【感想・ネタバレ】あなたの代わりに読みました 政治から文学まで、意識高めの150冊のレビュー

あらすじ

10年間、あなたの代わりに読んできました。政治家本から文学まで、話題書150冊の「肝の1文」を並べてみたら、いまの日本に至るまでの進歩、退歩、あし踏みが見えてくる。「週刊朝日」連載の「今週の名言奇言」を再編集・再構成した一冊。

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斎藤美奈子「あなたの代わりに読みました」自分用の読書ガイドはもう斎藤美奈子だけでいいな 重要な話題重要な本重要なタイミングを勿体ぶらず深刻ぶらずに賢ぶらずに論評できるのはもうこの人だけな気がする 各本見開きたった1-2ページの紹介だからさらさら読めるのも良かった

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2025年09月15日

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日本はカルトの世界的な穴場で、カルトの世界的な吹き溜まりになっている。日本の霊感商法に類するような被害は、欧米ではほとんどない。著者がカルトと認定するのは、オウム真理教、統一教会、SPGF(旧ライフスペース)の3団体。
「マインドコントロール」紀藤正樹

日本の農業が過保護だから自給率が下がったとか、耕作放棄が増えたとか、高齢化が進んだというのは間違。アメリカは日本よりよほど補助金漬けだし、農家の所得に占める補助金率は、日本が30%程度、英仏は90%以上。
「世界で最初に飢えるのは日本」鈴木宣弘

福島第一原発の事故で多大なダメージを被った人々が、2013年に会津電力株式会社を、2017年に飯館電力株式会社を立ち上げた。太陽光発電から小水力発電、バイオマス発電へと、挑戦は続いている。
「魂の発電所」池尾伸一

近世の百姓一揆は、意外なほどに非暴力的で合理的だった。百姓は何らかの事情で生存が妨げられたときは、領主に対して訴訟を行ない、それでもだめならと徒党や強訴を行う。訴状が寺子屋の教材になるほどに、異議申し立てが頻繁に行われていた。
「百姓一揆」若尾政希

長州テロリストの発想は山縣有朋を通じて旧日本軍に伝染し、侵略戦争を引き起こし、今日にまで尾を引いた。
「明治維新という過ち」原田伊織

大坂の陣で淀殿を中心とする豊臣氏を滅ぼした徳川家康は、女性が権力を持つことを恐れて御台所を置かず、側室にも身分が低い女性を選んだ。
「〈女帝〉の日本史」原武史

記紀が編纂された時代の日本は、先進国である唐の思想を手本にしていた。記紀の天皇の系譜が男系に整えられているのは、唐皇帝の男系男子継承を模倣した結果である。男系男子絶対主義が固まったのは明治期。記紀の時代の思想を大日本帝国憲法が明文化し、軍国主義化でそれが絶対視され、戦後の新憲法や皇室典範もその呪縛から逃れられなかった。
「女系天皇」工藤隆

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2025年03月17日

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一冊当たりの文章が極めて短いので、あまり深入りできていないため、以前のような面白さはなかったが、彼女らしいユニークな視点から論じる切れ味は所々味わえる。読みたい本もいくつか見つかったので、満足とは言えないまでも、読んだ甲斐はあった。

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2024年12月08日

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ネタバレ

面白かったし!ほんと私に代わりに読んでもたって著者独自の感想が読めて一石二鳥。
それは本来の目的じゃないにことはわかってるけど(著者もこれを読んで読んだ気にならないでほしいとあった。)
なんせ読みたい本が山のようにある私には、自分に嗜好じゃない本も紹介されてて政治や歴史や憲法、タレント本に関する感想は大いに勉強になった。
古来は女系天皇も容認されていたんだ。男系天皇は近年になってからだとか。
あと渡辺淳一(作家)や石原慎太郎らを軽くディスってるとこもおかしい。(大いに納得なので)
樹木希林が悠木千帆時代にかいた「心底ほれた」読んでみたい。

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2024年10月10日

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ネタバレ

「週間朝日」の連載で取り上げた10年分、全490冊の中から154冊を選び、本のテーマ別に分けて収録してある。
何冊も読みたい本が見つかった。

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2024年10月09日

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政治、社会問題、国際関連の本も読んでみたいと常々、思っていても、自分好みの本ばかり、選んでしまいます。丸々一冊、読むのは難しいのですが、この本によって、意識を向けることができました。文章がすっきりとわかりやすく、斎藤美奈子さんの他の著書も読んでみたくなりました。
少しだけ賢くなった気がします…。

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2024年09月22日

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斎藤美奈子の本は楽しい。
斎藤美奈子大好きだ。
この本は、週刊朝日に連載していた書評を厳選して一冊の本にしたものだ。
新書の斎藤美奈子の書き下ろしの本と違い、書評の字数が少なく見開き2ページで一冊分。なので、深掘りはしていないので軽く読める。
寝る前に少しずつ読んだ。

その中にも何冊か読みたい本があり、付箋したり注文したりした。(2013年からの連載なので書店で扱っていない場合が多い)
ホントいろんな分野の本を読んでくれてるので、ありがたい。
すでに読んでる本が出ると、斎藤美奈子さんの読み方は?とワクワク。(でも前述のように短いので書評というより本の紹介程度ではある)

