斎藤美奈子のレビュー一覧

  • 妊娠小説

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    これは面白い。実際もっとたくさんの妊娠小説があるはずだ。
    作者の斜に構えた物言いもいい。何を及び腰になってんのよ、こんなものこうやってつまめばいいのよ、簡単でしょ!? と言わんばかりに禁忌を易々と犯す感じが爽快だ。
    誰もが口に出すことをタブーとしてきたからこそ小説として面白い妊娠、そして中絶(流産)。それをカテゴリーとして前面に押し出した発想も素晴らしい。現代でもいろいろと変容してきたはずの妊娠小説。ぜひ続編も書いてもらいたい。

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    2012年07月18日
  • 妊娠小説

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    斎藤美奈子のデビュー作。小説の中でヒロインが妊娠をする小説を「妊娠小説」と定義づけ、より正確には「望まない妊娠」である。原点は森鴎外の「舞姫」だとしています。「太陽の季節」「死者の奢り」「青春の蹉跌」「北都物語」がメンズ系なら、「もう頬づえはつかない」「海を感じる時」はレディス系。メンズ系は女に裏切られる話。ヒーローの年齢により、若い男が恋人の妊娠で打撃を受ける話、中年妻子持ちの男が愛人の妊娠で疲れる話などに類型。レディス系は自身の妊娠を機に男を見限る話、などに類型。

    この本を出した時、文芸誌の元編集者から「小説はそんな風に読むんじゃない」と叱られたといいます。がこの「妊娠」をキーワードにす

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    2012年06月27日
  • 月夜にランタン(世の中ラボ1)

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    なにかと波長の合う斎藤美奈子氏の書評本。しかしそこは斎藤氏、単なる本の羅列とはちがう。本を材料に世の中を縦に斜めにバッサバサ斬る。

    2006年7月~2009年5月に、マガジンハウスの小冊子「ウフ」に連載されたものが主となり、2010年3月~「ちくま」に連載の物が核になっている。なので取り上げた本はその間に話題になった本をよみつつ、さらにその旬な本のバックボーンになっている本も取り上げている。

    2012の今からだと6年前。最初の本が安部元首相の「国家の品格」。この時点でまだ次期首相候補なんです。いまや歴史の彼方ですよ。

    斎藤氏と私は同学年。したがって団塊世代への非共感も同じ。2006年6月

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    2012年06月20日
  • 趣味は読書。

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    斉藤美奈子の名前を聞いて、「まさか、ないわな」と思いつつ、あのミス.ミナコ・サイトウを連想していた口なので、想像以上の辛口書籍批評に驚いた。
    しかし、あー、笑った。笑った。笑いましたよ。
    まずはじめに批判ありき、の姿勢に「ちょっと」と思う部分もあったけれど、
    大半は、膝を打つような小気味良さ。

    本の読み方だけでなく、世の中の見方、モノの見方の参考書にもなる一冊。

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    2012年02月10日
  • 趣味は読書。

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    ネタバレ

    ベストセラー本の共通項とは?を探った書評集。
    いや~笑った。
    ほとんどの本に対して最初から斬るつもり満々で読んでいるところが感じられるので好き嫌いは分かれそうだけど、それにしたって斬るのがうまい。
    読まなくてもいい本がわかるっていう書評は珍しいし助かる。
    あ、でもほんとにそんなひどい本なのかって確かめながらベストセラーを読んでみても面白いかもしれない。

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    2012年02月29日
  • 趣味は読書。

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    読書家である事を誇りに思っている層はベストセラー本を買わない傾向にあるが、ならば代わりに読んで概要を紹介しよう! というのがこの本。

    要点をさくっと説明しつつ、ツッコミどころには容赦なくつっこんでいくのが非常に痛快。
    何故その本が売れたのか、という事の分析もされている。
    大多数の作品がばっさりと斬られているが、単に批判するばかりではなく、著者が良い作品だと感じたものもきちんと評価されていて、
    よくある「痛烈に批判するばかりの書評本」とは違い、著者が作品に真摯に向き合った上で紹介しているのだと感じられた。

    「善良な読者」(ベストセラー本をよく読む層を、文中でこう読んでいる)ではない人の中でも

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    2011年09月11日
  • 妊娠小説

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    ネタバレ

    結論もいいけど、分析の過程がいちいちおもしろい。

    明治以降に著された中で、
    いわゆる『望まない妊娠』を扱ったものを纏めて分析・批評した本。
    有名無名のいろんな作品が出てくるが、妊娠に関わる記述のみピックアップしていて、すごくドライに扱っているので妊娠に対して神秘性とか求めてる人はイラっとくるかも。
    妊娠小説って基本的に男の人の優位性が滲み出るもんなのだと著者は言いたいのだと思う。

    なお、最後に取り扱ったお話一覧が付いているので、読みたくなった人には便利。

    いわゆる、文学の中で扱われる妊娠というのは、
    (男性に取って都合の良い)道徳を説くのにとても便利というのが、
    触れた小説を通して実感が

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    2011年04月28日
  • 妊娠小説

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    ネタバレ

    小説における女性の妊娠を描いて秀逸な作品。森鴎外の舞姫でエリスが最後は「はかなくなりぬ」で、終わっているが、随分都合良いなと思った記憶がある。

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    2011年03月07日
  • 趣味は読書。

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    ベストセラーを読者のかわりに著者が読みたおして小気味いい口調で切る! 斎藤美奈子さん、相変わらずの切れ味です。

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    2011年02月02日
  • 月夜にランタン(世の中ラボ1)

