斎藤美奈子のレビュー一覧

  • あなたの代わりに読みました 政治から文学まで、意識高めの150冊

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    書評の本。
    読みたいと思わせる斎藤さんの筆力に脱帽。

    國分功一郎「民主主義を直感するために」(晶文社)1500円
    今は体制に従っているけど、いつどうなるか分からないからな

    牟田和恵「部長、その恋愛はセクハラです!」(集英社新書)900円
    グレーゾーンのセクハラは、その後の対処次第でどちらにも転びます

    TV Bros.編集部編「イナカ川柳」(文藝春秋)1200円
    しまむらの服着て今日もしまむらへ

    飯田泰之ほか「地域再生の失敗学」(光文社文庫)840円
    ゆるキャラは「まちおこし」ではない

    樋口耕太郎「沖縄から貧困がなくならない本当の理由」(光文社新書)900円
    沖縄問題とは、濃縮された日

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    2024年09月07日
  • 出世と恋愛 近代文学で読む男と女

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    これだけあらすじを明かされても読みたくなってしまうのは、古典の力なのか、斎藤美奈子の腕なのか。
    両方かな。

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    2024年07月17日
  • 日本の同時代小説

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    1960年代から2010年代までの純文学を中心に日本文学の流れを解説している一冊。文学について論じた岩波新書の『日本の近代小説』は戦前の日本文学がメインのため、戦後の文学について論じた手軽に読める新書判の本は多くはない。そのような状況のなかで、斎藤美奈子さんがこの新書を出版した。
    1960年代以降の現代日本文学は多くの流れの中で存在し、このような簡潔にわかりやすくまとめられた本がなければ、現代日本文学を俯瞰することは難しいと感じる。
    この本を読んで完全に自分のなかに落とし込むことはできてはいないが、大方は現代日本文学の流れをつかむことはできたと考える。

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    2024年06月22日
  • この30年の小説、ぜんぶ 読んでしゃべって社会が見えた

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    30年間の間に発表された小説、主に10年間の間に発表された小説を中心に本読みのプロである2人が対談形式で徹底的に語った一冊。世相や日本のみならず世界で起きた出来事と絡めて、日本の文学について語られるが、凡人とは見る視点が違いすぎて、終始驚かされた。
    文学から日本の社会の動向がここまで分かってしまうとは、小説がフィクションだと軽視できない存在であると改めて思い知らされた。この30年で、イラク戦争や9.11、東日本大震災などの日本だけでなく世界をも変えるような出来事が文学にも大きく反映されていて、いかに私たちの生活にもこれらの出来事が影響を及ぼしているのか知ることができた。
    しかし、自分が読んだこ

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    2024年06月20日
  • あなたの代わりに読みました 政治から文学まで、意識高めの150冊

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    週刊朝日の書評連載された490冊を150冊に絞って紹介♪
    ビジネス書は概要が把握できますが、小説はネタバレもあり既読ならいいのですが…

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    2024年06月19日
  • あなたの代わりに読みました 政治から文学まで、意識高めの150冊

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    安心して読める書評集。新書を中心とした評論が2/3、小説が1/3の割合だけど、逆が良かったとかってのは、無いものねだりの部分。そう言いつつ、小説部門は既読のものが比較的多く、殆どチョイスはしなかった訳で。最近、ノンフについての自分的選択基準はハードルを上げているつもりなんだけど、それでも結構、読みたい本が見つかってしまった。気になったのは下記の諸々。

    福島第一原発収束作業日記
    民主主義を直感するために
    野党論
    決定版マインドコントロール
    世界で一番最初に飢える
    東大女子という生き方
    ぼくは挑戦人
    死ぬくらいなら会社辞めればができない
    地図から消される街
    やばい日本史 ◯
    マンガでわかる災害の

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    2024年05月31日
  • 出世と恋愛 近代文学で読む男と女

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    しっかり読んだことないけど、あれね、っていう題名は知ってる小説。男性の目線で描かれる恋愛や悩みすぎだろっていう主人公の青年や、意外にも奔放な女性像もあったり。これらをあまり読んでなかった分、面白く読めた。100年以上経った現代を見て、文豪達も驚くのか、変わってないと思うのか。

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    2023年11月16日
  • 学校が教えないほんとうの政治の話

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    今の政治状況に繋がる日本の近代史が簡潔に読みやすく書かれており、サクッと読めました。
    若い頃、「物は言いよう」に救われた身としては、相変わらず美奈子節が炸裂していて爽快でした。
    最近「モダンガール論」「妊娠小説」を読み返し、改めて斎藤美奈子は分かりやすく物事を(茶化したりふざけたりしながらも)伝える天才だと思いました。

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    2023年11月16日
  • 出世と恋愛 近代文学で読む男と女

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     齋藤さんは、『妊娠小説』以来変わらぬ日本で最も優れたクリティカル・リーダーだな。
     特質と問題点を、分かりやすく個性的な語り口で示してくれる。
     研究的な読みではなく、非常に批評的な読みの実践書。

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    2023年10月06日
  • 出世と恋愛 近代文学で読む男と女

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    有名恋愛小説の解説をしながら恋愛パターンを学べる本。古典から恋愛を学べるのだから高校生にうってつけだろう。中学生にはまだ早いかもしれない。大人になって読んでも味わい深い。理解できるからおもしろい。人間を一歩深く知るための本。

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    2023年09月18日
  • この30年の小説、ぜんぶ 読んでしゃべって社会が見えた