最後がタレント・有名人の本なのだが、絶対に買って読まないけど、知ってる人たちのエピソードがわかってそこそこ面白く、「あなたの代わりに読みました」の題がピッタリだなと思った。
石原慎太郎への最後の言葉は笑った。
切れ味相変わらずよき。

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2024年09月20日

Posted by ブクログ

書評の本。
読みたいと思わせる斎藤さんの筆力に脱帽。

國分功一郎「民主主義を直感するために」(晶文社)1500円
今は体制に従っているけど、いつどうなるか分からないからな

牟田和恵「部長、その恋愛はセクハラです!」(集英社新書)900円
グレーゾーンのセクハラは、その後の対処次第でどちらにも転びます

TV Bros.編集部編「イナカ川柳」(文藝春秋)1200円
しまむらの服着て今日もしまむらへ

飯田泰之ほか「地域再生の失敗学」(光文社文庫)840円
ゆるキャラは「まちおこし」ではない

樋口耕太郎「沖縄から貧困がなくならない本当の理由」(光文社新書)900円
沖縄問題とは、濃縮された日本問題である

若杉冽「原発ホワイトアウト」(講談社文庫)700円
現在の大衆は、原始人より粗野で愚かで短絡的だ

馳星周「雪炎」(集英社文庫)860円
原発の牙城に風穴をあけてやりたいのだ

池井戸潤「民王」(角川文庫)640円
(我が国は)ミゾユーの危機にジカメンいたしており

小手毬るい「アップルソング」(ポプラ文庫)740円
私は、この醜い世界を撮りたい

渡辺淳一「愛ふたたび」(幻冬舎文庫)580円
不能だからといって、嘆き、悲しむことなんかないんだよ

垣谷美雨「うちの父が運転をやめません」(角川文庫)720円
わしは死ぬまで運転するつもりじゃ

高木亮「きりえや偽本大全」(現代書館)2000円
出された寿司を一口食べ驚愕する

井手英策ほか「大人のための社会科」(有斐閣)1500円
歴史に「もし」はないといいますが、「もし」を考えることは大切です

「あかんメール」選定委員会「あかんメール」(扶桑社)1000円
大学卒業したら一緒に相撲

塚本堅一「僕が違法薬物で逮捕されNHKをクビになった話」(KKベストセラーズ)1500円
暴れるシャブ中なんて一人もいません

蛭子能収「ひとりぼっちを笑うな」(角川oneテーマ21)800円
オンリーワンではなく、むしろワンオブゼムになりたい

栗山英樹「栗山ノート」(光文社)1300円
逆境は学びの機会として最高です

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2024年09月07日

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週刊朝日の書評連載された490冊を150冊に絞って紹介♪
ビジネス書は概要が把握できますが、小説はネタバレもあり既読ならいいのですが…

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2024年06月19日

Posted by ブクログ

安心して読める書評集。新書を中心とした評論が2/3、小説が1/3の割合だけど、逆が良かったとかってのは、無いものねだりの部分。そう言いつつ、小説部門は既読のものが比較的多く、殆どチョイスはしなかった訳で。最近、ノンフについての自分的選択基準はハードルを上げているつもりなんだけど、それでも結構、読みたい本が見つかってしまった。気になったのは下記の諸々。

福島第一原発収束作業日記
民主主義を直感するために
野党論
決定版マインドコントロール
世界で一番最初に飢える
東大女子という生き方
ぼくは挑戦人
死ぬくらいなら会社辞めればができない
地図から消される街
やばい日本史 ◯
マンガでわかる災害の日本史 ◯
大人のための社会科
知っておくと役立つ街の変な日本語
老いる意味
男が介護する
おてんとうさんに申し訳ない

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2024年05月31日

Posted by ブクログ

タイトルどおりの本紹介本。コロナ禍の頃の世相本や特定思想本などが多い感じで、本の見た目の印象ほど軽くない。
一行で超要約、見開きで本紹介という構成。
紹介本の索引があるとよかったな。

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2025年11月23日

Posted by ブクログ

これは書評ではなく感想じゃないか?と思ったものの、20/150冊を読んでみたいと思わせるのは凄い。
読みたい本を読んで感想を曝していくのは、かなり頭の中を露出する行為ね、と読んでて羞恥心を感じた。

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2024年12月28日

Posted by ブクログ

『週刊朝日』で10年にわたって連載されていた『今週の名言奇言』全490冊の中から厳選された154冊分の書評をまとめた書評本

見開き2ページに切れ味鋭い美奈子節であらゆるジャンルの本が紹介されとりました

いやー斎藤美奈子さんやっぱ好っきやわー

もちろんあれも読みたいこれも読みたいとなったんですが、わいは今回これ、レビューのお手本としても使えるんじゃね?なんて感想を抱きましたよ

なんていうかレビューの完成形のひとつはここにあったなって感じ

もちろん相手はプロ中のプロですからね
簡単には真似できませんよ

短い文章で本の内容をきちんと紹介して、興味持たせる作業を100点でこなした上で、自分だけの言葉でズバッと斬る

かっこよ!

わいもそんなレビューを書きたいと常々思ってるんだよ
思ってはいるんだよ

なんか変なとこに着地しちゃうんだよな〜

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2024年10月14日

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