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    書評と感想文は違うなあと、しみじみ思います。
    過去の作品と、また同時代の他の著者の作品と比べ合わせ、共通傾向と非共通項を見分け、その本のオリジナリティがどこにあるかを探っていく、斎藤美奈子の読みを追体験する面白さ。
    一番好きな書評家です。

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    2010年12月21日
  • 趣味は読書。

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     ベストセラーをめったギリにする読書エッセイ。
     ざくざくと切り捨てる様がカッコイイ。

    「あれ? これなんで売れているんだろう?」とランキングを見て首をかしげる方にオススメ。
     そうだったのかー。

     続編も読もうと思った。

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    2010年07月07日
  • 趣味は読書。

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    「ベストセラーを斬る」本でしょうかね。

    米原万里さんの「打ちのめされる…」でこの本を知ったが、米原さんは賛否両論であるのに比べて、この本に出てくるベストセラー本はすべて否の方です。賛の方も書いてあるなら読みたいな。

    ちなみに浅田次郎に関しては同意見でした。

    面白かった。特にタレント本の辺り。

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    2009年12月16日
  • 趣味は読書。

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    高熱の中読んだ斎藤美奈子。高熱でも読めてしまうのが斎藤美奈子のすごいところだよな。わたし、趣味は読書。なんて、これからは絶対言えない。っていうか、実際本よんでねーし。『趣味は睡眠。』っていう本でも書こうか。
    斎藤美奈子の何がすげえって、これは書評じゃなくて、そんなの超えて、社会学的な分析っていうか、マーケティングっていうか、そういうレベルの本であること。何が読者に求められているのかを分類して、わかりやすく、かつ面白く書いてしまったわけ。しかし、斎藤さんが自覚的であるように、彼女の言うところの「善良な読者」は、斎藤さんの本なんか手にとらんのだというのがものがなしい。もともと斎藤さんは編集者だった

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    2009年12月06日
  • 趣味は読書。

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    よく売れている本は読みたいけどつい後回しにしてしまうし、
    評判が先に立つのでだんだん興味がうせてくる。
    それに高いお金をだして一度だけしか読まないであろう本を買うのは気が引ける。

    タレント本はちょっと気になるけれど、
    買う気はさらさらないし、
    買ってしまったが最後後悔するのは目に見えている。

    でも、内容くらいは知っていて損はないのでは?
    そう思うような本がじゃんじゃんネタばれありで
    評されている。
    すぐ読み終わるのに、読んだ後は100冊くらい本を読んだような気分になれる。
    お得。


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    2009年10月04日
  • 妊娠小説

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    この人の文体は、評論家にしては軽くて読みやすいのでありがたい。それに語り口がいさぎよくて気持ちいい。「妊娠」に注目するとこんなにも小説が似たり寄ったりになるんだなと思って、悲しかったり、おかしかったり。読んでいる小説に「妊娠」が出てきたときに、またこの本を手にとってみたい。

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    2009年10月04日
  • 妊娠小説

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    『紅一点論』よりは固めだけど、笑える論説が備える鋭利さはやっぱり斎藤さん。
    三島も森鴎外も村上春樹もばらしてしまえば「妊娠小説」

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    2009年10月04日
  • 妊娠小説

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    この著者の本は他のが先になってしまって、デビュー作を今頃読んだ。やっぱり名著ですね。笑えるし。
    ぜんぜん関係ないんですが、「僕小説」って言葉、むかーしどこかで見た気がするんですが…もしかしてむちゃくちゃ初期のロマンJUNE? 気のせい? ああ確認したいけどもう手元にはない…というよりここでロマンJUNE読者であったことを告白してどうするよアタシ。

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    2009年10月04日
  • あなたの代わりに読みました 政治から文学まで、意識高めの150冊

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    「週刊朝日」の読書欄「今週の名言奇言」(2013年2月~2023年5月)で取り上げた490冊の中から154冊を選び、テーマ別に分けて収録した本である。

    テーマは下記の3つで、それぞれ50冊ほどとなっている。

    1.現代社会を深掘りすれば (政治や社会に関連した本51冊)
    2.文芸書から社会が見える (文学作品53冊)
    3.文化と暮らしと芸能 (知的好奇心をくすぐる本、暮らしや人生の指針になりそうな本50冊)

    著者は、「はじめに」で以下のように書いている。

    「書評は映画でいえば予告編、2時間分の内容のエッセンスを1分でまとめたダイジェスト版みたいなものだ。予告編だけでもある程度内容がわかる

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    2026年02月28日
  • 出世と恋愛 近代文学で読む男と女

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    近代文学で、よく名前が上がる(もしくは読まされる定番の)作品のパターンだよな。

    『こころ』にしても『舞姫』にしても、大体、女の人は幸せそうじゃない。(ってか、主人公でさえ、幸せそうじゃない)

    いやまあ、別に幸せを目指すストーリーじゃなくても良いんだけれど。

    なかなか女性に気持ちを打ち明けられない男たち。
    そんな男たちをうまく魅了していく女たち。
    女たちは、忽然と消えるか、死んでいく。
    そして、残った男たちは再び生き始めるのだ。

    本文で繰り返される「向き合わない男」という言葉。
    今日においても、その姿が完全に変わったという気はしない。

    向き合えないから、ぶつかり合う。
    言葉がまとまらな

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    2026年01月20日
  • あなたの代わりに読みました 政治から文学まで、意識高めの150冊

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    タイトルどおりの本紹介本。コロナ禍の頃の世相本や特定思想本などが多い感じで、本の見た目の印象ほど軽くない。
    一行で超要約、見開きで本紹介という構成。
    紹介本の索引があるとよかったな。

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    2025年11月23日