡単には真似できませんよ
短い文章で本の内容をきちんと紹介して、興味持たせる作業を100点でこなした上で、自分 -
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ネタバレ30年毎年、ではない。
毎年はせいぜい4年で、あとは刊行直前に30年ということにするためにレンジを広く取った。
そして選書自体が「そういう傾向」のものなので、そうなるだろうなという放談に過ぎないが、まあまあ面白い。
文芸誌を集中的に読んでいた時期とも重なるので。
@以下、コピペして、【 】で追記。
2011年から令和まで、計6回おこなわれた本をめぐる対話から、日本社会が浮かび上がる。思いもよらない解釈や、意外な作品との繋がりなど、驚きと発見に満ちた、白熱の対談集!
目次
はじめに
●第一章 震災で小説が読めなくなった
ブック・オブ・ザ・イヤー2011
生存にかかわるリアリズムは最強 -
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雑誌『SIGHT』の年末定例企画「ブック・オブ・ザ・イヤー」に掲載された高橋源一郎と斎藤美奈子の対談を収録した本です。
高橋はいつものように、同時代の文学や社会状況に対して批評的なことばをさしはさみつつも、やわらかい態度でつい彼自身の気に入った小説にかんしてはわたくしなどはいくぶん好意的にすぎないかと感じてしまうような語り口で、作品の魅力を解き明かしています。そしてあいかわらず、中原昌也に対しては、手放しといっていいほどの賞賛ぶりです。
単著では舌鋒の鋭さを見せる斎藤も、基本的にはそうした高橋の調子にあわせているようですが、赤坂真理の『東京プリズン』については、「主人公が女の子なのにすごい -
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日本と世界の名作を「最後の一文」に注目して語る。一作につききっちり見開き2ページ、時にバッサリと斬る近現代ブックガイド。
未読作品で面白そうだったのは、鶴見和子『南方熊楠』、中島らも『カダラの豚』、チェペック『ロボット』、藤枝静男『空気頭』、バルザック『ゴリオ爺さん』。ゴリオ爺さんってこんなリア王みたいな話なんだ。
既読の作品では、三大奇書が続くところと武田百合子・須賀敦子・米原万里が並ぶところがアツい。個人的には〈虚無への供物〉って、ミステリー小説というエンタメの一ジャンルのことというより、〈物事に意味や物語を求める行為〉そのものを指していると思っているけど。
斎藤美奈子さんの文章はなん -
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やっとシリーズ最新作までよめた。シリーズ通して安倍憎しエネルギー全開だった。安倍さんを外したら3冊が2冊になるのではと思わないこともない。
彼ら彼女の主張がさっぱりもってわいに受けいられないのは、著者のあとがきにも記載されている部分以外にも、身内に甘くて、敵に強く当たるところ。が大いにあると思う。ぶっちゃけ今の現役世代は1に2に3に4に5に経済が重要視されてると強く思う。
結局、著者たちの主張はお金がある裕福な視点から立っているので、いつまでも少数派なのではとシリーズを通して読んで思った。
主義主張も大事だが、生き延びることがもっと大事なんだよね・・・。 -
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あまりはっきりしていないのにも関わらずなぜか無理やり三つのカテゴリーにそれぞれのコラムを分けたのかがよく解らない。単純に時系列通りに並べてくれないと政治的であろうが社会的であろうが文化的であろうが全て繋がっているわけなので非常に読みづらいことになってしまった。続巻続々巻も同じかと思ったらこれらはしっかり時系列順に並んでいる。
自家薬籠中の文芸批評や文化系書籍の解説評論などは今まで通り面白いのだが、実はテキストを論拠とした手法による時事放談こそバランスが良く、こだわりが一般的でわかりやすく、それゆえかかなり本質をついているように見えた。サンデーモーニング辺りに出ている評論家などよりもよっぽど信憑 -
- カート
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試し読み
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ネタバレ<目次>
序にかえて 本文よりもエキサイティングな解説があってもいいじゃないか
第1章 あの名作に、この解説
第2章 異文化よ、こんにちは
第3章 なんとなく、知識人
第4章 教えて、現代文学
<内容>
文芸評論家(って何で食っているのか?)による文庫の解説をくさしたもの。『図書』に連載の記事をまとめたもの(だから、岩波新書)。確かに、文庫解説って、読むけど、何かわからないものが多かった。「解説」でないものが多いことがよく分かった。そして、ここまで抉っても大丈夫なのだろうか?という心配も。そして、この本を読んでいて、著者も含めて、「文芸評論家」には、出版社の編集上がりが多い -