斎藤美奈子のレビュー一覧

  • 日本の同時代小説
    自分は1973年生まれの45歳。
    物心ついたころから本に親しんできました。
    初めて自分で買って読んだ小説は、赤川次郎の「三毛猫ホームズ」シリーズ。
    小学校高学年のころだったと思います。
    それから現代文学を中心に読み漁ってきました。
    傾向としては、純文学が多かったように思います。
    ですから、今まで読ん...続きを読む
  • 趣味は読書。
    斎藤先生のベストセラー解読書。世の善男善女が手に取るベストセラー、邪悪な読者が読んだらどうなる?というコンセプトのもと、皮肉のきいたベストセラー評を読むことができる。概ね2000年前後のベストセラーを取り上げているのだが、結構覚えているものですね。それだけ現象化した本ということなのでしょうが、それら...続きを読む
  • 妊娠小説
    「赤ちゃんができたらしいの」と女が宣告し、男はうろたえるという展開が、さまざまな小説のなかでくり返し描かれてきました。ほとんどパターン化しているといってよいこのような場面を含む小説を著者は「妊娠小説」と呼び、その構造と歴史の解明をおこなっています。

    森鴎外の『舞姫』と島崎藤村の『新生』によって、「...続きを読む
  • 日本の同時代小説
    ざっと1冊の本でまとめてくださったのがうれしい。
    もっと細かく書かれたものも読みたい。

    大好きな斎藤美奈子さんの本だが、この頃新刊キャッチ力が衰え、上野千鶴子さんが褒めておられて、え、そんな本出たんだと知った。
  • 日本の同時代小説
    あくまで小説を読むためのブックガイドとして。
    しかし半世紀を通覧する文学史は、著者の軽やかな文体に支えられて展開していて、それ自体読んでいて楽しくなる。
    とりあえず何冊か読みたい本を見つけた。
  • 文庫解説ワンダーランド
    解説の解説という目の付け所が斉藤美奈子らしい
    最後は解説の解説をしたこの本を解説してみせるというメタな構造
    もう自分の本が文庫化されても誰も解説を書いてくれないだろうと嘆いて見せる
  • 名作うしろ読み
    自身の読書量の少なさを痛感。世の中まだまだ面白そうな本があるではないか。
    ビジネス書がどうしても増えていくなかで、過去の名作もしっかり読みながら、人間力を高めなければ。目次コピーして、手帳にしのばせ、紹介されている本を少しずつ、意識的に読み進めよう。著者とは違う感想や視点を持てると尚よい。
  • 文庫解説ワンダーランド
    文庫の解説が大好きだ。
    わけのわからない解説がついているとがっかりするし、本文に劣らぬ輝きのある解説もある。
    そんな解説好きはきっと珍しくないはずだ。
    本書はそんなニッチな、マニアックな、「解説」にスポットライトを当てた珍しい本。

    まずは名作から。
    『坊ちゃん』の解説だ。
    実は読んだことがないが、...続きを読む
  • 学校が教えないほんとうの政治の話
    なぜ学校で教えないのかが分かり易く綴られている。
    だとすると、若い世代を中心に政治に関心のある人が少ないのも頷ける。
    穿った見方をすれば、この種の事が学校で扱われないのは陰謀論的な国策ではないかとさえ思う。

    私はイギリスのEU脱退やトランプの台頭等、名だたる先進国が罹っているポピュリズムの根底に...続きを読む
  • 文庫解説ワンダーランド
    文章が小気味いい。ぽんぽんと、アラレのように飛んでくるといおうか。言っている内容はけっこう高度なようで、いて、ときにくだけたりもする。読んでいて楽しかった。著者のプロフィールをみたら、もう60を超えているんだね。もう少し近い世代の人かと思ったけど。とはいえ、前から知っている著者さん。そしておれ自身も...続きを読む
  • 学校が教えないほんとうの政治の話
    学校教育では特定の立場の政治に偏って教えられない

    そうだなあ…そういう前提だものね

    社会秩序とiうtいうものがピラミッド状の構造をしている以上
    右か左かとか
    資本家か労働者かとか
    何らかの立場になっているのだな

    自分で気が付かないうちに

    あんまり極端ことをやると△自体が崩れて
    違う△になった...続きを読む
  • 文庫解説ワンダーランド
    いやはや、大物作家達を含め、斎藤美奈子さんがバッサバッサとぶった切っていく様が痛快な一冊でした。大物作家も含むとは言え、その対象は文庫の「解説」。「解説」と言うのが単行本にはなくて、文庫になって付くものと言うこと自身今まで気付いてなかったのだが、解説といってもいろいろなバリエーションがあるんだという...続きを読む
  • 学校が教えないほんとうの政治の話
    第1章の歴史を読み解いた部分が大変わかりやすく、ここだけでも歴史の教材として使ったらいいんじゃないかと思ったほど。教科書で読むとごちゃごちゃした歴史が「体制」「反体制」とわけるだけで、すっきりと頭に入る。中高生、受験生必読。
    第2・3章にある「体制は反体制を全力でたたきつぶす」「資本主義は『自由』を...続きを読む
  • 学校が教えないほんとうの政治の話
    本当に中立な立場から学校で政治を教えることは難しいと本書。なんでこんなことが起こるのかと考え始めたところから、いくつもの説明の仕方が発生し、その選択肢の中から自分で判断する能力が磨かれると思います。
  • 文庫解説ワンダーランド
    中学から高校にかけて、ヘヴィメタルを愛好していました。
    CDも随分と買いました。
    今はどうか知りませんが、当時、ヘヴィメタルのCDを買うと、ライナーノーツ(解説文)を書いていたのは必ずと言っていいほど伊藤政則でした。
    そして、この伊藤政則の書くライナーノーツを読むのが楽しみでした。
    早く読みたくて、...続きを読む
  • 文庫解説ワンダーランド
    やはり著者の「文芸評論」はひと味もふた味も違っていて、抜群に面白い。妊娠や紅一点に着目したり、名作を後ろから読んでみたり、なるほどねえと楽しませてもらってきたが、今回取り上げているのは文庫解説。

    いやまったくさすがの目の付け所で、文庫解説についてまとめて論じたものって目にしたことがないような。単行...続きを読む
  • 学校が教えないほんとうの政治の話
    書評という形で社会の様々なものについて、私にその見方を教えてくれてきた斎藤美奈子が、ついに直球を投げてきた。
    タイトルの”学校が教えない”は、”学校では教えることができない”というのが正確な表現ではないかな、と思います。学校で教えなくたって、身近な大人が冷静に教えることができればいいんだよね。
  • 学校が教えないほんとうの政治の話
    視点の設定、説明のための表現、説明の順番が新鮮に感じられ、勉強になった。

    特に、右翼左翼、右派左派、ウヨクサヨク、全体主義個人主義、体制派反体制派のタームの使い分けが分かりやすい。
  • ニッポン沈没 世の中ラボ2
    「ちくま」誌に連載された「世の中ラボ」の2010年8月号から2015年6月号までをまとめたもの。当時旬の社会問題について、斎藤が選んだ3冊程度の本をベースに論じている。いくつか読みごたえのある記事もあった。

    「『大きな政府』で何が悪い」では、自民も民主も新自由主義経済の推進者、小さな政府論者が主流...続きを読む
  • ニッポン沈没 世の中ラボ2
    「ちくま」で愛読しており,記憶に残っているものもあったが,これだけまとまって読むと,著者の馬力は凄いものだと感心した.このコメントを参考にして何冊かの本を読んできたが,特に憲法の問題は重要だと思っている.自民党の発想は貧弱というか底が浅いというか,なんとももどかしい.