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    ロッキング・オン社長、渋谷陽一責任編集の雑誌『SIGHT』(1991年〜2014年)の年末恒例特集として組まれていた高橋源一郎・斎藤美奈子対談の再録(2011年〜14年)、19年の『すばる』誌での対談、21年の語り下ろしを収録。
    『サイト』誌上の書評対談といえば大森望と北上二郎の「読むのが怖い!」が名物企画であったが、当時の編集者曰く「取り上げられている本を一切読まなくてもおもしろい」つまり、「読み物を論評する」を超えて、「これ自体がおもしろい読み物である」というわけだが、この本にも十分当てはまる。副題にある「読んでしゃべって社会が見えた」気分にさせてくれる。
    【蛇足】高橋「2009年に民

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    2023年08月20日
  • 出世と恋愛 近代文学で読む男と女

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    むかーし読んだあの小説この小説が、なるほどーそうだったかと面白い。時々入る「いったい何をやってるんだ、武男は!」とか「このウスラトンカチが!」とかの愛ある罵りが、そりゃあ絶妙で素晴らしい。特に「このバカたれが!」は、読んでるその時の私の気持ちをそのまま代弁してくれていて、スカッとしたほど。出世と恋愛は、今も昔ものテーマですね。

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    2023年07月25日
  • 月夜にランタン(世の中ラボ1)

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    著者の2000年代後半(〜2010年)の時事批評的な3冊の「本を通じて世の中の動きを見る」連載をまとめた一冊。書評を通して、環境問題、国策捜査、テレビ業界等、10年以上経っても変わらない事象の本質を突く舌鋒はなかなか鋭い。鉄オタを昭和懐古趣味と読み違えているのはご愛嬌だが。
    赤旗シンパの著者は民主党政権の誕生を淡々と記しているが、2年後に瓦解した状況をどのように捉えているのか、続刊『忖度しません』で要確認。

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    2023年07月12日
  • 戦下のレシピ 太平洋戦争下の食を知る

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    太平洋戦争の日本とそこに住む我々の祖先を描いた映画、テレビドラマは数あるが、その食生活に焦点を当てて描いたものはあまり記憶がない。確かに、米がない、腹一杯食べたいが食べれない、人間の食べ物ではないものを無理矢理食べざるを得ない等、その結果のみドラマの背景の中で描かれることはあるが、それらの料理を作るために、どれくらい苦労して食材を調達し、料理(と呼べるか?)していたのか、それを僕は知らなかった。
    両親から、色々戦中の苦しい生活について聞いてきた自分でさえ、正直この本の内容は想像をはるかに越えていた。
    戦争は、人が死ぬだけではない。国民の生活レベルが著しく低下するため、その間に子供から大人に成長

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    2023年06月10日
  • 文庫解説ワンダーランド

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    文庫本には大抵つけられている解説に着目して批評した本。著者が結構好きなので本屋で見つけて購入。

    文庫の解説って完全にオマケ扱いしてて、好きな作家なんかが書いてたらラッキーぐらいの感覚だったんだけど、解説にもタイプがあること、時として「解説してるのこれ?」と思った感覚は自分だけじゃなかったことなんかが知れて、ほんと読んでラッキーな本だった。
    そして夏目漱石はやっぱり天才だと思った。「三四郎」、再読します!

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    2023年05月20日
  • 文庫解説ワンダーランド

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    いやー切り口が面白かった!
    共感するものもそうでないのもあるけど、解説にここまでフォーカスして今まで考えてみたことのない角度からの分析は新鮮で面白かったです。

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    2023年03月16日
  • この30年の小説、ぜんぶ 読んでしゃべって社会が見えた

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    「SIGHT」年末恒例企画「ブックオブザイヤー」は愛読していた。雑誌が休刊してしまって残念至極。どこかでまたやってほしいなあ。高橋源一郎さんと斎藤美奈子さん、最強コンビの一つだろう(豊崎由美さんと大森望さんというのも好き)。お二人の場合、小説などを論じつつ、その作品が書かれ読まれる社会的意味に斬り込んでいくところに特徴がある。

    後半の長い対談は、平成を(さらには昭和を)俯瞰する視点で話されていて、なるほどなあと思うところが多かった。確かに文学は社会の鏡であり、しかもそれは時間がたってから鮮明な像を結ぶものなのだと納得させられた。

    個々の作家についての評がやはり読みどころ。言われてみれば本当

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    2022年03月04日
  • この30年の小説、ぜんぶ 読んでしゃべって社会が見えた

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    時代の大波に呑み込まれないためにも、小説群をライフジャケットとするのも良いと思えた。中動態的なフィルタにも役立つかな。
    ポストモダンも深まっての三十年だあね。社会の包摂も期待できない、今の日本の個々人には、大切なものだな。
    近代的な自我の写像、その反映としての小説の誕生でもあるか。

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    2022年02月18日
  • この30年の小説、ぜんぶ 読んでしゃべって社会が見えた

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    自分で読むだけでは思いもよらない観点を提供してくれる点で、文学に関する書評はやっぱり読んでいて面白い。ただ、高橋小説を全然楽しめなかった記憶から、どうしても、氏と同じように作品を味わう自信がない。斎藤さんの合いの手も的を射ていて、読み物としてはとても楽しませてもらったんだけど、じゃあ読みたいかとなると話は別で、ピックアップしたのは下記の2点のみ。平成の総括ってことで、比較的有名どころというか、既知の作品が多かったということもあるのだけれど。

    ”むかし原発いま炭鉱”
    ”工場”小山田浩子

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    2022年01月14日
  • この30年の小説、ぜんぶ 読んでしゃべって社会が見えた

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    高橋源一郎さんと斎藤美奈子さんが、平成からの約30年間に読んだ本について、その年の時事に絡めての対談をまとめたもの。面白かった。
    「あー、こういう時相だとこのような文学が生まれるんだ」と興味深く読みました。読みたい本が増え、読書の幅が広がりそうです。

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    2022年01月02日